対象プラン(法人)
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新プラン | スタンダード | アドバンス | エンタープライズ |
旧プラン | ベーシック | プロフェッショナル | エンタープライズ | |
対象プラン(個人) | スタンダード | プレミアム |
freeeには日付や勘定科目、各種タグを用いてデータ集計可能な「カスタムレポート」という機能があります。カスタムレポートは、柔軟な条件によるクロス集計が可能です。
目次
カスタムレポートの概要
機能概要とできること
現在の会計帳簿が正しい経理処理によって作成されているかを確認したり、現在のデータから将来の経営判断を適切に行っていくためには、会計データをさまざまな切り口から集計・分析して、必要なアクションをとっていくことが重要です。
「カスタムレポート」機能では、freeeへの取引登録時に入力したさまざまな情報(日付、勘定科目、各種タグなど)から、クロス集計したい2軸を選択することで、カンタンに独自のレポートを作成することができます。
さらに、各種絞り込み項目を指定することで、ニーズに合わせてより細かい粒度のデータ分析も可能です。
本機能のメリット
「表計算ソフト等で分析するケース」と「カスタムレポートで分析するケース」をそれぞれ比較した場合の課題とメリットは下表のとおりです。
各種操作等 | 表計算ソフト等で分析するケース | カスタムレポートで分析するケース |
---|---|---|
分析対象データの準備・更新差分を反映する |
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分析のためにデータを加工する |
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分析データの内訳や原因を調べる |
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活用シーン
カスタムレポートは、次のようなケースにおいて便利に活用することができます。
例:
- A事業部の関東エリアにおける、第一四半期の事業部内損益を確認したい場合
- Bキャンペーン期間中(2/16〜3/15)の売上高について、取引先別の内訳を確認したい場合
- 「工具器具備品」勘定における今期に計上された「減価償却費」を、部門 / 品目別に確認したい場合
- 各月末時点での売掛金残高を取引先別に確認したい場合
カスタムレポートを効果的に活用するために
カスタムレポートでは、各取引に登録されたさまざまな情報をもとに会計データの集計や分析が可能です。特に、適切に各種タグ(取引先、品目、部門、メモタグ、セグメント)を取引に付与することで、勘定科目を横断した柔軟な分析が可能となります。
ぜひ、普段の取引登録時に分析軸としてのタグを活用しましょう(タグについての詳細は「 「タグ」について 」のヘルプページをご覧ください)。
上記活用シーンにおけるカスタムレポート利用例については「 参考:カスタムレポートの利用例 」もあわせてご覧ください。
カスタムレポートを利用する
カスタムレポートを開く
カスタムレポートは、[レポート]メニュー → [カスタムレポート]をクリックして開くことができます。
集計内容を設定する
「集計設定」項目から、集計項目をカスタマイズすることで、独自の切り口による分析レポートを表示することができます。設定可能な項目は次のとおりです。
【表の設定】
カスタムレポートでクロス集計を行う上で、基本的な条件指定を行います。指定可能な項目や条件は下表のとおりです。
項目名 | 指定可能な条件 | 詳細 |
---|---|---|
集計対象 |
次のいずれか
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集計対象を選択します。
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集計する値 |
次のいずれか
|
集計する値を選択します。
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消費税の表示 |
次のいずれか
|
集計結果の金額を「税込」または「税抜」で表示することができます。 |
0円行/列の表示 |
次のいずれか
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0円の行/列を表示するかどうかを指定します。 詳しくは「 0円行/列の表示・非表示を切り替える 」をご覧ください。 |
たて軸 / たて軸(子) /よこ軸 |
次のいずれか |
たて軸 / たて軸(子) / よこ軸に集計対象とする項目をそれぞれ指定します。
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たて軸 - 並び順 / たて軸(子) - 並び順 / よこ軸 - 並び順 |
