支払いのタイミングで会計上の処理が変わる
ここからは、ケースに合わせた実際の入力例を見ていきます。
費用はタイミングによって次の3通りに分けられ、それぞれ会計上の処理が異なります。
支払いタイミング |
取引の例 |
費用が |
実際に |
---|---|---|---|
①当日に支払う |
現金で仕入れをした |
8/1 |
8/1 |
②後日支払う |
納品時に請求書を受け取って翌月支払った |
8/1 |
9/30 |
③前金で支払う |
依頼時に報酬を前払いした |
8/1 |
7/20 |
会計の基本的なルールとして、費用は発生したときに計上します。
「発生」とは、その取引によって会社がお金を支払う可能性が高い状態になることで、支払いの対象となる物品やサービスの提供を受けたことを意味します。
表の①では、費用の発生とお金の動きが同じ日に起こるため、その日付で1件の取引を登録するだけで済みます。
②と③では、費用の発生とお金の動きが別の日に起こるため、それぞれの日付で記録する必要があります。
本ページ「 4.1 当日に支払った費用を登録する 」および「 4.1.〜 」で始まる決済手段ごとの登録方法の各ページでは、①の費用の発生とお金の動きが同じ日に起こるケースについて説明します。
決済手段で別途処理が必要かが変わる
同じ支払いタイミングであっても留意したいのが、支払う際の決済手段です。
決済手段には、次のような種類があります。
- 現金
- 銀行振込
- クレジットカード
- 電子マネー
- 交通系ICカード
取引の登録方法は基本的にどの決済手段でも同じで、決済手段に応じてどの「口座」を選択するかが異なるだけです。
ただし、決済手段によっては、支払いをしたときの取引とは別途処理が必要になります。たとえば、クレジットカードであれば後日銀行口座からの引き落としに対する処理、交通系ICカードであれば事前のチャージに対する処理が必要となります。
決済手段ごとの登録方法
次のページからは、支払いをしたときの決済手段ごとに取引登録や関連処理を説明します。
- 現金で支払ったとき
4.1.1 現金払いの費用を登録する - 銀行口座から支払ったとき
4.1.2 銀行口座から支払った費用を登録する - クレジットカードで支払ったとき
4.1.3 事業用のクレジットカードで支払った費用を登録する - 交通系ICカード・電子マネーで支払ったとき
4.1.4 事業用の交通系ICカード・電子マネーで支払った費用を登録する