手動で登録するケース
銀行やクレジットカードなどのオンラインサービスと連携すると、「自動で経理」という機能を使ってより効率的に取引を登録できますが、現金やインターネットバンキングを利用していない口座の入出金については、手入力で登録します。
ここでは、取引や口座振替を手動で登録する方法を説明します。
手動で取引を登録する
- [取引]メニュー →[取引の一覧・登録]の画面を開きます。
- 枠で囲われた入力フォーム部分で、まず「収支」を選択します。お金が入金されたら[収入]、出金されたら[支出]をクリックします。
- 「決済」は、そのお金の動きが当日の時点で完了している場合は[完了]、後日となる場合は[未決済]を選択します。
- お金の動きがあった「口座」を選択します。ここでは社内の現金で支払ったとして「現金」を選んでいます。
選択した口座の残高は、収入の取引を登録すると増え、支出の取引を登録すると減ります。
※ 「決済」で[未決済]を選択した場合、まだ実際のお金の動きが起きていないため、「口座」の代わりに「期日」が表示されます。
- どのような名目でお金が入ってきた、または出ていったのかを「勘定科目」の欄に入力します。
表示されるプルダウンメニューから該当のものを選ぶか、勘定科目名の一部を入力して表示される候補から適切なものを選びます。
【プルダウンメニューから勘定科目を選択】
【勘定科目名の一部を入力して選択】
例:「水道」と入力すると、その文字を含む「水道光熱費」という勘定科目が表示される
勘定科目に不安のある場合は、「 参考:勘定科目はどう選ぶ? 」もあわせてご覧ください。
勘定科目は、freeeに登録されている勘定科目の中から選択する必要があります。
勘定科目名の一部を入力しても候補が表示されない場合は、「 1.4 勘定科目の設定 」を参考に、勘定科目を追加しましょう。 - 「発生日」をカレンダーから選び、「金額」は税込で入力します。
仕訳に慣れている方は、ここで「仕訳形式プレビュー」を確認してみましょう。
仕訳形式プレビューを表示するかどうかは、[設定]メニュー →[ユーザー設定]の[表示設定]タブから設定できます。
詳しくは、「 freeeの「取引」で作成される仕訳について知りたい - 参考:freeeで登録される仕訳内容をプレビュー表示する 」のヘルプページをご覧ください。 - 「取引先」「品目・部門・メモタグ」「備考」は入力必須の項目ではなく、後から集計や検索をするために補足的な情報を入力しておく欄です。初めて使う「取引先」「品目・部門・メモタグ」については新規登録をし、次回からは検索して選びます。
慣れないうちは「品目・部門・メモタグ」の区別がつきにくく、「品目を付けるつもりで部門を付けてしまう」といった間違いがよく見られます。
「品目・部門・メモタグ」欄のタブを切り替えると、タグの種類が絞り込まれ、タグの付け間違いを防止できます。
例えば品目を付けるときは先に品目タブをクリックしてから、検索のための文字入力や新規登録を行うようにしましょう。 - 最後に[収入を登録]または[支出を登録]ボタンをクリックして、取引を登録します。
なお、取引の内訳として複数の勘定科目を含む場合や、消費税の区分を変えたい場合には、[詳細登録]ボタンをクリックして行うことができます。 - 画面下方へスクロールすると、登録した取引の一覧が見られます。クリックすると取引の詳細が表示され、編集や削除などの操作を行えます。
また、一覧左上の[条件を設定]ボタンからは、取引の絞り込み(検索)も可能です。
手動で口座振替を登録する
- [取引]メニュー →[口座振替]の画面を開きます。
- 入力フォーム部分で、お金の動きがあった日を「振替日」に入力、どこからどこへ移したかを「振替元口座」→「振替先口座」として選択し、「金額」を入力します。
- 手数料が発生していた場合には「手数料」欄にその金額を入力します。この分は振替元口座の残高から減り、「支払手数料」として計上されます。
また、何かメモしておきたいことがあれば「備考」欄に入力します。 - 入力できたら[振替]ボタンをクリックして登録します。これにより、振替元口座の残高が減り、振替先口座の残高が増えます。
