確定申告は、年度ごとに行います。例えば、2020年度の確定申告は「 2020年1月1日 〜 2020年12月31日 」の期間のデータを申告することとなります。
一度申告をおこなった箇所のデータは、提出後に再編集をしないようにする必要があります。また、年度末に残高のあった売掛金や固定資産等のデータは、翌年度にデータを繰り越す必要があります。
freeeでは、この一連の処理のことを「年度締め」と呼んでいます。
なお、 長期間freeeを利用しておらず、単に帳簿付けをする年度を変更したいという場合は、年度締めではなく、会計期間の変更を行います。詳しくは「 会計期間(会計年度)を変更する 」のヘルプページをご覧ください。
※ 法人の場合は、「【法人】年度締めを行う 」のヘルプページをご覧ください。
本記事は【個人】アカウント向けのヘルプページです。【法人】の場合については「 【法人】年度締めを行う 」をご覧ください。
年度締めとは
個人事業主が2020年度の確定申告を行っている場合は、会計期間が「 2020年1月1日 〜 2020年12月31日 」となっています。2020年度の確定申告が終わると、2020年度の入力データを完了させ、2021年度に会計期間を変更する処理が必要となります。
年度締めを行うことにより、次の処理が実行されます。
- 当年度のデータは確定状態となり、編集ができなくなります。
- ファイル添付は締め後も引き続き行えますが、ファイル解除はできなくなります。
- 前年度末に残高のあった売掛金や固定資産等のデータを翌年度に繰り越す処理も行います。
- 個人事業主の場合、下表のような繰越仕訳が作成されます。
項目 | 繰越処理 |
---|---|
事業主借 (受取利息など事業主借扱いの他の勘定も含む) |
翌年期首の元入金に加算 |
事業主貸 (資産譲渡損など事業主貸扱いの他の勘定も含む) |
翌年期首の元入金から控除 |
損益 | 翌年期首の元入金に加算 (損失の場合は控除) |
以上のことから、年度締めは確定申告書の作成後に行うことにご注意ください。
※ 確定申告書作成前に年度締めを行うと、決算整理で行った調整等が正しく反映されないまま、残高が次期に繰り越されてしまうことがあり、残高ズレの原因となる場合があります。
なお、 年度締めを行う前に次年度の帳簿付けを開始しても問題ありません。
年度締めの手順
確定申告が無事終わったら、年度締めを行いましょう。
現在の会計年度が、年度締めを行いたい会計年度であるかをご確認ください。
現在の会計期間は、freee会計の画面右上に表示されています。
年度締めを行いたい会計年度であることが確認できた後、[確定申告]メニューより[年度締め]を開き、[年度締めをする]ボタンをクリックします。
年度締めを解除する(年度の巻き戻し)
前年度のデータを修正する場合は、「年度巻き戻し」を行います。
[確定申告]メニューより[年度締め]を開き、[XXXX年度への年度巻き戻しをする]ボタンをクリックすることで、前年度の編集に戻ることができます。
この操作によって、確定した直前年度へ巻き戻すことができます。
※ 前年度から今年度への繰越の処理が一旦解除され、当期に登録された今年度分の確定申告書の入力内容は削除されます。
※ 今年度分の確定申告書の入力内容は削除されますが、元になった取引データが削除されるわけではございませんので、ご安心ください。
参考:年度締めができない場合
【未確定勘定がある場合】
「未確定勘定」が出ている場合は、年度締めを行うことができません。
エラーがでた場合は開始残高等を確認し、未確定勘定を解消するようにしましょう。 未確定勘定の解消方法については、「 開始残高の未確定勘定を解消する 」のヘルプページをご参照ください。
その他の原因については「freee会計が年度締め不可になっている原因を解消する」をご確認ください。
【固定資産の繰越処理が失敗した場合】
年度締めの実行により次の会計期間に正常に移動できた場合、引き続き 固定資産台帳情報をもとに最新年度の減価償却費を登録する繰越処理が実施されます。
万が一、この固定資産繰越処理が失敗した場合、年度締めの画面では「固定資産 償却仕訳の作成」項目に「失敗」と表示されます。その場合はお手数ですが、サポートデスクへお問い合わせください。