年度締めができない原因について
freee会計は以下いずれかの状態に該当していると年度締めを行うことができません。
- 「複合」の勘定科目の残高が0より大きい
- 「未確定勘定」の勘定科目の仕訳がある
- 「未確定勘定」の勘定科目の開始残高がある
- 税額が0円になる税区分(対象外・非課税・不課税など)に対して、税額が1円以上の仕訳がある
そのため上記のまま決算書を作成・提出すると、その後の年度締め時に修正が必要となります。
各状態の確認方法と修正方法
「複合」の勘定科目の残高が0より大きくなっている場合
「複合」とは
複数行の仕訳を入力する際、行ごとに仕訳を分けて記帳する方法で相手方に利用される勘定科目です。
下記の性質により、「複合」の残高は常に0円になります。
例:通常の場合
仕訳1
借方 | 貸方 |
---|---|
広告費 1,000 | 未払金 2,000 |
交通費 1,000 |
例:複合を使った場合
仕訳1
借方 | 貸方 |
---|---|
複合 2,000 | 未払金 2,000 |
仕訳2
借方 | 貸方 |
---|---|
広告費 1,000 | 複合 1,000 |
仕訳3
借方 | 貸方 |
---|---|
交通費 1,000 | 複合 1,000 |
確認方法
- 総勘定元帳を開き、「複合」の決算書表示名で絞り込みます。
- 表の一番右の「残高」列の一番下を確認し、残高が0かどうかを確認します。
一番下の「残高」が1円以上の場合は不正状態です。
※表の一番右が「残高」になっていない場合は、絞り込み欄の「金額表示」を「残高」にします。
修正方法
「複合」の残高が0になるように振替伝票などを追加で登録します。
「未確定勘定」の勘定科目の仕訳が存在している場合
「未確定勘定」とは
freee会計では暫定登録用の勘定科目として「未確定勘定」の勘定科目を用意しています。
通常の仕訳入力でも利用できますが、あくまで暫定登録用であるため利用は推奨しておらず、その仕訳がある状態では決算書作成や年度締めができません。
仕訳入力時に上記が意図せず選択されてしまったり、暫定用として選択したまま決算書作成や年度締めに進んでしまうケースがあります。
確認方法
- [会計帳簿]メニュー →[仕訳帳]を開きます。
- 「勘定科目」に「未確定勘定」と入力し、[絞り込み]ボタンをクリックします。
1件でも仕訳が表示された場合は不正状態です。
修正方法
該当の仕訳を削除するか、「未確定勘定」を他の勘定科目に変更します。
「未確定勘定」の勘定科目の開始残高が存在している場合
開始残高の「未確定勘定」について
先述の通り、freee会計では暫定登録用の勘定科目として「未確定勘定」の勘定科目があります。
開始残高の設定画面では貸借の合計金額が一致している必要がありますが、正確な残高がわからないまま入力を始めてしまった場合など、一致させずに一時的に保存したいケースがあります。
freee会計では上記のようなケースにおいても一時保存できるよう、貸借の金額の差額を「未確定勘定」として一時的に埋める処理を自動で行っています。
「未確定勘定」はあくまで暫定登録用の勘定科目であるため、その開始残高がある状態では決算書作成や年度締めができません。
確認方法
- [その他設定]メニュー →[開始残高]を開きます。
- [開始残高を編集]ボタンをクリックします。
- 「未確定勘定」の勘定科目が含まれていた場合は不正状態です。
修正方法
開始残高が正しく反映されるように「未確定勘定」を他の勘定科目に変更する等の編集を行い保存します。
税額が0円になる税区分(対象外・非課税・不課税など)に対して、税額が1円以上の仕訳がある場合
非課税・不課税の税区分について
「対象外」「非対仕入」などが該当し、不課税・非課税の取引に対して付与する税区分です。
詳細は「税区分の種類と選び方について」をご覧ください。
通常freee会計ではこれらの税区分が付いた仕訳の税額を1円以上にすることはできません。しかし一部の外部アプリなどからそのような仕訳が登録できてしまう場合があります。
確認方法
- [決算申告]メニュー →[消費税区分別表]を開きます。
- 非課税・不課税の税区分の行を確認し、「税額」列の金額を確認します。
上記の税額が1円以上の場合は不正状態です。
修正方法
該当列の[総勘定元帳]ボタンをクリックし、不正に1円以上の税額が付いている仕訳を確認します。
その仕訳の詳細を開き、税区分を一度変更して再度戻すと、税額が自動で0円になります。その状態で保存します。
参考:上記以外の原因で年度締めができない場合
本ページに記載している原因以外にも、何らかの不正状態などで年度締めができなくなる場合があります。
そのような状態が発生した場合はエラー内容に従い、それでも解決しない場合はfreeeサポートデスクまでお問い合わせください。