freee会計とスマレジを連携すると、スマレジの売上データを自動でfreee会計に取り込むことができ、売上情報の記帳の手間を省略できます。取得する売上データの発生日
ここでは、スマレジとの連携方法と、売上データの会計処理方法をご紹介します。
※スマレジのスタンダードプラン(無料プラン)をご利用の場合、freeeへの売上データ取り込みはご利用できません。
目次
- 本ページの対象の決済サービス
- 同期設定方法
- freee会計に登録される会計データの設定を行う
-
同期における注意事項
-締め済みの期間が店舗同士で異なる状態で同期した場合の注意点
- 「アップデート対応中」と表示されて同期できない場合
-
同期した取引における注意事項
- 売上データ取得の仕様
- 登録される取引の内容
- 連携データにマイナスの売上が存在する場合 -
同期した取引における留意事項
-
freee会計上で入金や前受金の処理を行う
- 入金の処理を行う
- 取り込まれる前受金取引の処理について
- 「取り込み先口座の設定」で未決済で取り込むを選択した場合の処理
- 参考:スマレジの同期を解除する
- 参考:取引を再取得したい場合
- 参考:「現金過不足」が出る場合
- このページで解決しないときは
本ページの対象の決済サービス
「スマレジ」は、株式会社スマレジから提供されている、iPad/iPhone/iPod touchを使ったレジ(POS)システムです。
freee会計とスマレジを連携すると、毎営業日の売上データが自動で会計データ(取引)に変換されてfreee会計に取り込まれます。
スマレジについては、スマレジの公式サイトをご覧ください。
同期設定方法
一つの店舗で複数のレジを運用する場合について
freeeではスマレジアカウントごとに口座を作成するため、複数のスマレジアカウントをまとめて一つに同期することはできません。一つの店舗で複数レジを利用する場合は、一つのスマレジアカウントをご利用ください。
スマレジの売上データをfreee会計へ同期するには、 ① スマレジ側での連携操作 、 ② freee会計側での連携操作 の双方が必要となります。
① スマレジ側での連携操作
freee会計でスマレジのデータを連携するためには、次の2つの情報が必要です。
- 契約ID
- アクセストークン
まずは、「 会計freeeと連携させる - スマレジの設定 」(外部サイト)のヘルプページに記載の手順で、「契約ID」および「アクセストークン」をお手元に控えておきます。
また、freeeと同期する前にスマレジ側で店舗名を設定しておくと、「現金(店舗名)」のように店舗名が入った口座が作成されます。店舗名の設定については、スマレジの「店舗情報を設定する」をご確認ください。
② freee会計側での連携操作
「 ① スマレジ側での連携操作 」セクションにて、お手元に控えた「契約ID」および「アクセストークン」の情報をもとに、freee会計側での連携設定を行なっていきます。
- [マスタ・口座]メニュー →[口座]を開き、[決済サービス・電子マネー]タブから[決済サービス・電子マネーを登録する]ボタンをクリックします。
- 検索ボックスに「スマレジ」と入力し、「POSレジ・ECサイト(出店)・決済サービスから売上データの連携」欄に絞り込み表示された[スマレジ]をクリックします。
- 「スマレジをfreeeに登録します」ポップアップ画面が表示されます。
連携設定についての注意事項を確認の上、[連携設定に進む]ボタンをクリックします。 -
「スマレジとの連携設定」画面が表示されます。
あらかじめお手元に控えておいた「契約ID」、「アクセストークン」を正確に入力の上、[スマレジとの連携設定を行う]ボタンをクリックします。
※このボタンをクリックするとホーム画面に遷移します。
freee会計に登録される会計データの設定を行う
スマレジから取り込まれる売上データは、freee会計の「取引」として登録されます。
売上データを取り込む前に、取引として登録する際の勘定科目などを何にするか設定します。
- 「スマレジ」口座の[口座を同期]ボタンをクリックします。
