2020年1月上旬より順次、請求書等(以下、発注書、見積書、納品書、請求書、領収書をまとめて「請求書等」と称します)の取引先情報の保持の仕組みが変更となります。
このページでは、仕組みが変更となることによる詳細な仕様・操作方法等が変わる点についてご説明します。
目次
[概要]取引先情報の保持と仕組み
請求書等では、次のとおり取引先情報を保持する仕組みが変更になります。
これまで
請求書等の取引先情報(宛先)は、都度、取引先マスタ(「取引先の設定」から登録した情報を指します)に登録された情報を参照していました。
これに伴い、取引先マスタを変更した場合に、その変更が過去に作成した請求書等に渡っても遡って反映されていたため、原本管理上望ましくない状況となっておりました。
これから
請求書等の取引先情報(宛先)は、初回のみ取引先マスタに登録された情報を参照し、その情報は請求書等ごとに保持する仕組みとなりました。
これに伴い、取引先マスタを変更した場合でも、過去に作成した請求書等の情報が意図せず書き換わることがなくなり、原本管理性が向上します。
以上の変更により、請求書等における操作・挙動の一部が変更となりましたので、次セクション以降ご説明します。
取引先情報変更における挙動
本セクションの内容は旧画面における挙動です。
新画面では請求書等から取引先情報を変更することはできません。取引先情報の変更が必要な場合は取引先マスタから行ってください。
請求書等の詳細画面において取引先情報(「正式名称」、「住所」)を変更するケース
取引先情報の扱いを次のいずれかから選択することができます。
-
【1】請求書等に保持する取引先情報のみを変更する
→ この場合、次のダイアログボックスの[上書きしない]ボタンをクリックします。 -
【2】請求書等に保持する取引先情報を変更し、その情報を取引先マスタにも上書きする
→ この場合、次のダイアログボックスの[上書きする]ボタンをクリックします。
それぞれの特徴等は次のとおりです。
両機能ともに利用できるのは「取引先マスタの更新権限も請求書の作成権限も、双方有しているユーザー」のみです。
【1】請求書等に保持する取引先情報のみを変更する
この機能では、請求書等に保持する取引先情報のみに変更を加え、取引先マスタの情報は上書きしません。
例えば、「今回の請求書郵送先のみ、五反田本社ではなく新宿支社に送付を依頼された」場合などに選択します。
【2】請求書等に保持する取引先情報を変更し、その情報を取引先マスタにも上書きする
この機能では、請求書等に保持する取引先情報を変更し、取引先マスタにもその変更内容を反映します。
例えば、「取引先の社名、住所が変更となった」場合や「取引先マスタに登録がない取引先へ請求書を初めて送付する」場合などに選択します。
変更した取引マスタの項目を既存の請求書に反映するケース
請求書等の送付先の編集画面をクリックすると、[取引先情報の再読込]ボタンが表示されます。変更した取引先マスタの項目を反映する場合はこのボタンをクリックしてください。
その他の影響・ご注意事項
書類の変換/コピーを行なった場合の取引先情報
見積書から納品書、納品書から請求書などへ書類の変換 または 請求書等のコピーを行なった場合は、変換元/コピー元の書類に保持された取引先情報がそのまま引き継がれます。
(例)納品書から請求書に書類を変換した場合、納品書が保持する取引先情報を請求書に引き継ぎます。
請求書一括インポート時の取引先情報
すでに取引先マスタに存在する取引先をインポートした場合、その情報は請求書が保持する取引先情報には反映されますが、取引先マスタと異なる情報が含まれていたとしても取引先マスタへの反映は行われません。
(例)取引先マスタに登録されているABC株式会社の住所が「渋谷区」であるが、インポートした請求書データにおける当該取引先の住所が(移転して)「港区」となっている。この場合、インポートした請求書の住所は「港区」となりますが、取引先マスタの住所は「渋谷区」のままとなります。
合算請求書作成時の取引先情報
取引先名が同一で住所が異なる見積書/納品書を合算する場合、合算して作成された請求書の取引先情報は、取引先マスタから取得されます。
(例)納品書1と2から合算請求書を作成する場合において、それぞれの取引先住所が「渋谷区」、「港区」となっているが、取引先マスタの住所が「渋谷区」となっている。この場合、合算請求書に記載される住所は取引先マスタから取得された「渋谷区」となります。
定期請求書作成時の取引先情報
ベースとなる定期請求書を作成した場合は取引先マスタの登録情報を参照します。一方で、以後定期的に作成される請求書の宛先(取引先情報)は、ベースとなる定期請求書の取引先情報をコピーします。
宛先(取引先の「正式名称」もしくは「住所」)を変更する場合は、登録された定期請求書の内容を変更します。
(例)取引先マスタに登録した「ABC株式会社」の定期請求書を設定していたが、来月からオフィス移転に伴い送付先が変更となった。この場合、取引先マスタではなく、freee請求書の[その他設定]メニュー →[作成予約]の内容を変更します。
取引先情報変更時の挙動
請求書等の取引先情報は、請求書の初回作成時のみ取引先マスタに登録された情報を参照しますが、その後その情報は請求書等ごとに保持する仕組みとなりました。
それに伴い、取引先マスタを変更した場合に、過去に作成した請求書等の情報は書き換わりません。
取引先の送信先が移転などにより変更した場合は、既に下書き・作成済み書類の取引先も直接変更してください。