国税の電子申告については国税の電子申告システムのe-Taxで実施します。e-Taxが利用できる環境が整っていることについてはfreee申告利用の前提になっていますので、freee申告を利用するためにはe-Taxを理解することが必須です。こちらではe-Taxを利用する上での基本および各機能の概要について記載します。詳細はe-Taxホームページで確認します。
目次
freee申告とe-Taxの関係
e-Taxとは
正式名称は国税電子申告・納税システムといいます。
概要図の通り、パソコン上のソフトから申告書データ作成、データ送信、送信結果の受信を役所に赴くことなく済ませることができます。各納税者別に利用者識別番号を登録しており、利用者識別番号を付与してデータを作成します。送信時には文書の送信者が正しく改ざんが無いことを証明するため、電子証明書で署名を付与して送信をします。送信結果はメッセージボックスに受信通知(受付状況の内容)が格納されます。
代理送信とは
e-Taxでは納税者が自ら電子申告するほかに、税理士が納税者の電子申告を代わりに送信することができます。これを代理送信と言います。
この代理送信では、納税者の利用者識別番号で申告書などを作成し、実際の申告作業では税理士の利用者識別番号で送信をすることとなります。
納税者、税理士の両方のメッセージボックスに結果は格納されます。
下記の図の通り、代理送信の場合、納税者については、送信時において利用者識別番号の情報のみが必要で、パスワードや電子証明書は不要です。
freee申告でのe-Taxの利用
freee申告ではe-Taxの仕組みを使って電子申告を行っています。具体的にはe-Taxの電子申告送信データのフォーマットに従いデータ(xtxファイル)を利用者識別番号を埋め込み作成し、e-Taxの送信の仕組みに従い、電子署名を付与してe-Taxシステムへデータの送信(主に代理送信)し、e-Taxシステムの受信メッセージをe-Taxシステムから取得をしています。
freee申告を利用するためには、事前準備としてe-Taxが利用できる環境整備が必須となります。また、申告時においてfreee申告を補完する機能について、e-Taxの機能利用をするものがあります。
freee申告を利用するための事前準備
e-Taxのホームページにおいて利用者識別番号の取得をし、e-Taxソフトを利用できるようにパソコンの設定後に利用者識別番号と電子署名の紐づけを行います。
利用者識別番号の取得
e-Taxの利用については利用者識別番号とパスワードでログインすることにより行います。
利用者識別番号の取得については、電子申告開始届(正式名称「電子申告・納税等開始届出書」)をe-Taxのサイトから提出することによりできます。
下記のリンクから法人、個人などの種類別の開始届入力画面に遷移し、住所氏名メールアドレスなどの必要事項を入力して送信すると、利用者識別番号が発行されます。
税理士や税理士法人を選択して識別番号を取得しないと代理送信用のIDにはなりません。
e-Taxの通常機能はシステム取得後に利用できるようになりますが、代理送信が利用できるようになるまでには税務署での処理があり数営業日かかります。(操作がうまくできない場合は、お使いになっている環境が、e-Taxが指定している推奨環境に合致していない可能性が考えられるため、e-Taxの利用環境に該当しているかを確認します)
また、送信時に表示される送信結果一覧や利用者識別番号等の通知は、どのような情報を入力してIDを取得したかが記載された、大事な情報となります。必ず、PDFや紙媒体で保存・出力をしておくことを推奨します。
e-Taxソフト
パソコンにインストールして利用するタイプのソフトです。
全てが手入力ベースのものですが、e-Taxの全ての機能が利用できます。
freee申告でまだ未対応の機能等については、こちらのソフトでの対応するため、インストールします。
e-Taxソフトのインストール
e-Taxサイトの左下のe-Taxソフトダウンロードページに入ります。
正式な手順としては手順①~手順⑤を順番に実施しますが、当面の利用としては手順③と手順④を順番で実施すると利用ができます。
手順③はダウンロードしたファイルから信頼済みサイトを設定するものです。
手順④はe-Taxソフトをダウンロードしてインストールするものです。
e-Taxソフトをインストールするとe-Taxソフトのアイコンがデスクトップに配置されますのでソフトを起動できるようになります。
デスクトップ作成されたe-Taxアイコンをダブルクリックするとe-Taxソフトが起動しますので、取得した利用者識別番号と氏名や法人名を入力して利用者ファイルの作成を行うとともにe-Taxシステム利用できるようになります。
次回以後は作成した利用者ファイルを選択することによりe-Taxシステムを利用します。
e-Taxソフト(WEB版)
ブラウザ(インターネットエクスプローラ)で表示して利用するソフトになります。
利用できる機能はe-Tax機能の一部になりますが、所得税徴収高計算書(納付書)の送信は電子署名なしでも提出ができ、メッセージボックス閲覧機能では送信内容を国税帳票形式に載せた形でPDF出力できます。(e-Taxソフトでは送信したxtxファイルがダウンロードできるだけなのでe-Taxソフトなどに取込をしないと表示できません。freee申告では電子申告送信で送信する内容をxtxファイルに出力することはできます。)
e-Taxソフト(WEB版)の利用
インターネットエクスプローラ( Internet Explorer )でe-Taxサイトの左下のe-Taxソフト(WEB版)ページに入るとログイン画面に行きますので、利用者識別番号とパスワードの入力を行いログインします。
利用においては事前にセットアップが必要になります。
ログイン画面に入った時に環境確認がでますので必要に応じてリンクからセットアップを実施します。
電子証明書の設定
e-Taxからの電子申告の送信において、電子証明書で署名を実施しますが、そこで利用する電子証明書についてはe-Taxに事前登録しておく必要があります。
この実施をしないと証明書が登録されていない旨のエラーとなり電子申告の送信ができません(エラー例については「電子申告・申請アプリのトラブルシューティング」のヘルプページをご確認ください)。
当該設定はe-Taxソフト、及びe-Taxソフト(WEB版)から実施することができます。
申告時においてfreee申告を補完する機能
パスワードの変更
e-Taxのパスワード変更はe-Taxソフト及びe-Taxソフト(WEB版)から行うことができます。
e-Taxでは3年ごとにパスワードの変更をするようにエラー表示がされるようになっており、パスワードの変更をしないと電子申告ができない状況になります(エラー例については「電子申告・申請アプリのトラブルシューティング」のヘルプページをご確認ください)ので、パスワード変更の手続きを行います。
なお、freee申告にはパスワード変更機能はありません。
メッセージボックス
e-Taxで送信したものについての送信状況は、メッセージボックスに保存されます。
このメッセージボックスの内容は、e-Taxソフトやe-Taxソフト(WEB版)で表示させることができます。
freee申告で送信したものも、このメッセージボックスに格納されています。e-Taxソフト(WEB版)では帳票表示機能もあります。
なお、freee申告では電子申告一覧で受信通知やタイムスタンプ付き帳票を出力できますが、受信可能期間が短い場合や出力できない帳票がありそれらをこちらで補完します。
ファイル組み込みによる送信
freee申告の電子申告送信ではチェックし送信準備完了となったデータを右下にあるe-Tax/eLTAXファイルのダウンロードボタンからxtxファイルに出力することができます。
このファイルをe-Taxソフトまたはe-Taxソフト(WEB版)に取り込みをしてe-Taxソフトで電子申告送信をすることができます。画面説明については「freee申告で電子申告送信・結果確認を行う - e-Tax、eLTAX用出力ファイルによる送信をする」のヘルプページをご覧ください。