インボイス制度において、請求書の消費税計算方法が決まっています。
そのため、納品書に記載される消費税額と請求書記載の消費税額が異なる可能性があります。(納品書に記載される消費税額≠請求書記載の消費税額)
このページでは、freee販売における税抜経理の場合の消費税の処理方法について説明します。
freee会計で振替伝票が使えるプランのみが対象となります。
対象プランについては「振替伝票を作成する(仕訳形式で記帳する)」をご参照ください。
インボイス制度後の請求書の消費税計算方法は、控除対象仕入税額の計算は積み上げ計算がそれぞれ原則となります。
freee販売では消費税額の編集ができないため、freee会計を利用して調整します。
例:納品書の積み上げ
税抜 | 消費税 | 税込 | |
---|---|---|---|
納品書A | 14 | 1 | 15 |
納品書B | 14 | 1 | 15 |
納品書C | 14 | 1 | 15 |
納品書合計 | 42 | 3 | 45 |
請求書 | 42 | 4 | 46 |
※上記の図のように納品書の積み上げを請求額とする方法もありますが、請求書の形式は仕入れ先によって違うため、発注者は税額処理を制御するのが困難となります。
事前準備
仕入消費税の調整を行う前に、以下2つを行う必要があります。
上記の登録内容は以下に記載しています。
① freee会計で調整用の科目を作成する
内容は「仕入高」と税区分以外は同じになります。
勘定科目の新規作成は「勘定科目を新規登録する」をご参照ください。
【freee会計で設定する勘定科目】
勘定科目名 | 勘定科目の カテゴリー |
決算書表示名 | 税区分 | 収入取引 相手勘定科目 |
支出取引 相手勘定科目 |
---|---|---|---|---|---|
仕入消費税調整 | 当期商品仕入 | 当期商品仕入高 | 対象外 | 買掛金 | 買掛金 |
【参考イメージ】
「収入取引相手勘定科目」は新規登録時に選択できません。
一度「売掛金」で登録後、該当の勘定科目をクリックし「勘定科目の編集」にて設定してください。
勘定科目の編集方法については、「赤伝用相手勘定科目を設定したい勘定科目が登録されている場合」をご参照ください。
② freee販売で①と同様の明細取引タイプを作成する
明細取引マスタの設定は、「明細取引タイプマスタを設定する」をご参照ください。
名称 | 区分 | 勘定科目 | 税区分 |
---|---|---|---|
仕入消費税調整 | 調達 | 仕入消費税調整 | 対象外 |
仕入登録時に消費税の調整があった際の登録方法
- freee販売の[仕入]メニューより[登録]をクリックします。
- 仕入登録画面の下部にある仕入明細より、明細取引タイプ「仕入消費税調整」を選択し、単価に調整したい消費税額を入力します。
- [登録]をクリックします。
この処理によって、支払額が修正されます。
月次(年次)の処理手順
- freee会計の[会計帳簿]メニュー →[損益計算書]をクリックします。
- 科目の一覧で[売上原価]→「仕入消費税調整」より、仮払消費税に振替えるべき税額を確認します。
- freee会計の[取引入力]メニュー →[振替伝票]をクリックします。
- 借方勘定科目「仕入高」・貸方勘定科目「仕入消費税調整」で②の金額を入力し、[登録]をクリックします。
- 仕入消費税調整額として登録した科目が仕入高に振替えられ、発生した消費税額が調整されます。