freee販売の各種情報から、立替金取引の登録・紐づけをすることはできません。
freee販売からfreee会計へ取引連携される際の勘定科目は、明細取引タイプの設定に基づいて行われますが、立替金の勘定科目を明細取引タイプに設定することができません。
明細取引タイプの登録については、「明細取引タイプマスタを設定する」をご覧ください。
このページでは、freee会計側での操作を含めた対応方法を解説します。
概要
ここでは「受注金額10万円の案件で、税込み1万円の旅費交通費の立替を行っている。
そのため、立替金を含めた11万円で請求を行うが、案件の売上としては10万円となり、1万円は立替金として計上したい。なお、立替旅費交通費の1万円は適格請求書の交付義務が免除される内容である。」このケースに対して2種類の処理方法を説明します。
参考:「問84」公共交通機関特例の対象として適格請求書の交付義務が免除される3万円未満の公共交通機関による旅客の運送。
※登録内容についてご不明な点がある場合は、専門家や税務署へ相談することをおすすめします。
決済後に差額を調整して登録する方法
- freee販売で10万円の売上登録を行います。
売上の登録手順は「売上を登録する」をご参照ください。 - freee会計に10万円の取引が自動で登録されるので確認をします。
取引の確認の手順については、「freee会計との連携について - freee会計に連携された取引の確認方法について」をご参照ください。 - 管理のため送付ステータスを「送付済」に変えます。
※11万円の請求書を送る必要があるため、freee販売では請求書を送付しません。
送付ステータスの変更手順については「請求書を発行する - 請求書発行ステータスを手動で変更する」をご参照ください。 - freee会計で立替金を含む11万円の請求書を作り送付します。この際、請求書から取引は作らないようにご注意ください。
請求書の作成については、「請求書・納品書・見積書を作成する」をご参照ください。 -
11万円の入金時に自動で経理から消し込みを行う際は、以下の手順で売上と立替金をそれぞれ処理します。
①「未決済取引の消込」タブから、freee販売の仕入から連携して登録された10万円の売上高を選んでチェックを入れます。
②[差額を調整]をクリックします。
③1万円分を立替金として登録します。
関連ヘルプページ:自動で経理の使い方(明細を元にした帳簿付け)
立替金請求分の債権管理が必要な場合は、別途立替金分のみ未決済取引の登録を行ってください。
売上として一時的に登録し、振替伝票で対応する方法
本項目の運用は、下記の内容を前提としています。
- freee会計にて「振替伝票」が使えるプランである
- 税区分「対象外」の明細取引タイプが設定されている
freee販売側での売上登録について
立替金も含めた請求書を発行したい場合の売上登録の明細入力例は下記の通りです。
- 売上明細の1行目に10万円の売上を通常の税区分で入力する。
- 売上明細の2行目に立替用の1万円の旅費交通費を税区分「対象外」が設定されている明細取引タイプを選択して入力する。
この明細の摘要欄には「立替交通費 (税込) 10%」と入力する。
売上登録時に会計に連携されている取引の仕訳は以下となります。
発生日 | 借方 | 貸方 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
勘定科目 | 金額 | 税区分 | 勘定科目 | 金額 | 税区分 | |
2024-12-13 | 売掛金 | 120,000 | 対象外 | 機械設備売上 | 100,000 | 課税売上10% |
売上値引高 | 10,000 | 対象外 | ||||
仮受消費税 | 10,000 | 課税売上10% |
freee会計側で振替伝票による訂正仕訳を作成する
立替旅費交通費がfreee会計では売上として計上されてしまっているため、freee会計の振替伝票で調整仕訳を起票します。
例:立替金は1万円なので下記となります。
借方 | 貸方 | ||||
---|---|---|---|---|---|
勘定科目 | 金額 | 税区分 | 勘定科目 | 金額 | 税区分 |
売上高 | 10,000 | 対象外 | 立替金 | 10,000 | 対象外 |
振替伝票の詳しい作成方法は「振替伝票を作成する(仕訳形式で記帳する)」をご参照ください。
立替金をfreee販売に売上として登録するため、販売の実績レポートの数字に誤差が生じる可能性があります。
売上に紐づいている案件の「その他原価」にて立替金分をご入力いただくことで、収支としては差分を無くすことができます。
参考ヘルプページ:その他原価を管理する