地方税の電子申告については地方税の電子申告システムのeLTAXで実施します。eLTAXが利用できる環境が整っていることについてはfreee申告利用の前提になっていますので、freee申告を利用するためにはeLTAXを理解することが必須です。こちらではeLTAXを利用する上での基本および各機能の概要について記載します。詳細はeLTAXホームページで確認します。
目次
freee申告とeLTAXの関係
eLTAXとは
正式名称は地方税ポータルシステムといいます。
環境設定やID取得については下記サイトから行うことができます。
基本的にインターネットエクスプローラ( Internet Explorer )で各種処理を実施する必要があります。
https://www.eltax.lta.go.jp/
概要図の通り、パソコン上のソフトから申告書データ作成、データ送信、送信結果の受信をすることができます。送信時には文書の送信者が正しく改ざんが無いことを証明するため電子証明書で署名を付与して送信をします。
国税と仕組みはほぼ同じですが、IDの名称が利用者識別番号に対して利用者IDとなっています。
※eLTAXについては令和元年9月24日にシステム更改をしており、PCdeskなどの画面が変わります。
代理送信とは
eLTAXは納税者が自ら電子申告するほかに、税理士が納税者の電子申告を代わりに送信する代理送信という機能があります。
この場合は、納税者の利用者IDで申告書などを作成して、実際の申告作業では税理士の利用者IDで代理送信をすることとなります。
納税者、税理士の両方のメッセージボックスに結果は格納されます。
下記の図の通り、代理送信の場合、納税者については、送信時において利用者IDの情報のみが必要で、暗証番号や電子証明書は不要です。
freee申告でのeLTAXの利用
freee申告ではeLTAXの仕組みを使って電子申告を行っています。具体的にはeLTAXの電子申告送信データのフォーマットに従いデータ(xtxファイル)を利用者IDを埋め込み作成し、eLTAXの送信の仕組みに従い、電子署名を付与してeLTAXシステムへデータの送信(主に代理送信)し、eLTAXシステムの受信メッセージをeLTAXシステムから取得をしています。
freee申告を利用するためには、事前準備としてeLTAXが利用できる環境整備が必須となります。また、申告時においてfreee申告を補完する機能について、eLTAXの機能利用をするものがあります。
freee申告を利用するための事前準備
eLTAXのホームページ(PCdesk(WEB版))において利用者IDの取得をし、eLTAXソフト(PCdesk(DL版))を利用できるようにパソコンの設定後に利用者IDと電子署名の紐づけを行います。
利用者IDの取得
eLTAXの利用については利用者IDと暗証番号でログインすることにより行います。
利用者IDの取得については、利用届をeLTAXのホームページ(PCdesk(WEB版))から提出することにより取得できます。
下記のリンクから法人、個人などの種類別の開始届入力画面に遷移し、住所氏名メールアドレスなどの必要事項を入力して送信すると、利用者IDと仮暗証番号が発行されます。
税理士や税理士法人を選択してIDを取得しないと代理送信用のIDにはなりません。
また、IDは取得時に本暗証番号に指定する方式に変更になりました(システム更改前は仮暗証番号を取得してログイン時に変更する方式)。
また、入力送信後に表示される送信結果一覧は、どのような情報を入力してIDを取得したかが記載された、大事な情報となります。必ず、PDFや紙媒体で保存・出力をしておくことを推奨します。
eLTAXソフト(PCdesk(DL版))
パソコンにインストールして利用するタイプのソフトです。
全てが手入力ベースのものですが、eLTAXの申請・届出以外の全ての機能が利用できます。
freee申告で未対応の機能等については、こちらのソフトで実施しますので、インストールします。
・PCdeskソフトのインストール
eLTAXホームページ(PCdesk(WEB版))の下記リンクからダウンロードしてインストールを実施します。ダウンロードには利用者IDと暗証番号が必要になりますので事前に取得をしておきます。
PCdesk(DL版)をインストールすると、PCdeskのアイコンがデスクトップに配置されますのでソフトを起動できるようになります。
デスクトップに作成されたPCdeskアイコンをダブルクリックすると、eLTAXソフトが起動しますので、利用者の新規作成ボタンから、取得した利用者IDと氏名や法人名を入力して利用者の作成を行い、プルダウンリストで選択できるようになった利用者名でeLTAXシステム利用にログインできるようになります。
次回以後は作成した利用者を選択してログインすることによりeLTAXシステムを利用します。
電子申請・届出(PCdesk(WEB版))
ブラウザ(インターネットエクスプローラ)で表示して利用するソフトになります。
利用できる機能はeLTAX機能のうち申請・届出に関する機能になります。
電子証明書の設定
eLTAXからの電子申告の送信において、電子証明書で署名を実施しますが、そこで利用する電子証明書についてはeLTAXに事前登録しておく必要があります。
この実施をしないと、証明書が登録されていない旨のエラーとなり電子申告の送信ができません(エラー例については、こちらを確認します)。
なお、電子証明書の設定はeLTAXソフトから実施することができます。
申告時においてfreee申告を補完する機能
暗証番号の変更
eLTAXの暗証番号変更はPCdeskから行うことができます。
なお、freee申告には暗証番号変更機能はありません。
メッセージボックス
eLTAXで送信したものについて、送信状況はメッセージボックスに保存されます。
また、その内容はeLTAXソフト(PCdesk(WEB版)または(DL版))で表示させることができます。
ただし、申請届出の送信結果についてはPCdeskから確認はできず、電子申請・届出(WEBからの申請・届出機能)から確認します。
eLTAXソフトには帳票表示機能はなく、送信内容の確認は、送信したxmlファイルをダウンロードすることによって行います。
e-Taxと比べてメッセージの保存期間が短く、90日程度(申請・届出の照会は数日)で見られなくなります。
提出先・手続き情報
eLTAXでは申請書や申告書を提出する前に、提出先や提出する税目を届け出ておく必要があります。
freee申告では電子申告送信の一括申請の機能で登録できますが、こちらでも登録できます。登録は代理ではできないので納税者の利用者IDで行います。
ファイル組み込みによる送信
freee申告の電子申告送信ではチェックし送信準備完了となったデータを右下にあるe-Tax/eLTAXファイルのダウンロードボタンからxtxファイルに出力することができます。
このファイルをeLTAXソフト(PCdesk(DL版))に取り込みをしてeLTAXソフトでは適宜編集した上で電子申告送信をすることができます。画面説明についてはこちら。
freee申告で編集ができない項目(例えば事業年度や申告の種類など)についてもeLTAXソフトに取り込めば編集することができますので、freee申告で対応しきれていない内容についてもfreee申告の出力を利用して電子申告することができます。eLTAXソフトでは全ての項目の入力ができますが、各項目の整合性は作成者が手動対応する必要があります。また、こちらの方法により送信した内容はfreee申告では表示されず、eLTAXソフトからのみ確認をすることができます。