法人税申告書の作成が終了し次第、書類の提出を行います。
ここでは、マイナンバーカードとスマートフォンを使った「freeeによる電子申告」の方法を解説します。
なお、税理士が代理申告する場合は、スマートフォンによる電子申告ができません。また、スマートフォンに対応している電子証明書は、マイナンバーカードのみですのでご留意ください。
目次
事前準備を行う
法人税にかかる書類の電子申告は、パソコンとスマートフォンを利用して行います。eLTAXを初めて利用する場合、電子証明書の登録をしていない場合は、ICカードリーダーも必要ですのでご留意ください。
事前準備として、次の①~④の準備が必要です。
① マイナンバーカードと読み取り用のスマートフォンを準備する
マイナンバーカードの準備
顔写真付きのマイナンバーカードが必要です。お持ちではない場合、交付申請 をしましょう。発行に時間がかかります。
読み取り用のスマートフォンの準備
マイナンバーカードを読み取るために、カード読み取り対応のスマートフォンが必要です。 対応機種 を確認しましょう。
対応していない場合は、カードリーダーを購入し、パソコンから電子申告することもできます。詳細は「 法人がパソコンで電子申告を行う 」をご覧ください。
② freee電子申告申請アプリをインストールする
スマートフォンの種類に応じて、次のアプリページへのリンク または QRコードを読み込み、アプリをダウンロードします。
-
iOSをお使いの方
- Androidをお使いの方
③ 利用者識別番号・利用者IDをfreee内に登録する
e-Taxの送信には納税者の利用者識別番号を、eLTAXの送信には利用者IDをfreeeに入力する必要があります。法人の申告には両方必要です。
利用者識別番号(e-Tax)または利用者ID(eLTAX)が未取得の場合
それぞれ次のヘルプページに記載の手順で取得します。
- e-Tax: 法人税に係る書類の電子申告を行う(準備編) - e-Taxの設定(WEB版)
-
eLTAX: 法人税に係る書類の電子申告を行う(準備編) - eLTAXの設定(WEB版)
※ eLTAX(PCDesk)は、この過程で電子証明書(マイナンバーカード)の登録と署名を求められます。その際は、ICカードリーダーが必要です。
利用者識別番号(e-Tax)および利用者ID(eLTAX)を取得済みの場合
利用者識別番号 および 利用者IDの取得が完了後、「 基本情報を登録する - 基本情報 」の手順にてfreee申告の「基本情報」に登録します。
④ 利用者識別番号と電子証明書(マイナンバーカード)の紐づけを行う
初めて電子申告を行う場合に必要となります(過去に電子申告済みであれば本手順は必要ありません)。
e-Tax、eLTAXそれぞれで必要な準備は次のとおりです。
【e-Tax】
App Store または Google Playから、お使いのスマートフォンへマイナポータルアプリを事前にインストールをしておきます。
パソコンから、e-Tax「 更新した電子証明書をe-Taxソフト(WEB版)を利用して再登録するには、どうすればいいですか。 」(外部サイト)の手順でe-Taxソフト(WEB版)にログインし、マイナンバーカードを電子証明書として登録します。
【eLTAX】
パソコンに PC Desk(DL版) をインストールします。利用者IDを利用してログインし、eLTAX「 電子証明書を差し替える 」(外部サイト)の手順でマイナンバーカードを電子証明書として登録します。この際ICカードリーダーが必要です。
電子申告のための送信チェックを行う
申告書作成画面で作成が完了した法人税申告書を、電子申告するための準備を行います。
ここでは、提出対象の帳票を確認、送信データのチェックを行います。
具体的な手順は次のとおりです。
- [電子申告]メニューの「電子申告送信」画面を開きます。
「どちらの方法で電子申告するか選択しましょう」カードにて、[スマートフォン]にチェックをつけます。
- 「提出前にチェックをしましょう」カードが表示されます。
表示された内容を確認し、問題がなければ[全て確認しました]の項目にチェックをつけます。
※ 本カードでチェックをつけなかった場合、手順4以降の送信チェックができません。
- 「電子申告する税目を選択しましょう」カードが表示されます。
送信対象の税目にチェックをつけます。このとき、あらかじめチェックがついている税目はどの会社でも必要な項目です。
また、消費税に関しては、必要な場合のみ選択します。