- 同期が完了するとホーム画面上部に「スマレジのマッチング設定が必要です。こちらをクリックしてください。」のメッセージが表示されますので、このメッセージをクリックします。
※同期が完了しても上記のメッセージが表示されない場合は、一度ホーム画面を再読み込みしてください。 - 「口座スマレジはタグのマッチングが必要です」の画面が表示されますので、「設定する」ボタンをクリックします。
- 「その他決済口座 スマレジと freee の連携設定」画面が表示されたら、「取り込み先口座の設定」列を設定します。デフォルトでは「スマレジ の支払い方法」がそのまま口座名になりますが、必要に応じて任意の口座名称を入力できます。
なお、「未決済として取り込む」をチェックするとスマレジから取得した売上情報を未決済取引として取り込む事が可能です。詳しくは、本ページの「「取り込み先口座の設定」で未決済で取り込むを選択した場合の処理」をご確認ください。
「スマレジ の支払い方法」は、スマレジの[店舗登録]で登録した名称が表示されます。詳しくは、スマレジのヘルプページ「店舗情報を設定する」をご確認ください。
-
「勘定科目の設定」列に表示された各項目に対して、「freee の勘定科目」列でどの勘定科目に紐付けるかを選択し、[保存]ボタンをクリックします。
※デフォルトで表示されている勘定科目を設定しても問題ありませんが、自社の運用に合わせて他の勘定科目を使用したい場合には、[⋁]ボタンから設定できます。
なお、デフォルトで登録されていない勘定科目を設定する場合は、事前に勘定科目の新規作成が必要です。詳しくは、「勘定科目の設定・追加を行う - 勘定科目を新規登録する」をご確認ください。
- 最後に「税区分の設定」列を設定します。デフォルトでは「課税仕入」や「課対仕入」が設定されていますが、輸出等を行っている場合は必要に応じて適切な税区分を設定し、[保存]ボタンをクリックします。
- freee会計のホーム画面へ自動的に戻ります。ホーム画面左側に表示された「スマレジ」口座にて、[口座を同期]ボタンをクリックして同期を再開します。
これ以降、売上データは日次で自動的に取り込まれます。
同期が完了すると、タグマッチングの設定内容が反映され、各決済口座が登録されます。
同期における注意事項
締め済みの期間が店舗同士で異なる状態で同期した場合の注意点
スマレジとの連携では、すでに締めている店舗の売上データだけが取り込まれます。
一方、取り込もうとした売上データの日付から翌日以降の売上データがすでに取引として登録されていると、そのデータは取り込まれません。
「アップデート対応中」と表示されて同期できない場合
スマレジの口座詳細に「アップデート対応中」と表示されて同期できない場合、「契約ID」と「アクセストークン」の設定が完了していない可能性があります。
本ページ「 同期設定方法 - ② freee会計側での連携操作 」セクションの手順4にて、正確に「契約ID」と「アクセストークン」を設定すると、正しく同期ができるようになります。
同期した取引における注意事項
スマレジからfreee会計に取り込まれた売上データは、ホーム画面の口座一覧の「スマレジ」をクリックして、箱マークをクリックすることで確認できます。
「スマレジ」口座の同期の特徴
「スマレジ」口座を同期することによって取得されたデータは、銀行口座の同期のような「明細」形式ではなく、はじめから「取引」形式で自動登録されます。
よって、「自動で経理」画面から取引登録する必要はありません。
売上データ取得の仕様
スマレジと連携すると、以下の要領で売上データが取り込まれます。
対象となるすべての店舗で日次締めを行ってから同期することをおすすめします。
項目 |
登録内容 |
備考 |
---|---|---|
取得するタイミング |
同期を行った時 |
初期設定では、週数回の頻度で自動同期が行われます。 任意のタイミングで、手動で同期することも可能です。 |
取得する売上データのステータス |
スマレジで「日次締め」済みである売上データ |
一部の店舗だけ締めている場合は、その店舗の分だけ取得されます。 |
取得する売上データの発生日 |
