税区分の種類と選び方について

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「税区分」は、取引の消費税における扱いを表します。

日々の取引に消費税の税区分を設定しておくことで、後から消費税の申告納税額をカンタンに計算することができます。

※ 消費税が免税の事業所においても税区分は設定されますが、差し支えありません。

 

目次

  1. 消費税のあらまし
  2. 税区分とは
  3. freeeで利用する代表的な税区分
  4. 値引き・返品があったの時の税区分
  5. 輸出・輸入があったの時の税区分
  6. 貸倒れがあったの時の税区分
  7. 有価証券の譲渡があったの時の税区分

 

消費税のあらまし

固定資産税は「家」や「土地」など価値があるもの、所得税は「儲けた」という事実に着目して課税しています。これらと同じように、「物やサービスを消費するということは、お金をもっているということ」という発想から、「消費」に課税するのが消費税です。(消費税の仕組みについて詳しくはこちら

 

税区分とは

「税区分」は、取引の消費税における扱いを表します。

例えば、商品を海外に輸出するとき、輸出先国にも消費税と似た税金があると考えられ、国内で課税してしまうと課税が重複してしまいます。また、住宅家賃に課税すると、可処分所得に占める割合が高い生活費がさらに圧迫されることになり、日本に住む人は困ってしまいます。

このような事情から、消費税には課税条件がいくつか用意されており、内容によって消費税額の計算に違いがあります。そこで、事業者は消費税の申告を行うために、それぞれの取引が消費税でどのように扱われるかを記録しておく必要があります。この記録にfreeeでは「税区分」を用います。

 

freeeで利用する代表的な税区分

会計freeeにて初期設定されている税区分だけでは、正しく申告納税額が計算できない場合があります。消費税の課税事業者の方は、必要に応じて[設定]→[税区分の設定]から設定を行って下さい。税区分の設定についてのヘルプページはこちらです。

課税

以下の4つの要件を全て満たし、消費税が課される取引を記録する時に用いる区分

  1. 日本国内で
  2. 個人や会社がビジネスとして
  3. 対価をもらって行う
  4. 販売や資産の貸付、サービス提供 
税区分説明
課税売上

課税取引における売上

 - 雑貨の販売による「売上高」、
 - 清掃サービスの提供による「売上高」、
 - 備品の売却による「雑収入」

課対仕入 課税売上に対応する課税仕入

 - 消耗品の購入による「消耗品費」、
 - 国内での商材の購入による「仕入高」、
 - オフィスの電気代の「水道光熱費」、
 - 商談のための移動にかかった「旅費交通費」

非対仕入 非課税売上に対応する課税仕入
共対仕入 課税・非課税売上に
共通対応する課税仕入

※ 簡易課税の場合、事業区分に応じた売上の税区分を使います。(「課売上一」など)

 

非課税

4つ課税要件は満たすが、「消費」という考え方に馴染まなかったり(例:土地の譲渡・貸付、金券の譲渡)、社会政策上対象外とされる取引(例:社会保険診療、住宅の貸付など)を記録する時に用いる税区分

【ご参考】国税庁の非課税取引のページはこちら、不課税取引のページはこちらです。

税区分説明
非課売上 非課税取引における売上

(法人)
 - 土地の貸付による「売上高」
 - 預金の「受取利息」
(個人事業主)
 - 住宅の貸付による「賃貸料」

非課仕入 非課税取引における仕入

 - 行政手数料を支払った時の「支払手数料」
 - 贈答用で商品券を購入した時の「交際費」

 

対象外

海外での取引、配当金、寄付金など、課税要件を満たさない取引を記録する時や、消費税に影響しない勘定科目(例:現金)を記録する時に用いる区分

 

値引き・返品があったの時の税区分

値引き・返品については、処理方法に応じて次のように税区分を設定します。会計処理方法によって用いる税区分が異なる点に注意が必要です。
※ 事前に税区分を使用できるよう設定を行う必要があります。

 値引き・返品取引の会計処理方法税区分

売上高のマイナスとして処理 「課税売上」、「非課売上」 等の売上計上時と同じ区分
売上値引高、売上戻り高 等で勘定を分けて処理 課対売返」、「輸出売返」 等の"売返"の税区分

仕入高のマイナスとして処理 「課対仕入」、「非課仕入」 等の仕入計上時と同じ区分
仕入値引高、仕入戻し高 等で勘定を分けて処理 課対仕返」、「課対輸返」 等の"仕返"・"輸返"の税区分

返品の税区分を用いると、消費税申告書の「控除税額|返還等対価に係る税額」の欄に自動で転記されます。

 

輸出・輸入があったの時の税区分

輸出・輸入については、それぞれの勘定について次のように税区分を設定します。
※ 事前に税区分を使用できるよう設定を行う必要があります。

 内容想定される勘定税区分

売上高 売上高 ※ 「輸出売上」
※ 輸出証明書を保存しておく必要があります。

仕入高、保険料、
運賃、関税
仕入高 ※ 「課対輸本」など”輸本”の税区分
消費税 仕入高 ※、
輸入消費税 ※、
(税込経理の場合)
仮払消費税
(税抜経理の場合)
国税分を「課対輸税8%」などの”輸税”、
地方消費税分を「地消貨割8%」として分けて処理
通関料 仕入高 ※ 「対象外」
国内でかかる
手数料や運賃
仕入高、
荷造運賃、
支払手数料
「課対仕入8%」、「共対仕入8%」等

※ 取引登録時に税区分を選択する手間を省略するため、「輸出売上高」や「輸入仕入高」等の勘定を新規に作成することもおすすめです。(勘定の新規追加方法はこちら

輸出の処理の詳細についてはこちらのヘルプページを、
輸入の処理の詳細についてはこちらのヘルプページをご参照ください。

 

貸倒れがあったの時の税区分

「課税売倒」などの"売倒"の税区分を用います。一度"売倒"の税区分で処理したものが回収された場合は、「課税売回」の税区分を用います。

税区分説明
課税売倒 課税売上にかかわる貸倒
非課売倒 非課税売上にかかわる貸倒
課税売回 貸倒処理した債権の回収

 

有価証券の譲渡があったの時の税区分

「有価譲渡」の税区分を用います。課税売上割合の算定においては、5%分が計算に算入されます。なお、ゴルフ会員権の売却については「課税売上」の税区分を用いることとなります。
※ 事前に税区分を使用できるよう設定を行う必要があります。

800,000円の「有価譲渡」区分の数字がある場合、次のように[決算](または[確定申告])→[消費税区分別表]に表示されます。

この場合、5%に相当する40,000円が「非課税売上」として[決算](または[確定申告])→[消費税集計表]の課税売上割合の計算につながります。