税金の支払い状況を別表五(二)に記載する
入力が必要なケース
- 設立2期目以降の法人(設立初年度の法人は入力不要です)
参照する資料
- 前期の申告書
- 前期分の納付書
- freee会計総勘定元帳
前提
前期分の税金を支払った際、「未払法人税等」、「租税公課」、「法人税・住民税及び事業税」のいずれかの科目でfreee会計に登録していることをご確認ください。
その他の科目で登録された場合は、上記の科目に修正いただいてから作業を進めていただく必要があります。
なお、freee会計を修正した際は、必ず最新の会計情報を申告書に連携するようにしてください。連携方法は「途中で新たに取引を登録したら?」をご覧ください。。
延滞税等がある場合は、「延滞税等の支払を入力する」をご参照ください。
入力方法
5つのStepに沿って入力します。税額計算に関わるので、全Step必ず確認しましょう。
-
Step1:前期申告書別表五(二)を用意し、当期の別表五(二)の税目及び事業年度の各税目に前期会計期間を転記します。
-
Step2:前期申告書内の各税目ごとの⑥列の計に記載されている値を、当期申告書に転記します。転記先はStep1で記載した各税目ごとの前期会計期間と同じ行にある①列です。その際、プラスは下段、マイナスは上段へ転記します。
-
Step3:前期の法人都道府県民税納付書を用意し、事業税と特別法人事業税の金額の合計額(納付書内10欄)を、当期申告書の別表五(二)の17②欄へ転記します。
-
Step4:当期の支払金額を入力します。
設立2期目以降の場合、前期分の税金を当期中に支払っているはずです。
支払った際の会計処理方法には、2つのケースがあります。a.bいずれかの方法で入力しましょう。
どちらの会計処理で登録したかわからない場合は、「a,bどちらの方法で会計処理したか確認する方法」をご参照ください。
例:freee会計で未払法人税等の支出として登録した場合:
(仕訳)未払法人税〇〇円/現金及び預金〇〇円freee会計で租税公課もしくは法人税・住民税及び事業税の支出として登録した場合:
(仕訳)租税公課〇〇円/現金及び預金〇〇円
(仕訳)法人税・住民税及び事業税〇〇円/現金及び預金〇〇円
①列を③列に転記
【bのケース】
①列を⑤列に転記
-
Step5:前期の期末納税充当金を当期の期首納税充当金に転記します。
31欄「損金経理をした納税充当金」は、後ほど3.税額調整を行う際に入力します。
【前期の別表五(二)】
【当期の別表五(二)】
なぜ入力するの?
期中に支払った税金の状況を整理するために入力します。
a,bどちらの方法で会計処理したか確認する方法
- 画面上部の[会計]をクリックします。
- [レポート]→[総勘定元帳]をクリックします。
- 総勘定元帳の画面です。今回は未払法人税等に動きがあることがわかります。
詳細を確認するため、未払法人税等をクリックします。
- 未払法人税等から現金で支払ったことがわかります。以下はaのケースです。
延滞税等の支払を入力する
入力が必要なケース
申告や納税遅れた場合、ペナルティとして追加の税金が発生します。
ペナルティの種類は以下の通りです。
種類 |
内容 |
概算金額 |
---|---|---|
延滞税 |
法人税や消費税など国税の納税が納付期限より遅れた場合に発生します。 |
納付期限から2か月以内 納税額×約3~4%(日割り) 納付期限から2か月超 納税額×約15%(日割り) ※税率は年によって変動します。 正確な税率はこちらでご確認ください。 |
延滞金 |
地方税の納税が納付期限より遅れた場合に発生します。 |
同上 |
無申告加算税 |
申告書の提出が申告期限より遅れた場合に発生します。 ただし、申告期限より1か月以内に申告し、過去5年に同様のペナルティを受けておらず、かつ納税を期限内に済ませている場合はかかりません。 |
税務調査前 納税額×5% 税務調査後 納税額×15~20% |
重加算税 |
仮装隠蔽があった場合に発生します。 |
納税額×35~40% |
過少申告加算税 |
申告期限内の申告額が過少だった場合に発生します。 ただし、税務調査前に自主申告した場合や正当な理由がある場合と認められた場合は発生しません。 |
納税額×5~15% |
不納付加算税 |
源泉所得税の納付が遅れた場合に発生します。 ただし、期限から1月以内に納付され、かつ過去1年以内に期限後納付や納税の告知を受けたことがない場合は発生しません。 |
納税額×10% |
ペナルティの金額は、通常、税務署・都道府県税事務所・市町村によって計算され、法人に納付書が送られます。
法人は、納付書に基づきペナルティを支払った時に、「租税公課」の勘定科目で支払額を取引登録します。
ただし、法人税計算の上で経費にすることはできないため、申告書に記載し調整を行います。
社会保険の延滞金は、税金の延滞金ではないため、申告書に記載する必要はありません。
入力方法
支払ったペナルティを「租税公課」でfreee会計に登録したことを前提とします。別表五(二)を開き、ペナルティの種類に応じて、以下の各行に入力します。
- 加算税および加算金:24行目
- 延滞税:25行目
- 延滞金(延納分を除く):26行目
- 過怠税:27行目
- 自由入力欄:28~29行目
各入力行の②列の当期発生税額と⑤列の損金経理による納付にペナルティー金額を入力します。