取引とは
一般的に取引というと、対相手との契約や合意などをもとに行われる、金品の授受や事柄のやりとり等のことを指しますが、会計での取引は、法人や事業の「資産」や「負債」等の増減に関する動きを指します。
単純にペンを一本購入するだけでも、会計上では取引に当たります。
freeeでの「取引」は後者の会計での取引そのものを指しています。
この取引を記録することが記帳作業に当たりますが、この際、取引の用途(勘定科目、摘要など)や実際に資産や負債の増減があったか(決済状況)を記録する必要があります。
一般に記帳する際は仕訳で取引を表しますが、freeeでは「取引」の勘定科目と決済状況を指定することで、自動的に仕訳データの作成・記帳作業を行う事が可能です。
債権(売掛金など)・債務(買掛金など)の管理について追加情報を持っている点は仕訳の入力と異なります。
取引登録とは
freee会計の「取引登録」とは、前述した通り法人や事業に関わるお金の動きがあった時、もしくはその見込みが立った時に行う操作です。
これは複式簿記の形式で入力する際の「仕訳を切る」部分に当たります。freeeでは取引を登録することで、仕訳が作成されます。「取引」により作成される仕訳については「freeeの「取引」で作成される仕訳について知りたい - 「取引」により作成される仕訳について」をご確認ください。
取引登録するタイミングは大きく分けて2つに分かれます。
完了した取引の登録
お金が入金された時(収入)もしくは支払った時(支出)の動きを「完了」した「取引」として登録します。
例:
- 事業で使うパソコンを8万円で買った(支出:完了)
- 店舗で10万円の現金売上があった(収入:完了)
未決済の取引の登録
実際にはまだお金が入金されていない、または支払っていない状態でも、その入金や支払の「見込み」が立った時には「未決済の取引」として事前にその情報を登録をします。
一般的に記帳方法には発生主義と現金主義があり、前者で記帳を行う場合は「未決済の取引」の登録が必要になります。
例:
- 外注費用として、翌月払いの5万円分の請求書を受け取った(支出:未決済)
- 注文された商品3万円分の請求書を出した(収入:未決済)
取引登録のメリットとデメリット
freee会計では、複式簿記の形式で入力をすることも可能です。
しかし、経理作業の効率化や時間の削減をするために、ネットバンキングやクレジットカードの利用明細を取り込む「自動で経理」を基本として、そちらに合わせた取引での登録を推奨しております。
こちらはfreee独自の登録方法のため、一般的な複式簿記での記帳と比べてメリットもあればデメリットもあります。
メリット
- 詳しい会計知識がなくても仕訳の登録ができる
- 未回収の売上や、未払いの費用がないか確認しやすく、取引先別に管理することもできる
デメリット
- 複式簿記の記帳に慣れていると、イメージした仕訳を起こしづらい
ただし、「仕訳プレビュー」という機能を用いれば、入力した取引からどのような仕訳が登録されたかを確認することが可能です。