freeeでの記帳を開始する際には、開始残高を設定します。開始残高とは、開業日や今期の期首日時点での資産・負債・純資産の残高のことです。
前期にA-SaaS会計をご利用いただいている場合は、その情報を取り込むとスムーズに設定できます。ここではその設定方法をご案内します。
目次
開始残高に取り込むデータを準備する
A-SaaS会計から「勘定科目残高」および「補助科目残高」を出力します。
勘定科目残高の出力方法
- A-SaaS会計の[01 会計業務]メニュー →[インポート/エクスポート]→[33 会計データエクスポート]を選択します。
- [データの選択]から対象の顧問先を選択します。
- [ファイルエクスポート]から「勘定科目」のダウンロード(CSVファイル出力)を選択します。
補助科目残高の出力方法
- A-SaaS会計の[01 会計業務]メニュー →[インポート/エクスポート]→[33 会計データエクスポート]を選択します。
- [データの選択]から対象の顧問先を選択します。
- [ファイルエクスポート]から「補助科目」のダウンロード(CSVファイル出力)を選択します。
開始残高データをfreeeへ取り込む
A-SaaS会計から出力した「勘定科目残高」をインポートします。
勘定科目残高から更に細かく内訳を登録したい場合は、「補助科目残高」のインポートが必要となります。それぞれの操作手順は以下のとおりです。
※freee会計では、「勘定科目残高」をインポートした後に「補助科目残高」の順でインポートを行います。
freee会計に事業で利用する口座の登録をする
まずは、freee会計に事業で利用する口座を登録しておく必要があります。freee会計では、現金・銀行口座・クレジットカード・決済サービス等を「口座」として登録します。口座についての詳細は『「口座」について』をご参照ください。
口座登録の詳しい操作手順はこちらの「銀行やクレジットカードを登録する(口座を登録)」をご参照ください。
「勘定科目残高」をインポートする
- [設定]メニュー →[開始残高の設定]を開きます。
- 画面右上の[開始残高インポート・エクスポート]ボタン→[インポート - 他社ソフト形式]ボタンをクリックします。または、初めて開始残高を設定する場合は[CSVファイルをインポートする]ボタンからもインポートできます。
- 「①乗り換え元の会計ソフトを選んでください。」から[A-SaaS会計]を選択します。
- 「③各種データをアップロード」から[勘定科目残高]を選択し、A-SaaS会計から用意した「勘定科目残高データ(CSVファイル)」をアップロードします。
- freeeに登録されていない勘定科目がある場合は、「④新規データの設定」に表示されます。
- 現預金の勘定科目は、freeeでは使わない勘定科目になるため、そのままにしておきます。
- freeeでも使用する勘定については、内容に応じて設定を行います。
- 「⑤登録」の[登録する]ボタンをクリックして、インポートを開始します。
※ エラーが表示された場合は、ファイルを修正してから再アップロードします。
- 約1〜2分でインポートが完了し、画面上部に「インポート済み」と表示されます。
[こちらのリンクから確認できます]をクリックし、インポート内容を確認します。
「補助科目残高」を登録する
続いて、インポートしたA-SaaS会計勘定科目データから、更に細かく内訳を登録したい場合は、「補助科目残高」を登録します。
「補助科目残高」は手入力で登録する方法と、一括インポートする方法があります。それぞれの操作手順は以下のとおりです。
手入力で補助科目残高を登録する
- [設定]メニュー →[開始残高の設定]を開きます。
- [開始残高を編集]ボタンをクリックします。
- 補助科目残高を登録したい科目の[内訳を登録]ボタンをクリックします。
- 該当の科目に対して、取引先・品目・金額を入力します。入力が完了したら[適用]ボタンをクリックします。
行を削除したい場合は、行の右側にある[✕]ボタンで削除することができます。
行を追加したい場合は、追加したい行の数字を入力し[行追加]ボタンをクリックすることで追加することができます。
一括インポートで補助残高を登録する
- [設定]メニュー →[開始残高の設定]を開きます。
- 画面右上の[開始残高インポート・エクスポート]→[インポート - 他社ソフト形式]をクリックします。
- 「①乗り換え元の会計ソフトを選んでください。」から[A-SaaS会計]を選択します。
- 「③各種データをアップロード」から[補助科目残高]を選択し、「タグの登録方法」欄を選択します。
タグを登録するときに、下記の方法を選択できます。
-
補助科目をそのまま登録
CSVの補助科目コードを、そのままタグのコードに設定します。
タグのコードを、補助科目コードだけにしたい場合に選択してください。
例:
CSVの補助科目コードが11および補助科目名がA会社で、取引先に登録する場合- 取引先コード:11
- 取引先名:A会社
-
補助科目を勘定科目ごとに登録
CSVの勘定科目コードを、タグのコードおよび名称の最初に付与します。
タグのコードを、勘定科目コードおよび補助科目コードにしたい場合に選択してください。
例:
CSVの勘定科目コードが100、補助科目コードが11および補助科目名がA会社で、取引先に登録する場合- 取引先コード:100_11 ※勘定科目コード + “_” + 補助科目コード
- 取引先名:100_A会社 ※勘定科目コード + “_” + 補助科目名
-
補助科目をそのまま登録
- 続いて、A-SaaS会計から用意した「補助科目残高データ(CSVファイル)」をアップロードします。
- 読み込まれた補助科目が、freee上で登録する口座・取引先・品目に自動判別されます。登録内容に修正が必要な場合は、各項目を修正してください。
- 「⑤登録」の[登録する]ボタンをクリックして、インポートを開始します。
※ エラーが表示された場合は、ファイルを修正してから再アップロードしてください。
- 約1〜2分でインポートが完了し、画面上部に「インポート済み」と表示されます。
インポートした内容は[設定]メニュー →[開始残高の設定]からご確認ください。
参考:預金の種類ごとの勘定科目をfreeeに登録した口座に修正したい場合
「普通預金」や「当座預金」など、預金の種類ごとの勘定科目をfreeeに登録した口座に修正したい場合は以下の手順で変更します。
※A-SaaS会計では、「普通預金」「当座預金」など、預金の種類ごとに科目と残高が登録されています。一方freeeでは、「三菱UFJ(普通)」「三井住友(当座)」など、口座ごとに科目と残高を登録します。
- [+借方科目を追加]ボタンから行を追加します。
- freeeに登録した口座名を選択します。
- 預金の種類ごとに登録されていた残高を口座ごとの残高に登録し直します。
- 「当座預金」「普通預金」「定期預金」はfreeeでは使用しない勘定科目のため、[✕]ボタンで行を削除します。
預金口座等の登録例
A-SaaS会計 → freee会計 当座預金 10,000,000 → フリー銀行(当座) 10,000,000 普通預金 10,000,000 → ツバメ銀行(普通) 10,000,000 定期預金 1,000,000 → ツバメ銀行(定期) 1,000,000 - 開始残高の入力内容に応じて「棚卸仕訳のオプション」を選択し、[保存]ボタンをクリックします。
- 「freeeで記帳を開始する時期を選んでください」画面で[今期開業または会計期間の始めからfreeeを使い始める方]または[会計期間の途中からfreeeを使い始める方]を選択し、[保存]ボタンをクリックすると開始残高の登録は完了です。
それぞれの選択肢については「1.3 開始残高の設定 - 2期目以降の場合の設定手順」の手順9をご確認ください。