対象プラン
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法人プラン | プロフェッショナル | エンタープライズ |
個人プラン | プレミアム |
自社の部門(店舗や部署など)が増えてきた場合、各部門の損益をしっかり把握・管理したいというニーズも増してきます。
そのような場合、部門共通の費用を適切に振り分けることが必要です。これを配賦(はいふ)と呼びます。
ここでは、freee会計で配賦を行う方法についてご紹介します。
目次
配賦について
配賦を利用するケースとしては、主に以下のようなものが挙げられます。
- 複数の部署に関係する業務を行う部署がある企業
- 事業部が5つあり、それぞれの事業で作る物をまとめて引き受ける制作部がある。そのため、制作部の人件費等のコストを事業部5つで分け合って、各事業部のコストとしたい。
- 事務所の水道光熱費や通信費を、売上比率に応じて各部署に振り分けたい。
- 多店舗・チェーン展開している企業
- 展開している3店舗に加え、本社に経理や人事などの間接部門があり費用が発生している。本社では売上は計上されないため、本社の経費を売上比率に応じて各店舗に配賦し、本社費用も考慮しても各店舗で利益を出せているかを把握したい。
部門を登録する
配賦は「部門」を基準に行いますので、まず部門を登録します。
[設定]→[部門の設定]を開き、自社の部門を登録しましょう(詳しくは「 取引先・品目・部門・メモタグ・備考を設定する 」をご覧ください)。
また、次のプランをご利用の方は、部門の階層を設定することもできます。
- 個人事業主
- プレミアムプラン:2階層まで
- 法人
- ベーシックプラン:2階層まで
- プロフェッショナルプラン:5階層まで
- エンタープライズプラン:5階層まで
詳しくは「 部門の階層を設定する(親部門の設定) 」をご覧ください。
配賦の設定を行う
配賦の設定は、配賦の基準(配賦先の部門と配賦率)とルール(配賦対象との振り分ける元の金額となる仕訳なる仕訳)をそれぞれ設定します。
配賦先部門と配賦率を設定する(配賦基準)
- [設定]→[配賦基準の設定]を開き、[新規作成]ボタンをクリックします。
- 「配賦基準名」を入力したら、[配賦先部門を追加する]ボタンをクリックして、配賦先の部門と配賦率を設定していきます。
配賦先部門は20部門まで指定できます。また、配賦率は合計で100%とします。- 配賦先部門を追加したい場合:
[+配賦先部門を追加する]ボタンをクリックします。 - 配賦先部門を削除したい場合:
ゴミ箱マークの[削除]ボタンをクリックします。
- 配賦先部門を追加したい場合:
- 内容に問題がなければ、[作成]ボタンをクリックして設定を保存します。
配賦の対象となる仕訳を設定する(配賦ルール)
- [設定]→[配賦ルール設定]を開き、[+配賦ルールを作成]ボタンをクリックします。
- 配賦する仕訳(取引・振替伝票)を指定します。
ここでは、次の項目が設定できます。
勘定科目(必須):
配賦の対象とする勘定科目を選択します。選択できるのは損益科目のみです。
品目(任意):
配賦の対象とする勘定科目の中でも特定の品目のみ配賦対象とする場合は、その品目を選択します。
配賦元部門(必須):
配賦元となる部門を選択します。
配賦基準(必須):
「 配賦先部門と配賦率を設定する(配賦基準) 」で登録した配賦基準を選択します。 - 内容に問題がなければ、[保存]ボタンをクリックしてルールを保存します。
配賦仕訳を作成する
配賦の設定を行なったら、対象となる仕訳を登録し、配賦を行います。
- 配賦したい仕訳を、配賦ルールで設定した勘定科目・品目・部門の組み合わせで登録していきます。
※ 振替伝票での登録も可能です。 - 配賦したい仕訳を登録し終えたら、[決算申告](または[確定申告])→[配賦仕訳の作成]を開きます。
- 配賦を行いたい月にチェックを入れて[計算する]ボタンをクリックします。
※ 一番上のチェックボックスにチェックを入れると、当年度のすべての月を選択できます。 - 配賦対象の仕訳がある月の表示が「計算済み」に変わり、配賦仕訳が作成されます。
- 「対象」列の月をクリックすると、その月に登録された配賦仕訳を確認できます。
配賦で作成された仕訳(配賦仕訳)は、仕訳帳の画面で表示されます。
※ 配賦仕訳は、[レポート]→[仕訳帳]メニューの絞り込み条件欄で「配賦仕訳」項目から「配賦仕訳のみ」と指定することで表示可能です。
※ 配賦の際、端数は「最も配賦率の高い部門」または「先に作成された部門」に配賦されています。 - 配賦を実行した後、その月に仕訳を追加・修正した場合は、上記1〜3の手順で再度[計算する]ボタンをクリックすることで、最新の仕訳を反映して配賦が実行されます。
参考:部門比較を行う
試算表の損益計算書で、部門ごとの損益を比較することができます。この時表示される内容には、配賦仕訳の内容が適用されています。
部門比較の詳細は「 試算表(損益計算書・貸借対照表)を確認する - 部門比較を行う 」のヘルプページをご参照ください。
参考:配賦基準・配賦ルールの作成、削除の注意点
2020年2月3日より会計法人プラン内容が変更されました。
以降、配賦機能はプロフェッショナルプラン以上からご利用いただける機能となっております。
ベーシックプランで配賦機能をご利用だった場合、過去に作成した配賦基準・配賦ルールはご利用できますが、新規作成ができなくなっております。ご注意ください。詳しくは、freee会計 法人事業所向けプラン内容変更について(2020年2月より改定)より、「変更内容の詳細」をご覧ください。
参考:特定の固定資産にまつわる費用(減価償却費など)を配賦する
【ご注意】
本機能は法人:プロフェッショナルプラン以上のみ対応しています(個人事業主:プレミアムプランではご利用いただけません)。
2022年6月以降、法人:プロフェッショナルプラン以上では、固定資産に「品目」を付与することが可能となりました。
これによって、これまでできなかった特定の固定資産にまつわる費用(減価償却費など)の配賦がカンタンに行えるようになります。
配賦仕訳を作成するには、あらかじめ固定資産台帳に登録した固定資産に「品目」を設定しておき、「 配賦の対象となる仕訳を設定する(配賦ルール) 」の手順2にて、設定した「品目」を選択します。その後、「 配賦仕訳を作成する 」に記載の手順に沿って、「配賦仕訳の作成」操作を行ってください。