「スマレジからfreeeに登録された取引のうち、最も新しい発生日の前日分」かつ「同期時点の前日分まで」 |
例えば、スマレジの取引が12月1日分まで登録されている状態で、1月1日に同期すると、11月30日〜12月31日分が取得されます。ただし、重複する期間の取引は登録されません。 |
登録される取引の内容
スマレジとの連携で登録された取引は、以下のように登録されています。
※キャッシュドロアが複数存在する場合、ドロアごとに売上がまとめられて登録されます。
項目 |
登録内容 |
---|---|
勘定科目 |
取引内容に応じて適切な勘定科目が適用されています。 |
金額 |
締めの時に算出された日別の合計金額が、店舗ごとに反映されています。 |
部門 |
複数店舗の売上データを管理している場合、店舗名が付与されています。 |
備考 |
取引の内容を説明する文言が入力されています。 |
決済口座 |
お金が出入りした口座(店舗毎)が反映されています。(詳しくは「 入金の処理を行う 」セクションをご覧ください) |
税区分 |
課税売上分は税区分の自動判定をし、税区分毎に取得します。 ※ 2019年10月1日以降の取引の、値引き分・ポイント利用分・売上対象外金額においてはタグマッチングで選択した勘定科目の税区分で取得します。 ※タグマッチングで「売上」に設定した勘定科目の税区分が「対象外」である場合は、税区分を「対象外」として登録します。 |
連携データにマイナスの売上が存在する場合
現金売上・クレカ売上・その他売上のいずれかにマイナス値が存在する場合は、「売上キャンセル」とみなされマイナス分の支出取引が作成されます。
注意点
連携データにマイナスの売上があり、かつ税区分が複数混在している場合、支出取引(売上キャンセル)の税区分を特定することができないため、支出取引の税区分を10%とみなし取引が作成されます。
税区分が実態と異なる場合は、該当の取引を正しい税区分に手修正してください。
詳しくは、「 登録した取引を修正・削除する 」のヘルプページをご覧ください。
同期した取引における留意事項
税率が混合している売上
10%および8%(軽減税率)が混在している売上値引高の取引は、タグマッチングで選択した1つの税区分で売上値引高が取り込まれます。
取り込まれたデータが実態と異なる場合は、ご自身で正しい税区分に取引を修正する必要があります。
取引の修正については、「 登録した取引を修正・削除する 」のヘルプページをご覧ください。
freee会計上で入金や前受金の処理を行う
スマレジから取り込んだ売上データの一部は、「入金があった時」や「前受金を受け取ったあとサービスや商品の提供が完了した時」に、追加で会計処理が必要な場合があります。
入金の処理を行う
連携設定を初期設定のままにして連携を行うと、下表のような決済口座が取引に反映されています。
後日、銀行口座への入金などがあった場合は、下表を参考に「口座振替」を登録します。(freee会計では、「口座振替」を登録することで資金の移動を登録できます。詳しくは、「 資金の移動を登録する(口座振替) 」のヘルプページをご覧ください。)
取引の決済口座 |
決済口座の意味 |
処理が必要な場面 |
登録する口座振替 |
---|---|---|---|
現金(○○店) |
お店の現金にお金が入った |
- |
- |
カード売掛(○○店) |
クレジットカードで支払われた |
カード会社から入金があった |
カード売掛→銀行口座 |
商品券(○○店) |
商品券で支払われた |
商品券の発行元から入金があった |
商品券→銀行口座 |
電子(○○店) |
ICカードで支払われた |
ICカードの発行元から入金があった |
電子→銀行口座 |
※「商品券(○○店)」や「電子(○○店)」といった名称はあくまで例示であり、実際の名称はスマレジ側に追加した支払方法の名称に依存します。
※ 連携設定画面で「未決済として取り込む」にチェックを入れていた場合は、取引は決済口座が未登録の状態で登録されますので、入金があった時に決済(消し込み)を登録します。
取り込まれる前受金取引の処理について
前受金口座を作成している場合
