※法人事業所において認定アドバイザー様のみ利用可能な機能です。
[AI月次監査]の自動帳簿チェック機能では、一定の判定基準に基づき、異常値を検出し修正や確認を提案します。
試算表・月次推移メニューで、検出された異常値の基になった残高や取引を表示させます。ドリルダウンして修正することも可能です。
目次
自動帳簿チェックについて
試算表・月次推移には、画面右上に[自動帳簿チェック]というチェック欄があります。
試算表または月次推移を開くと、「自動帳簿チェック」が開始され、同期残高と帳簿残高の比較をし、差異があれば色付きで表示させる機能です。
アドバイザーアカウントでログインをすることにより、貸借対照表だけでなく損益計算書でもより細かい判定基準を使いこのチェック機能を利用することができます。(チェックの判定基準はこちら)
チェック内容を確認をする
[ レポート]から[ 試算表] を開き、表示期間を設定。
チェックしたい月を選び、[絞り込む] をクリックします。
[自動帳簿チェック]により異常値等を検知すると、修正の候補となる金額がオレンジ色で表示されます。
動画の例では、「源泉税の処理が行われているか確認ください」のメッセージが出ています。
[異常値の判定基準]
動画の例以外のケースでも、異常値の判定は行われます。以下の基準で自動判定します。
<仕訳単位でチェックするもの>
チェック題目 | チェック対象の勘定科目 | 表示されるメッセージ | 要因 |
---|---|---|---|
金利の収受確認 | 受取利息、受取配当金 | ◯◯年◯月◯日の仕訳で源泉税の処理が行われているかご確認ください | 一般的に複合仕訳(複数行取引)とするべきものが一行仕訳(一行の取引)で登録されている |
口座振替の重複確認 | 預金科目(口座) | ◯◯年◯月◯日の資金移動の処理が重複している可能性があります | 同期している2つの銀行口座で、同額・同日の明細を重複して[口座振替]登録をしている可能性がある |
未承認の仕訳 | - | ◯◯年◯月◯日に未承認の仕訳があります | 承認機能を利用しており、未承認の仕訳がある。未承認の金額は試算表には反映しないため、仕訳と帳簿残高に差異が生じる |
タグの重複確認 |
-(取引先・品目・部門の各種タグ) 具体的には下記の場合に対応可能です ・freee株式会社 = freee 株式会社(空白の挿入) 下記は未対応となります。 |
◯◯年◯月◯日の仕訳に名称の類似したタグが利用されている可能性があります | 仕訳に使われている取引先・品目・部門の各種タグの中に、表記ゆれと思われる重複したものが含まれる場合 |
大きい経費 | [製]消耗品費、 [製]雑費、[製]修繕費、消耗品費、雑費、修繕費 | ◯◯年◯月◯日の仕訳について固定資産台帳への登録が必要な可能性があります | 1つの支出仕訳で、勘定科目が消耗品費や雑費などにも関わらず金額が大きく、固定資産計上が必要な可能性 (※当月の仕訳で借方金額が100,000円以上) |
仮払・仮受消費税の設定 | 仮払消費税、仮受消費税 | 仮払消費税・仮受消費税が手動で設定されています | 通常、システムで自動設定される仮払・仮受消費税を手動により設定した場合 |
<残高単位でチェックするもの>
チェック題目 | チェック対象の勘定科目 | 表示されるメッセージ | 要因 |
---|---|---|---|
同期残高と帳簿残高の一致確認 | 預金科目(口座) | ①超過の場合 同期残高と+◯◯円の差があります ②不足の場合 同期残高と-◯◯円の差があります |
同期している場合において、月末時点の帳簿残高と同期残高に差異がある |
マイナス残高の確認 | 減価償却累計額及、貸倒引当金以外の勘定科目(貸借対照表・損益計算書どちらも含む) | ◯◯年◯月の残高がマイナスになっています | 残高が-1以下になっている 減価償却累計額、貸倒引当金 以外の勘定科目で残高に負号(マイナス)がついていると不自然なため |
クレジットカードの支払処理の確認 | 未払金(クレジットカード利用分) | ◯◯年◯月のクレジットカードの処理が正しく行われているか確認してください | クレジットカード残高がプラス(試算表上はマイナス)になっている |
未登録の明細 | 登録している口座のうち未登録の明細のあるもの | ◯◯年◯月に未登録の入出金明細が◯件あります | 「登録待ち」の明細があり、まだ「自動で経理」による取引登録が済んでいない |
<その他>
チェック題目 | チェック対象の勘定科目 | 表示されるメッセージ | 要因 |
---|---|---|---|
未解決のコメント |
-
|
◯◯年◯月◯日の仕訳に未解決のコメントがあります | 未解決のコメントが残っている |
[ 修正する]
受取利息を例に修正方法を紹介します。
『勘定科目が受取利息』、且つ『複合仕訳になっていないもの』という条件で判定し修正対象として表示しています。
一般的に配当による受取利息は、源泉税が引かれた純額で入金されたものを一度割戻して総額計上とし、その差額を源泉税として別の科目を立て複合仕訳になるように登録するはずです。
仕訳例)総額10,000円、源泉税1,531円、入金純額8,469円 の場合
下記例のように総額から源泉税を差し引いた分を入金額とします。
差し引いた源泉税は[法人税・住民税及び事業税]や[租税公課]を別に立て、複合仕訳とすることが一般的です。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
法人税・住民税及び事業税 | 1,531 | 受取利息 | 10,000 |
現金 | 8,469 |
この例に沿って修正します。
1.[試算表]で受取利息の行の金額欄をクリックし、[元帳を確認]をクリック
2.色付きの内訳行をクリックし、取引を表示させます。
3.取引行[控除・マイナス行]を1行追加、複数行取引とし、保存します。
修正が不要なものを確認済みにする
自動判定された金額の修正が不要な場合、金額をクリックし[確認する]をクリックすることで、修正の対象から外すことができます。
[確認済みにする]をクリックすると自動判定の基準から外れ、次回以降に自動帳簿チェックを利用しても色付き表示されません。