スキーマチェックエラーによって表示されるもので、
「line_number: 〇〇〇~」と始まるエラー文には、一定の法則があります。
なお、前半部分である「line_number ~ }」はエラー番号ではなく、エラーが起きている場所を意味しておりますが、言い換えると、この部分はそのエラーが発生している場所によって内容が変わります。
特に「: 1770」の数字の部分や「XSD/◯◯」の部分は、エラーが生じている箇所によって異なります。
同様に、エラーの原因そのものを示す後半部分も、その内容はエラーの原因によって様々です。
そのため、文全体を前半と後半に分け、特に後半のエラーの原因そのものの内容から、申告書データのどこでエラーが生じているのかを類推します。
その際には、特に、後半の文中に必ず出てくる「'◯'」という風に、「'」で囲まれている内容が何を示しているかを確認する必要があります。
例1:
- エラーメッセージ
line_number: 1770: 1770:0: ERROR: Element '{http://xml.e-tax.nta.go.jp/XSD/jeneral}yy': '-88' is not a valid value of the local atomic type. - エラー原因
勘定科目内訳明細書の受取手形の内訳書にて、支払期日が不適切な日付になっている項目があるため、それを正しい年度に直す必要があります。 - 解説
上述のように「line_number ~ jeneral}」はエラー番号ではなく、エラーが起きている場所を意味します。
また、エラーの原因そのものは、「yy': '-88' is not a valid value of the local atomic type.」の行が指し示しています。
さらに今回は「yy': '-88'」という内容から、- yy = year = 「年」について入力する項目である
- '-88'=上記から「年」の入力項目と思われるが、-88という数字は通常考えられない
ということから、ご自身で作成された帳票の中から、「年」の入力内容について怪しい部分がないかを調査します。
freee申告内の帳票が原因の場合には、日本語で原因が表示されることが多くあります。
line_numberの英語のメッセージになるのはfreee会計から情報を取得しているものが多く、勘定科目内訳書に原因がある可能性が高いものとなるため、多くの場合は勘定科目内訳明細書を確認すると有効です。
例2:
- エラーメッセージ
line_number: 1418: Element '{http://xml.e-tax.nta.go.jp/XSD/hojin}HOB13000': [facet 'pattern'] The value '東京都◯◯~' is not accepted by the pattern '( | | |[\p{IsBasicLatin}-[\p{Cc}
line_number: 1418: Element '{http://xml.e-tax.nta.go.jp/XSD/hojin}HOB13000': '東京都◯◯~' is not a vaild value of the atomic type '{http://xml.e-tax.nta.go.jp/XSD/general}address'. - エラー原因
勘定科目内訳明細書の「地代家賃等の内訳書 工業所有権等の使用料の内訳書の編集」の中にある住所にe-taxでは利用できない文字が含まれています。
もう一度手入力することで修正するか、「東京都〇〇~」という内容を、メモ帳などに入力し、それをコピーして貼り付けることでエラーが解消されます。 - 解説
2行に分かれていますが、1行目は具体的にどこで、なぜエラーが生じているか、2行目はそのエラーの原因はなにかといったような意味合いとなります。
本事例では、 「'東京都◯◯~' 」という内容から、住所の入力内容について問題があることが推察できます。
該当箇所を確認し、入力内容に特段の問題がないように見える場合、見た目は同じでも「e-taxでは利用できない文字形式」である可能性が非常に高いと考えられます。
e-Taxにおいて利用可能な文字かどうかは下記リンクより確認が可能です。 しかしながら、今回のように一見同じ文字でも文字コードが異なるといった場合はなかなか見つけられない場合もございます。
そのような場合は、freee申告の専用窓口よりお問い合わせください。
例3:
- エラーメッセージ
line_number: 697: 697:0: ERROR: Element '{http://xml.e-tax.nta.go.jp/XSD/hojin}IEB00040': '-' is not a valid value of the atomic type '{http://xml.e-tax.nta.go.jp/XSD/general}kingakuType'. - エラー原因
別表5-2の[2]の①(期首現在未納金額)の上段に-(ハイフン)が入ってることが原因です。こちらを削除することでエラーが解消できるものとなります。 - 解説
「IEB00040': '-'」とあることから、「'-(=ハイフン)'」が原因であることが類推できますが、本事例においてエラー箇所を特定するのは非常に難しいものとなります。
強いて言うならば、「'-(=ハイフン)'」が入力される可能性がある項目は、基本的に金額を入力する欄となりますため、金額入力欄に「-」が入っている箇所がないかを確認するくらいしか、このエラー文から探す方法はないものとなるため、このように「該当箇所はなんとなくわかるが、それがどこか見つけられない」といった場合には、申告freee申告の専用窓口よりお問い合わせください。
トラブルシューティング
- 電子申告送信のチェックで「財務諸表を含める」のチェックを外してチェックをしてみて、エラーにならないようなら、チェックを外したものの中にエラーが存在するものと考えられます。エラーになるようなら申告書内にエラーがあることが考えられます。
- 対象範囲を絞った上で、下記の良くあるエラー原因にあるような不備の入力が帳票にないか確認します。
- 不備の入力を発見できないときには、エラーが発生している事業所番号、電子申告送信のチェックのエラーの内容が分かるテキスト、またはスクリーンショットを準備してこれまでのトラブルシューティングの結果をサポートに連絡し、問合せをします。
※自己解決が一番早く申告書を提出できます。問合せの際にも調査のための情報を早く受領できれば、調査完了が早くなる可能性が高くなります。
良くあるエラー原因
- 別表五(二)の税金の発生期間の年月日のどれかが空欄になっている。
- 別表五(二)の税金の発生期間の年月日の入力をクリアしたが一部クリア漏れがある
- 税務代理権限証書の委任日の日が空欄になっている。
- 概況書や帳票の項目に、設定項目が無いことをあらわすため「-」ハイフンを入れている。
- 内訳書の住所などの項目をどこかのソフトやインターネットページからコピー&ペーストしたため読み取れない文字コードが入ってしまっている。
(心当たりのある項目をクリアし、手入力しなおすと文字コードが正常になります。) - 通常スペースが入らない項目(電話番号など)に半角スペースが入力されている。
- 消費税申告書について住所を半角文字で設定している。
【参考】
e-Tax「エラー解決(トラブルシューティング)」
【関連ヘルプページ】