お店によっては、予約時の手付金などのように、サービスや商品を提供する前に料金を受け取ることがあります。
スマレジでは、タグのマッチングで前受金口座を作成した場合、以下のように会計データが自動的に登録されます。そのため、前受金の処理についてはご自身で操作する必要はありません。
前受金を受け取った際:
- 「前受金(店舗名)」→「現金(店舗名)」 の口座振替
- 登録した方法:スマレジ
売上高への振替:
- 決済口座:「前受金(店舗名)」口座
- 勘定科目:売上高
- 登録した方法:スマレジ
「取り込み先口座の設定」で未決済で取り込むを選択した場合の処理
「freee会計に登録される会計データの設定を行う」で「取り込み先口座の設定」を「未決済として取り込む」で設定している場合、口座を作成する方法と比べて以下の違いがあります。
- 現金口座または前受金口座を「未決済として取り込む」に設定している場合は口座振替は登録されない
- 「未決済として取り込む」に設定している口座に取引は登録されない
そのため、前受金をうけとった際に以下のように処理を行います。
- [取引入力]メニュー →[収入・支出形式(取引の一覧・登録)]を開きます。
- 取引登録の各項目を以下のように入力し、入力が完了したら[収入を登録]ボタンをクリックします。
- 収支:「収入」を選択
- 決済:「決済済み」を選択
- 口座:前受金を受け取った口座を入力(例:「現金」)
- 発生日:前受金を受け取った日付を入力
- 勘定科目:「前受金」を入力
- 金額:前受金として受け取った金額を入力
- 品目・部門・メモタグ:任意で入力
- 備考:任意で入力
- 商品引渡し後にスマレジから自動的に「勘定科目:売上高」の未決済取引が作成されますので、この取引の編集画面を開き、「決済」列の[+更新]ボタンをクリックします。
- 「更新する行を選択」画面が表示されますので、[+更新]をクリックします。
- 「更新内容」列の以下の項目を入力し、[保存]ボタンをクリックします。
- 発生日:商品の受け渡しなど、役務の提供を行った日付を入力
- 勘定科目:「前受金」を入力
- 適格(※):適格請求書発行事業者に該当する場合はチェックを入れる
- 金額:スマレジから登録された売上の金額を入力
- 品目・部門・メモタグ:任意で入力
-
備考:任意で入力
※2023年10月1日のインボイス制度導入に伴い、一般課税を選択している課税事業者は仕入先が免税事業者等である場合は「適格」のチェックを外し、経過措置期間用税区分を入力する必要があります。詳しくは、「手動で取引を登録する - インボイス制度導入後の取引登録について」をご確認ください。
ただし、一般的に前受金の税区分は「対象外」となるため、この場合は「適格」のチェックの有無はあまり関係ありません。
前受金のプラス金額・マイナス金額が混在している場合、内訳金額を取得せず、アラートとして同期エラーとする仕組みとなっております。取引内容でご判断した上、返品が生じるなどで前受金のマイナス分が混在している場合は取引の手修正を行ってください。
参考:スマレジの同期を解除する
同期を解除する場合は、以下のいずれかを実施します。
ケース |
解除方法 |
---|---|
口座を残したまま同期だけ解除したい場合 |
スマレジの「WebAPI受信設定」画面を開き、アクセストークンを削除します。 |
口座を削除して同期も解除したい場合 |
口座を削除します。 |
参考:取引を再取得したい場合
お客様で(再取得したい年月日までの)取引の削除を行い同期をした場合でも、(同期前日分以前の)取引を再取得することはできません。
参考:「現金過不足」が出る場合
現金過不足として勘定科目[雑費]の取引が登録されることがあります。
発生する原因として、スマレジ側で以下のいずれかの理由が考えられます。
- 登録していない入金や出金がある場合
- 支払い方法に誤りがある
- 精算時の金種入力に誤りがある
- 複数回精算している
実際の入金・出金に沿った内容に修正するか、不要な場合は削除してください。
このページで解決しないときは
上記注意点、よくある質問を確認しても問題が解決しない場合は、「口座が同期できない時の対処方法」もご参照ください。