なお、一つの口座から複数の口座への移動を登録したい場合や、手数料の勘定科目や税区分を変えたい場合には、[詳細登録]ボタンから行うことができます。 - 画面下方へスクロールすると、登録した口座振替の一覧が見られます。クリックすると詳細が表示され、編集や削除などの操作ができます。
また、一覧左上の[条件で絞り込む]をクリックして、任意の条件に一致する口座振替だけを抽出することも可能です。
手動で消込を登録する
消込は、あらかじめ登録されている未決済の取引について、実際にお金を受け取ったり支払ったりしたときに行う処理です。
対象となる未決済の取引を見つけるには、[取引の一覧・登録]画面で探すほか、[入金管理レポート][支払管理レポート]を利用してもよいでしょう。
例として、「売上高」の勘定科目で登録していた未決済の取引があり、その分のお金を受け取ったとき、つまり、売掛金が入金されたときの手順を説明します。
- [取引の一覧・登録]画面で、消込を行いたい取引をクリックします。
取引の詳細が表示されますので、内容を確認して[+決済を登録]ボタンをクリックします。 - 決済情報を入力するウィンドウが開いたら、実際に入金があった口座を「入金先口座」で選択し、入金があった日付を「決済日」に入力します。
- 「入金額」は、実際に入金された金額を入力します。
未決済取引の金額どおりであれば、金額はそのまま[登録]をクリックします。
【未決済取引の金額と実際の入金額が一致している場合】
振込手数料を差し引かれていたり、全額ではなく一部分だけの入金だったり等で差額のある場合は、「差額」の金額と「支払手数料として登録する」が表示されます。
【差額がある場合】
振込手数料を差し引かれて差額がある場合は、下図のように「支払手数料として登録する」にチェックを入れた状態で[登録]をクリックします。
そうすることで、取引は「決済済み」となり、差額は「支払手数料」の勘定科目で取引に追加されます。
【振込手数料を差し引かれて差額がある場合】一部入金の場合は、「支払手数料として登録する」のチェックを外した状態で、入金額を入力して[登録]をクリックします。
こうすることで差額は決済残額として残りますので、次回入金があったときにまた消込を行いましょう。
【全額ではなく一部分だけが入金された場合】
同期している口座に入出金があった場合は、「自動で経理」を使って消込を行います。
「自動で経理」での消込については「 4.4.3 未決済取引の消込をする(自動で経理) 」でご案内します。
手動での消込について、より詳しくは下記ヘルプページをご参照ください。
参考:勘定科目はどう選ぶ?
ある場面で「何という勘定科目を使うか」について、一般的なものはありますが、明確な決まりきまりはありません。社内のルールや会計ソフトによっても異なります。
どの勘定科目を選択するべきかわからない場合には、「 取引入力ナビ 」を参考に入力してみましょう。注意点として「同種の取引なのに、前回と今回で勘定科目が違う」ということはないようにしましょう。
また、勘定科目はあくまで名目ですが、カテゴリーが違うものを使ったり、税区分を間違えたりすると、法人税や消費税の計算にも影響します。
不安な部分は税理士などの専門家に確認することをおすすめします。
参考:タグの使い分け
「取引先」「品目・部門・メモタグ」「備考」は任意の入力欄ですが、それぞれ以下のように使い分けるのがおすすめです。
- 取引先
取引を行った相手の社名や店名、個人名など。
1件の取引に対して1つだけ付けられます。 - 品目
商品やサービスの種別など、勘定科目よりも細かい内容。
1行(1つの勘定科目)に対して1つ付けられます。 - 部門
事業部門や支店など、事業全体を大きく区分するような名前。
1行(1つの勘定科目)に対して1つ付けられます。 - メモタグ
案件・プロジェクトの名前や担当者名、任意のキーワード、確認用の目印など。
1行(1つの勘定科目)に対して複数同時に付けられます。 - 備考
その他の覚え書きを何でも入力できますが、基本的に集計には利用できません。
1行(1つの勘定科目)に対して1つの入力欄があります。