オンラインバンキングと同期すると、freeeは自動、または手動で明細を取り込みます。取り込まれた明細は、「自動で経理」画面からカンタンな操作で会計データとして登録できます。
ここでは、Android版 freee会計での「自動で経理」の操作手順についてご説明します。
目次
自動で経理について
freeeでは銀行口座やクレジットカード口座の明細を取り込むことで、「自動で経理」機能でカンタンに帳簿付けをすることができます。
この「自動で経理」機能を使用することで、次の3種類の取引を登録することができます。
- 取引登録:決済済みの収入取引 または 支出取引を登録できます
- 口座振替:口座同士の資金移動を登録できます
- 未決済取引の消込:未決済状態の取引に決済情報を登録できます
「自動で経理」の画面は、画面左側のメニューから開くことができます。
明細を取引として登録する
- 「自動で経理」画面を開きます。
- 登録したい明細をスワイプで選択し、[取引登録]モードに切り替えます。その後、[勘定科目を選択]から勘定科目を選択します。
※ 支出明細のみ
インボイス制度の消費税に対応したインボイス適格請求書の取引(仕入)とみなされる場合は、仕入額控除が適用されます。明細が適格請求書等に該当する場合はスイッチをONに、そうでない場合はOFFにします。 こうすることで選択した勘定科目と明細の日付に応じた税区分が自動で選択されます。
非適格請求書での取引は、2023年10月1日~2026年9月30日までは控除80%、2026年10月1日~2029年9月30日までは控除50%、2029年10月1日~ 以降は対象外(控除0%)の税区分がそれぞれ適用されます。 - その他の項目を登録する場合は、[任意項目を表示]ボタンをタップします。
表示された項目から登録したいものを入力し、[登録]ボタンをタップします。
プライベート資金(個人事業主の場合)
事業の経費を、事業主のプライベートの資金(現金や銀行口座)から支払い決済することがあります。この場合、お金の出処が事業主のため、会社の帳簿とは分けて登録する必要があります。
- 「自動で経理」画面を開きます。
- 該当の明細をスワイプで選択し[プライベート]をタップします。
- 表示されたメッセージ内容を確認し、問題がなければ[登録する]をタップします(このメッセージは初回のみ表示され、次回以降は表示されません)
明細を無視する
取り込まれた入出金明細の中には、取引登録が不要な明細が含まれていることがあります。不要な明細は「無視」をすることで、「自動で経理」の表示から除外することができます。
- 「自動で経理」画面を開きます。
- 該当の明細をスワイプで選択し、明細右下の[•••]ボタン→[明細を無視]をタップします。
- 表示されたメッセージ内容を確認し、問題がなければ[無視する]をタップします。
以下の明細は取引などの登録が不要ですので、「無視」の対象となります。
- freeeで記帳する会計期間より前の日付の明細
- freeeに同期している銀行同士で資金移動した際の明細(振替先のみ)
※なお、プライベートの収支明細は「無視」の対象にはなりません(プライベートの収支明細を無視すると、口座残高にズレが生じる要因となりますので、前述の[プライベート資金]として登録します。
複数行取引を登録する場合
1つの明細に対して複数の勘定科目による登録が必要な取引は、追加する勘定科目の数だけ取引行を追加します。追加の手順は下記のとおりです。
- [取引行を追加]をタップします。
- 金額、勘定科目を入力し[保存]をタップします。
- 明細に対して複数行の追加が確認できましたら、[登録]をタップします。
口座振替
ここでは、口座振替(資金移動)の登録方法をご紹介します。
「口座振替」として登録して記帳するものの例は以下となります。
登録銀行口座間の資金移動
下記の例では、A銀行からB銀行への資金移動(送金)を行っています。
A銀行の口座、B銀行口座の両方をfreeeで同期している場合は、[A銀行からB銀行への支出の明細]と[B銀行がA銀行から受けた収入の明細]の両方が取得されます。
この2つの明細を登録してしまうと同じ取引内容が重複してしまうため、片方を登録し、片方を無視します。
【A銀行の支出明細を登録する】
- 「自動で経理」画面を開きます。
- 振替元(A銀行:出金側)の該当する明細をスワイプで選択し、[口座振替]モードに切り替えます。
- 振替先(B銀行:入金側)の口座を選択し[登録]ボタンをタップします。
【B銀行の入金明細を無視する】
- 「自動で経理」画面を開きます。
- 振替先(B銀行:入金側)の該当する明細をスワイプで選択し、上記の「明細を無視する」セクションの操作に沿って「無視」の操作を行います。
現金の引き出し・預け入れ
登録銀行の口座から現金を引き出した、または現金を登録銀行に預け入れた場合、銀行の[口座]と現金という[口座]間で資金移動の登録を行います。
※現金口座の振替にあたっては重複して取得される口座はないため、[無視]の操作は不要です。
【現金の引き出し】
- 「自動で経理」画面を開きます。
- 銀行の出金明細を[振替先口座:現金]として登録します。
【現金の預け入れ】
- 「自動で経理」画面を開きます。
- 銀行の入金明細を[振替元口座:現金]として登録します。
クレジットカード利用分の引き落とし
カードの利用分の明細を登録すると、クレジットカード口座には利用分の金額が累積していきます。
カード利用分が銀行口座から引き落とされたら、銀行口座からカード口座への口座振替を登録します。
このように登録することで、「銀行口座に入っていた資金をカードの利用に充てた」ものとして登録されます。
- 「自動で経理」画面を開きます。
- 引き落とし先 出金明細をスワイプで選択し、[口座振替]に切り替えます。
- [振替先口座]にクレジットカード口座を選択し、[登録]ボタンをタップします。
購入履歴を同期しているサービスに対する支払い
購入履歴を同期しているサービスに対する支払いを登録する場合は、次の3つの登録を行う必要があります。