次のいずれかで「昇順」または「降順」を選択可能
など、設定した軸項目に応じて全9種。 |
「たて軸」「たて軸(子)」「よこ軸」に設定した項目ごとに、所定の順番で並び替えて集計することが可能です。 詳しくは「 軸ごとに任意の順番で並べ替える 」セクションをご覧ください。 |
「総計を表示」チェックボックス |
次のいずれか
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チェックを入れることで、たて軸の最下行 / よこ軸の最右行に「総計」が表示されます。 「集計する値」項目で「残高」を選択 かつ 対応する軸に「年月」を選択した場合、チェックボックスは非表示となります。 |
(注記)
- ※1:「集計対象」として「BS科目」を選択した場合のみ指定可能です。
- ※2:科目は「勘定科目」または「決算書表示名」のいずれかで表示可能です。
- ※3:法人のアドバンスプラン(旧プロフェッショナルプラン)以上のみ指定可能です。実際の条件指定時は命名したセグメント名がそれぞれ表示されます。
- ※4:法人のアドバンスプラン(旧プロフェッショナルプラン)以上のみ指定可能です。「部門(階層表示)」を選択すると「たて軸(子)」は項目の選択ができなくなります。
- ※5:「勘定科目コード順」や「取引先コード順」など、各種コード順に表示するためには事業所の設定の「各種コード使用設定」で「使用する」に設定する必要があります。詳しくは「freee会計の事業所の設定を行う - 詳細設定」をご確認ください。
【絞り込み設定】
「 【表の設定】 」で指定した集計条件に対して、さらに条件を指定して表示するデータを絞り込むことができます。絞り込み可能な項目は下表のとおりです。
項目名 | 指定可能な条件 | 詳細 |
---|---|---|
勘定科目 |
次のいずれか
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勘定科目による絞り込みを行います。 絞り込み対象は複数選択 することもできます。
|
取引先 |
次のいずれか
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取引先による絞り込みを行います。絞り込み対象は複数選択 することもできます。
|
部門 |
次のいずれか
|
部門による絞り込みを行います。絞り込み対象は複数選択 することもできます。
|
品目 |
次のいずれか
|
品目による絞り込みを行います。絞り込み対象は複数選択 することもできます。
|
メモタグ |
次のいずれか
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メモタグによる絞り込みを行います。絞り込み対象は複数選択 することもできます。
|
セグメント1〜セグメント3( ※6 ) |
次のいずれか
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セグメントによる絞り込みを行います。絞り込み対象は複数選択 することもできます。
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表示期間指定方法 |
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「期首日~最新の会計年度の翌年度末」までの集計期間に対応しています。ただし、表示できるのは最大4年間分となります。 例:
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仕訳承認( ※7 ) |
次のいずれか
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「仕訳承認フロー」機能のステータスを指定して絞り込みを行います。
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決算整理仕訳 |
次のいずれか
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決算整理仕訳であるかどうかを指定して絞り込みを行います。
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(注記)
- ※6:法人のアドバンスプラン(旧プロフェッショナルプラン)以上のみ指定可能です。実際の項目名には命名したセグメント名がそれぞれ表示されます。
- ※7:「 仕訳承認フロー 」機能が有効になっている場合のみ表示されます。
カスタムレポートの表示件数上限について
カスタムレポートは、たて999行 × よこ149列を表示件数の上限としており、それを超える場合は エクスポート してデータを閲覧する必要があります。
