端数処理の取り扱い
3ヶ月、6ヶ月分の通勤手当を支給した場合、1ヶ月分の金額に換算すると端数金額(あまり)が発生することがあります。制度によっては1ヶ月分の相当額を用いて計算等を行うことがありますが、端数金額(あまり)の取り扱いは制度や機能によって異なります。
詳しくは、次の通りです。
社会保険の定時決定(算定基礎届)・随時改定(月額変更届)の処理
- 固定的賃金:切り捨てます(未利用)。
-
報酬:切り捨てます(未利用)。
ただし、3ヶ月支給の場合は支給した月の翌々月の月額変更処理時のみ初月に加算されます。
所得税の計算(課税非課税判定対象額)
初月に加算されます。
雇用保険の被保険者離職証明書の賃金
最終月に加算されます。
それぞれ表で表すと例の通りです。
例
【1月に3ヶ月分の通勤手当30,002円支給した場合】
1月 | 2月 | 3月 | 端数 (※) |
端数(※)の取り扱い | ||
---|---|---|---|---|---|---|
通勤手当支給額 | 30,002 | 0 | 0 | |||
社会保険 (定時決定、随時改定) |
固定的賃金 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 2 | 未利用 |
報酬 |
10,000 |
10,000 | 10,000 | 2 |
原則未利用 ただし、 3月の月額変更処理時(1~3月の金額を元に4月改定分)のみ1月に加算 |
|
所得税 | 課税非課税判定対象額 | 10,002 | 10,000 | 10,000 | 2 | 初月に加算 |
雇用保険 (離職証明書) |
賃金 | 10,000 | 10,000 | 10,002 | 2 | 最終月に加算 |
※ 端数は「あまり」を表しています。
【1月に6ヶ月分の通勤手当60,005円支給した場合】
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 端数 (※) |
端数(※)の 取り扱い |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
通勤手当支給額 | 60,005 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |||
社会保険 (定時決定、随時改定) |
固定的賃金 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 5 | 未利用 |
報酬 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 5 | 未利用 | |
所得税 | 課税非課税判定対象額 | 10,005 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 5 | 初月に加算 |
雇用保険 (離職証明書) |
賃金 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,000 | 10,005 | 5 | 最終月に加算 |
※ 端数は「あまり」を表しています。