- 法人税の送信チェックを行います。
データにエラーがないかを事前にチェックするため、表示内容を確認し[送信チェック]ボタンをクリックします。
チェックエラーがなければ、「送信準備完了」と表示されます。これで電子申告のための下準備は完了です。
- 消費税がある場合、同様に送信チェックを行うことで、同時に電子申告が可能です。
なお、「消費税」のカードが表示されるのは、手順3で表示される税目から「消費税」にチェックをつけた場合のみです。
- 地方税(都道府県民税・事業税・特別法人事業税、市町村民税)も同様に送信チェックを行うことで、同時に電子申告が可能です。
申告先の指定が未了の場合、「申告先を確認しましょう」項目の[申告先を設定する]ボタンをクリックし、具体的な提出先の事業所等を選択する必要があります。
また、送信前に地方自治体に届出が申請されているかを確認するため、「申告先を確認しましょう」項目の[eLTAXの申告先届出状況を確認]ボタンをクリックし、表示される利用者IDと対応する暗証番号を入力します。
- 「届出状況」欄の表示が「登録済み」であれば、「送信チェック」に進みます。
「届出状況」欄の表示に「未登録」がある場合は、必要な届出処理を一括で行うため、[一括で申請する]ボタンをクリックします。
- 納税者の利用者IDのパスワードを入力するウィンドウが表示されたら、入力して一括で届出を行います。
「届出状況」欄の表示がすべて「登録済み」となったことを確認後、「送信チェック」に進みます。 - 市町村民税がある場合も、都道府県民税・事業税・特別法人事業税と同様に、「eLTAXの申告先届出状況を確認」と「送信チェック」を行います。
※ 事業所が東京都のみの場合は、市町村民税は不要のため表示されません。
電子申告を行う
ここでは、電子申告を行うための手順をご説明します。パソコンでの操作の後、お使いのスマートフォンでデータを送信します。
具体的な操作手順は次のとおりです。
パソコンでの操作
提出書類については、下図のスクリーンショットのように、税目名の横に「送信準備完了」と表示されたもののみ、電子申告することができます。
- 「送信準備完了」と表示されると、ページ最下部の[QRコードを表示する]ボタンがクリック可能になります。クリックすると「アプリ立ち上げ用QRコード」が表示されます。
- スマートフォンで表示されたQRコードを読み取ります。
これ以降の手順は、 スマートフォンでの操作 に進みます。
スマートフォンでの操作
- スマートフォン上でfreeeのログイン画面が表示されたら、freeeのメールアドレス および パスワードを入力して[ログイン]ボタンをタップします。
iOS Android - 「マイナンバーカードの署名用パスワード」項目にて、署名用電子証明書暗証番号を入力します。また、e-Tax利用者識別番号と、eLTAX利用者IDのパスワードを入力し、画面下部の[次へ]ボタンをタップします。
iOSの場合「スキャンの準備ができました」、Androidの場合「マイナンバーカードをNFCリーダー部分にかざしてください」と表示されたら、端末裏側上部にマイナンバーカードをかざして読み取ります。
iOS Android - 送信が完了すると、その旨が表示されます。
送信時にエラーが発生した場合は、エラー情報がまとまっている「 法人税 - よくある質問 」の各種ヘルプページをご参考ください。
- 「 法人税の電子申告結果確認を行う 」の手順を参考に、送信が完了したかどうかを確認します。
送信チェック時にエラーが発生した場合
スキーマチェックとは、電子申告送信においてe-TaxやeLTAXのデータ受け渡しの要件に合致するかどうかのチェックを意味します。
データ要件エラーとなった場合、画面下部の[エラー確認]ボタンから具体的なエラー内容を確認することができます。エラー内容を確認し該当箇所の帳票を修正後に、再度スキーマチェックを行い、すべてのエラーが解消されることで送信ができます。
スキーマチェックエラーの修正
スキーマチェックエラーのメッセージ内容から帳票の対象箇所を特定して修正をします。
法人税帳票については、基本的にエラー該当箇所とそのエラー内容が日本語で表示されますが、日本語で表示されないものもあります。
次のトラブルシューティングページを参考に、上記帳票を中心に日付の入力不備や利用できない文字が入力されていないかどうかを確認し、判明しない場合にはサポートへ問い合わせをします。
(参考)トラブルシューティング:スキーマチェックエラーが出てしまった (e-Tax:外部サイト)