気になる金額の詳細を確認する
※ 「たて軸」「たて軸(子)」「よこ軸」 に「勘定科目」を選択している、または 特定の勘定科目で絞り込んでいる 場合のみ
カスタムレポートの表示結果で気になる金額を発見した場合には、その金額の内訳や元となった取引の詳細をドリルダウンして確認することができます。
気になった金額があった場合には、その部分をクリックしてみましょう。
新しいタブ画面が開き、「総勘定元帳」にてその金額の内訳を確認することができます。必要に応じて登録済み取引の修正や、添付された証憑などを確認することも可能です。
高度な機能を利用する
軸ごとに任意の順番で並べ替える
【項目ごとに利用可能な並び順】
「たて軸」「たて軸(子)」「よこ軸」で指定した項目は、それぞれ所定の並び順により 昇順 または 降順 に並べ替え可能です。
項目ごとに利用できる並び順とその詳細は下表のとおりです。条件を指定後に[集計]ボタンをクリックすることで、並べ替えられた状態のカスタムレポートが表示できます。
項目名 | 利用できる並び順 | 並び順の詳細 |
---|---|---|
年月 | (なし) | 「昇順」または「降順」のいずれかのみで並べ替え可能です。 |
勘定科目 |
次のいずれか
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決算書表示名 |
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取引先 |
次のいずれか
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[全タグ共通]
【「取引先」タグのみ】
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品目 |
次のいずれか
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部門 | ||
セグメント1〜セグメント3 | ||
部門(階層表示) | ||
税区分 |
次のいずれか
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並べ替えられたカスタムレポートに「並べ替えキー」を表示する
一部の並び順(「ショートカット1順」「ショートカット2順」など)を指定すると、[並べ替えキーを表示]チェックボックスが表示されます。これにチェックを入れることで、選択した軸項目の名称とともに並び順で選択した並べ替えキーも併記して表示することができます。
また、 CSVファイルとしてエクスポートする 際にも、並べ替えキーが独立した行または列として出力されます。
例:取引先「フリー株式会社」にショートカット1「freee」を設定している場合
-
カスタムレポートの画面上
「フリー株式会社(freee)」のように、軸項目の名称の直後に括弧書きで並べ替えキーが表示されます。 -
エクスポートしたファイル上
「フリー株式会社」、「freee」のように、軸項目の名称と並べ替えキーが独立した行または列として出力されます。
【「たて軸」と「よこ軸」を入れ替える】
「たて軸」や「よこ軸」に指定した軸項目や並び順は、[軸を交換]ボタンをクリックすると内容を入れ替えることができます。入れ替え後は[集計]ボタンをクリックすることで、軸入れ替え後のレポートが表示可能です。
項目ごとに絞り込み対象を複数指定する
「 【絞り込み設定】 」の一部の項目では、絞り込み対象を複数指定(10個まで)することができます。これによってデータの表現方法に"幅"が生まれ、ニーズに合わせてより多彩なカスタムレポートを出力可能となります。
絞り込み条件ごとに絞り込み対象を複数指定し、[集計]ボタンをクリックするだけでカンタンに必要とするデータを手にすることができます。主な利用例は次のとおりです。
例:
-
ケース1: 数ある部門の中でも「A部門」「B部門」「C部門」のみ の「売上高」を集計したい
絞り込み条件
指定例- 勘定科目:「売上高」のみを選択
- 部門: 「A部門」「B部門」「C部門」を選択
データ
出力例- たて軸:部門として「A部門」「B部門」「C部門」が表示
- よこ軸:勘定科目として「売上高」が表示
-
ケース2: 「売上高」の勘定科目を事業別に分けて管理(「A事業売上高」「B事業売上高」「C事業売上高」) しており、それらの第一四半期(4月〜6月)をまとめて集計したい
絞り込み条件
指定例- 勘定科目:「A事業売上高」「B事業売上高」「C事業売上高」を選択
- 表示期間:「4」〜「6」月を選択
データ
出力例- たて軸:勘定科目として「A事業売上高」「B事業売上高」「C事業売上高」が表示
- よこ軸:年月として「4」月〜「6」月が表示
0円行/列の表示・非表示を切り替える
すべてのセルが0円となる行または列があった場合に、それらを表示するかどうか指定できます。
-
