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失効する「有休」を積み立てて、別の休暇として自動付与できます。
積み立て先の休暇は設定によって指定できます(「積立休暇」「私傷病休暇」「介護休」「育児休」など)。
例:
有休が5日失効すると、積立先の休暇「私傷病休暇」が自動で5日付与される。
本記事では、積立休暇を利用するために必要な設定や注意点を解説します。
利用条件
本機能の利用条件は、以下のとおりです。
- 「有休」が「減算タイプ」で、かつ「有効期間」が設定されていること
- 積立先休暇として、「有休」とは別に「減算タイプ」かつ「有効期間:付与「後」◯日間 / ヶ月 / 年間」を設定した休暇区分があること
【積立先休暇の例】 - 有休と積立先休暇の「半休」と「時間単位休暇」が同じ設定であること
※ 設定が揃っていない場合、積立付与された休暇が使用できなくなることがあります。例えば、「有休」が「時間単位休暇:使用する」、「積立先休暇」が「時間単位休暇:使用しない」である場合、有休が「4時間」失効すると「4時間」積立付与されますが、積立先休暇は「時間単位休暇:使用しない」であるため、この「4時間」の休暇は取得できなくなってしまいます。
設定方法
デフォルトの休暇区分「有休」内の「積立設定」項目を設定します。
- 設定 > スケジュール > 休暇区分設定 を開き、「有休」の [編集] をクリックします。
- 設定画面下部の「積立設定」にて、「積立を行う」を選択します。
※ 「積立を行う」を選択できない、「積立設定」項目自体が表示されていない場合は、上述の「利用条件」をご確認ください。 - 以下の項目を設定し、[登録]をクリックします。
No.
項目名
説明
①
積立先休暇区分
失効する有休の積立先となる休暇を選択します。
※ 「有休」以外の「減算タイプ」かつ「有効有効期間:付与「後」◯日間 / ヶ月 / 年間」を設定した休暇区分が選択できます。
②
積立上限日数
失効する有休の内、積立休暇にできる上限の日数を1~15の間で入力します。
※ 有休は年5日取得義務があるため、付与日数20日(比例付与日数の最大日数)から5日をマイナスした15日を最大日数として設定できます。
③
積立累積上限日数
「②:積立上限日数」で設定した日数を累積できる上限の日数を1~200の間で入力します。
※ 積立上限日数より小さい値は設定できません。
④
時間単位休暇の失効の取り扱い
時間単位有休が失効する場合の取り扱い方法を選択します。詳細は本ページの「「時間単位休暇の失効の取り扱い」の詳細」をご確認ください。
※ 「有休」が「時間単位休暇:使用しない」設定の場合は選択できません。
「時間単位休暇の失効の取り扱い」の詳細
「時間単位休暇の失効の取り扱い」の選択肢による違いを例をあげて解説します。
項目名 | 説明 |
---|---|
そのまま積立 |
「日の契約労働時間」や、半休の使用可否に基づき、時間休を日単位に換算します(時間休の日単位への繰り上げは行いません)。 【日換算の例】
|
0.5日単位で繰り上げして積立 |
1時間を0.5日単位で繰り上げて積み立てます。 【繰り上げ例】
|
1日単位で繰り上げして積立 |
1時間を1日単位で繰り上げして積み立てます。 【繰り上げ例】
|
積立先休暇が自動付与されるタイミング
毎日午前0時に有休の失効数が計上され、積立先休暇に自動付与されます。このため積立先休暇に自動付与されるのは、有休の有効期限日の1日後となります。
例えば、有休の有効期限が3月31日の場合、4月1日 0:00 に有休の失効数が計上され、4月1日付で積立先休暇に自動付与されます。
「積立設定」の設定前に失効した「有休」には、積立先休暇は自動付与されません。
積立日数の計算方法
「積立上限日数」より多い日数は付与されません。また、積立先休暇の残日数が「積立累積上限日数」を超える場合は、超えた分の日数は付与されません。
なお、同じ年度内に積立先休暇が2回以上付与される場合、「積立上限日数」から、本年度中にすでに付与された積立先休暇の日数を除外した日数が、「本年度の上限数」となります。
積立先休暇が自動付与される際の上限日数は、以下の計算式で計算されます。
計算式
以下の計算式で、「本年度の上限日数」と「累積の上限日数」をそれぞれ計算します。2つの日数のうち、小さい方の日数が、積み立て時の上限日数として適用されます。
- 本年度の上限日数 = 積立上限日数 - 本年度の積立先休暇付与日数
- 累積の上限日数 = 積立累積上限日数 - 積立先休暇残日数
※ 年度の起算日は事業年度開始月日となります。
計算例
以下のように設定されている場合の、積み立て上限の計算方法を解説します。
- 事業年度開始月日:4月1日
- 積立上限日数:15日
- 積立累積上限日数:60日
本年度内(2022年10月1日)に、「積立先休暇」に「10日」が付与されていました。
同年10月31日に、「有休」が「20日分」失効しました。
「積立上限日数」は15日ですが、同年度内2回目の付与になるため上限日数が変わります。また「積立累積上限日数」は60日ですが、残日数が残っているためこちらの上限日数も変わります。
計算式に従って計算します。
- 本年度の上限日数 = 積立上限日数(15日) - 本年の積立先休暇付与日数(10日)= 5日
- 累積の上限日数 = 積立累積上限日数(60日) - 積立先休暇残日数(20日)= 40日
本年度の上限日数(5日) < 累積の上限日数(40日)
※ 小さい方の日数が、積み立て時の上限日数として適用されます。
このため、積み立て時の上限日数は5日となり、この日数が自動付与されます。
付与履歴の確認方法
積立休暇の付与履歴は、管理画面ホーム > 全メニュー > 休暇管理 を開き、[積立付与一覧]タブ画面から確認できます。
※ 表示期間として、過去3年から未来1年までの年度を指定できます。
No. |
項目名 |
説明 |
---|---|---|
① |
積立元休暇 |
「有休」失効データを確認します。 |
② |
積立先休暇 |
「積立先休暇区分」として設定した休暇の付与データを確認します。 |
③ |
失効日 |
有休の失効年月日です。 |
④ |
失効数 |
失効日数 / 失効時間数です。 |
⑤ |
付与日 |
「積立先休暇」の付与年月日です。 ※ 毎日0:00に有休の失効数を参照し、自動で積立付与します。 |
⑥ |
付与数 |
積立先休暇に付与された付与日数 / 付与時間です。 ※ 「時間単位休暇の失効の取り扱い」で「0.5日単位で繰り上げして積立」または「1日単位で繰り上げして積立」が設定されている場合、実際の付与数は異なります。 |