- ECサイト等から取得した明細をもとに、支出明細の取引登録を行う
- ECサイト等の利用分のうち、クレジットカード決済分を口座振替する
- クレジットカード引き落とし分を口座振替する
ここでは上記②および③の口座振替の手順についてご説明します。
【② ECサイト等の利用分のうち、クレジットカード決済分を口座振替する】
- 「自動で経理」画面を開きます。
- クレジットカードの支出明細をスワイプで選択し、の左上をタップし[口座振替]モードに切り替えます。その後、[振替先口座]に購入履歴を同期しているサービス口座を選択し、[登録]ボタンをタップします。
【③ クレジットカード引き落とし分を口座振替する】
「クレジットカード利用分の引き落とし」に記載のとおり、「銀行口座 → クレジットカード口座」への口座振替を登録します。
売上データを同期しているサービスから銀行口座への入金
POSレジ等分の明細を登録すると、売上データを同期しているサービス口座には利用分の金額が累積していきます。
※ 「タグのマッチング」をしている場合は、自動的に売上が収入取引として登録されます。
売上データを同期しているサービスから銀行口座へ入金があった場合、売上データを同期しているサービスから銀行口座への口座振替を登録します。
- 「自動で経理」画面を開きます。
- 売上入金先金融機関の 入金明細をスワイプで選択し、[口座振替]モードに切り替えます。その後、[振替元口座]に売上データを同期しているサービス口座を選択し、[登録]ボタンをタップします。
差額が発生する資金移動
例:
A銀行からB銀行へ 5万円を資金移動したが、その際に手数料 500円が差し引かれて、B銀行には4万9500円振り替えられた。
このように差額が発生した口座振替は、アプリ版 freee会計からの登録ができかねます。
口座振替を登録する際は、Web版 freee会計※から行うことができます。
※ アプリ画面 左側のメニューから[ブラウザ版のfreee会計を開く]をタップすることで、Web版 freee会計にアクセスできます。
詳しい口座振替の登録方法は「資金の移動を登録する(口座振替) 」をご参考ください。
未決済取引の消込
登録された経費・売上などの「取引」のうち、まだ「決済」が済んでいないものは「未決済の取引」です。決済分の明細が取得されたら「自動で経理」画面から決済を登録します。
- 「自動で経理」画面を開きます。
- 該当の明細をスワイプで選択し、[未決済取引の消込]モードになっていることを確認します。
- 明細の内容や過去の登録状況から、登録内容が推測される場合があります。推測内容に問題がなければ[登録]ボタンから未決済取引の消し込みを登録します。
推測されない または 推測結果が意図しない場合
freeeによる推測がされない場合 または 推測結果が意図したものではない場合は、次の操作手順で未決済取引の消し込みを登録します。
- 該当の明細をスワイプで選択し、[未決済取引の消込]モードに切り替えます。
- 表示された「未決済取引の選択」画面の中から、今回消し込みを行う未決済取引を選択します。
- 内容が正しいことを確認し、[登録]ボタンから未決済取引の消し込みを登録します。
[消し込み金額が一致していない場合]
例1:
4月1日に売上金額10万円を未決済取引として登録し、翌月15日 実際に5万円が入金されたケース(残額5万円はさらに翌月に入金予定)
例2:
4月1日に売上金額10万円を未決済取引として登録し、翌月15日 実際に9万9500円が入金されたケース(差額500円は振込手数料であった)
消込金額が一致していない場合は、アプリ版 freee会計からの消し込み登録ができかねます。
消し込む登録を行う場合は、Web版 freee会計※から消し込み登録を行ってください。
※ アプリ画面 左側のメニューから[ブラウザ版のfreee会計を開く]をタップすることで、Web版 freee会計にアクセスできます。
詳しい消し込み方法は次のとおりです。
- 未決済取引の金額 > 入出金明細の金額: 部分決済を登録する場合
- 未決済取引の金額 < 入出金明細の金額: 単一の明細から複数の取引を消し込む
参考:取引にファイルを添付する
明細の[取引登録]または[未決済取引の消込]を行う 場合、同時にレシート等のファイルを添付することができます。これにより、レシート等の内容を確認しながら取引登録を行うことができます。
【ファイルを添付する】
- 取引登録する明細を表示している状態で[レシートを添付]ボタンをタップします。
- レシートを添付する方法を、次のいずれかの中から選択します。
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カメラで撮る
手元のレシートなどを直接撮影して取引に添付します。
※ カメラ機能へのアクセスが求められた場合には「許可」が必要です。 -
アルバムから読み込む
端末内に保存されたレシート画像を選択して取引に添付します。
※ アルバム機能へのアクセスが求められた場合には「許可」が必要です。 -
ファイルボックスから選ぶ
「ファイルボックス」に保存しているファイルを選択して取引に添付します。
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カメラで撮る
【添付ファイルを変更・削除する】
- ファイルが添付された明細を表示している状態で[レシートを変更]ボタンをタップします。
- 行いたい操作にあわせて、次の操作を行います。
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レシートを削除する場合
[レシートを削除する]をタップします。 -
レシートを変更する場合
[カメラで撮る]、[アルバムから読み込む]、[ファイルボックスから選ぶ]のいずれかの方法により、変更先となるレシートを添付します。
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レシートを削除する場合