表示しない(年月を除く)
すべてのセルが0円である場合、常にその行/列は表示されません。次のケースにおいても0円行/列は表示されません。
- 期間中に仕訳は存在するが、貸借が相殺されて0円となる場合
例:預り金の計上・精算など - 過年度の期間にその勘定科目やタグの仕訳が存在している場合
- 期間中に仕訳は存在するが、貸借が相殺されて0円となる場合
-
表示する
表示期間に仕訳が存在していない場合でも0円の行/列が表示されます。
※ 軸に「決算書表示名」指定時、どの勘定科目にも紐付いていない決算書表示名については、「表示する」を選択時でも0円行/列は表示されません。
例:
勘定科目「研究開発費」がマスタに存在している場合、その表示期間中に仕訳が一切存在していなくても、「研究開発費」の行/列が表示されます。
0円行/列表示の使い分け例
-
「表示する」を選択した方が良いケース
- freeeから出力したデータの加工をExcelのテンプレートに(行ズレを起こさないよう)貼り付けるだけで完結したい場合
- 0円の勘定科目やタグがあっても、「0円」であることは明示したい場合
-
「表示しない(年月を除く)」を選択した方が良いケース
- 0円の勘定科目やタグが"ノイズ"となってデータが見づらい場合
たて軸を2つ設定して3軸集計を行う
「たて軸(子)」に項目を設定することで、「たて軸」と「よこ軸」を加えた3軸で集計することが可能です。
例:
月ごとに部門別の売上高や経費などの実績を集計したい
表の設定例 |
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---|---|
データ出力例 |
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※「たて軸(子)」は法人のアドバンスプラン(旧プロフェッショナルプラン)以上のみで利用可能です。
たて軸の部門を階層化して表示する
たて軸に「部門(階層表示)」を設定することで、部門の階層ごとに集計することが可能です。
例:
部門の階層ごとに売上高や経費などの実績を集計したい
表の設定例 |
|
---|---|
データ出力例 |
|
※「部門(階層表示)」は法人のアドバンスプラン(旧プロフェッショナルプラン)以上のみで利用可能です。
カスタムレポートをエクスポートする
集計した分析結果は、ファイルとして出力することができます。表計算ソフト等でさらに高度な分析を行なったり、報告書の作成等に利用する場合に便利です。
- あらかじめ「 集計内容を設定する 」セクションに記載の内容を参考に、出力したい分析結果を表示しておきます。
- 画面右側の[エクスポート]ボタン → [CSV形式でエクスポート]をクリックします。
- 「CSV形式の出力を開始しました」というポップアップ画面が表示され、ファイルの生成が開始されます。
生成処理が完了するとメールにて通知されますので、その後[エクスポート]ボタン → [出力した帳票一覧]をクリックし、「出力した帳票一覧」画面の[ダウンロード]ボタンから、任意の場所へファイルを保存します。
参考:カスタムレポートの利用例
ここでは「 活用シーン 」の事例について、カスタムレポートでの条件指定・集計結果の例をご紹介します。
-
A事業部の関東エリアにおける、第一四半期の事業部内損益を確認したい場合
【条件指定例(一部)】
- 集計対象:[PL科目]を選択
- 集計する値:[発生額]を選択
- たて軸:[勘定科目]を選択
- よこ軸:[年月]を選択
- 部門:[A事業部]を選択
- エリア(セグメント):[関東エリア]を選択
- 表示期間指定方法と表示期間:[月指定]で[4]月〜[6]月を選択
【集計結果例(一部)】
-
Bキャンペーン期間中(2/16〜3/15)の売上高について、取引先別の内訳を確認したい場合
【条件指定例(一部)】
- 集計対象:[PL科目]を選択
- 集計する値:[発生額]を選択
- たて軸:[年月]を選択
- よこ軸:[取引先]を選択
- 勘定科目:[売上高]を選択
- キャンペーン(セグメント):[Bキャンペーン]を選択
- 表示期間指定方法と表示期間:[日付指定]で[]〜[]を指定
【集計結果例(一部)】
-
「工具器具備品」勘定における今期に計上された「減価償却費」を、部門 / 品目別に確認したい場合
【条件指定例(一部)】
- 集計対象:[BS科目]を選択
- 集計する値:[貸方 発生額]を選択
- たて軸:[部門]を選択
- よこ軸:[品目]を選択
- 勘定科目:[工具器具備品]を選択
- 決算整理仕訳:[決算整理仕訳のみ]を選択
【集計結果例(一部)】
-
各月末時点での売掛金残高を取引先別に確認したい場合
【条件指定例(一部)】
- 集計対象:[BS科目]を選択
- 集計する値:[残高]を選択
- たて軸:[取引先]を選択
- よこ軸:[年月]を選択
- 勘定科目:[売掛金]を選択
【集計結果例(一部)】