※ 本記事はfreee勤怠管理Plusについてのヘルプページです。freee人事労務については「freee人事労務のカテゴリー」をご覧ください。
1ヶ月の残業時間などのうち、基準値を超えた時間を割増残業に計上する方法を解説します。
-
60時間超過分の割増残業を集計(1段階割増)
-
45時間 / 60時間超過分の割増残業をそれぞれ集計(2段階割増)
労働基準法では、1ヶ月の残業時間に対して以下の割増が必要と定められています。
- 残業時間が45時間以内:25%以上の割増率
- 残業時間が45時間超過~60時間以内:25%を上回る割増率(努力義務)
- 残業時間が60時間超過:50%以上の割増率
目次
月60時間超過の割増残業集計方法(1段階割増)
1ヶ月の残業時間などのうち、60時間超過分を「割増残業」として集計するための設定方法です。なお割増し開始時間には任意の数字を設定可能です。
設定方法
- 設定 > その他 > オプション > 勤怠管理設定カテゴリ > 割増残業集計機能 にて「1段階の割増し残業を使用する」を選択して登録します。
「代替休暇対象」は代替休暇を運用する場合のみ設定してください。詳しくは「月60時間超過の時間外労働に対して代替休暇を付与する方法(代替休暇付与機能)」のヘルプページをご参照ください。
- 設定 > 従業員 > 雇用区分設定 > 該当雇用区分の [編集] > 月の時間外集計カテゴリ > 割増残業 を以下のように設定して登録します。
項目名 説明 割増し開始時間
割増し開始時間を2桁以内の数字で入力します(「60」など)。
1ヶ月の残業時間などがこの設定値を超過した分を「割増残業」として別集計します。
割増し対象項目
割増し対象項目を選択します。
【平日残業 + 法定外休日残業(デフォルト)】
以下の集計項目が割増し対象となります。
- 残業時間
- 深夜残業時間
- 法定外休日残業時間(※)
- 法定外休日深夜残業時間(※)
※ 環境によっては表示されない場合があります。詳細は「集計項目に「休日残業時間」や「休日所定外時間」を表示する方法」のヘルプページをご覧ください。
【平日残業 + 法定外休日労働合計】
以下の集計項目が割増し対象となります。
- 残業時間
- 深夜残業時間
- 法定外休日労働合計
一部の環境では、上記2つの選択肢に加え、次の選択肢が表示される場合があります。これらの選択肢は、一度でも上記2つの選択肢を選択すると非表示になります。
- 平日残業(深夜除く)
- 平日残業
- 平日残業(深夜除く)+法定外休日労働合計(深夜除く)
割増し優先順位 割増残業が発生した日に「残業(法定外休日残業)」と「深夜残業(法定外休日深夜残業)」の両方が計上されている場合に、どちらを優先的に割増残業とするかを選択します。集計例は後述の「【補足1】割増し優先順位の集計例」をご参照ください。
-
深夜残業(法定外休日深夜残業)から優先的に割増残業にする(デフォルト):
平日と法定外休日の「深夜残業」から優先的に割増残業にします。 -
残業(法定外休日残業)から優先的に割増残業にする:
平日と法定外休日の「残業」から優先的に割増残業にします。
- 設定を過去の集計データにも反映させる場合は、勤怠データ再計算を実施します。
勤怠データ再計算の詳細は「「勤怠データ再計算」の操作方法」のヘルプページをご覧ください。
集計確認方法
「割増し開始時間」を超過した時間が「割増残業」または「割増深夜残業」に別集計されます。
項目名 | 説明 |
---|---|
割増残業 |
割増し対象項目の合計値が「割増し開始時間」を超過した時間が集計されます。 ただし、深夜勤務時間に発生した時間は「深夜割増残業」に計上され、「割増残業」からは除外されます。 ※ 深夜勤務時間については「深夜時間帯の変更方法」のヘルプページをご覧ください。 |
割増深夜残業 |
割増し対象項目の合計値が「割増し開始時間」を超過した時間のうち、深夜勤務時間に発生した時間が集計されます。 ※ 深夜勤務時間については「深夜時間帯の変更方法」のヘルプページをご覧ください。 |
- タイムカード画面内の[月の集計確認]ボタンから、集計手順の詳細を確認できます。
- 詳細は「月の集計の詳細確認方法(タイムカード)」のヘルプページをご覧ください。
- タイムカードカスタム画面に割増残業などの集計値を表示したい場合は、後述の「【補足2】タイムカードカスタム画面での集計確認方法」をご参照ください。
月45時間 / 月60時間超過の割増残業集計方法(2段階割増)
1ヶ月の残業時間のうち、45時間超過分を「割増残業」、60時間超過分を「割増残業2」として集計するための設定方法です。なお割増し開始時間には任意の数字を設定可能です。
設定方法
- 設定 > その他 > オプション > 勤怠管理設定カテゴリ > 割増残業集計機能 にて「2段階の割増し残業を使用する」を選択して登録します。
「代替休暇対象」は代替休暇を運用する場合のみ設定してください。詳しくは「月60時間超過の時間外労働に対して代替休暇を付与する方法(代替休暇付与機能)」のヘルプページをご参照ください。
- 設定 > 従業員 > 雇用区分設定 > 該当雇用区分の [編集] > 月の時間外集計カテゴリ > 割増残業 を以下のように設定して登録します。
項目名 説明 割増し開始時間
【割増残業】
割増し開始時間を2桁以内の数字で入力します(「45」など)。1ヶ月の残業時間や法定外残業時間がこの設定値を超過し、かつ割増残業2に至るまでの時間を「割増残業」として別集計します。【割増残業2】
割増し開始時間を2桁以内の数字で入力します(「60」など)。1ヶ月の残業時間や法定外残業時間がこの設定値を超過した分を「割増残業2」として別集計します。※ 一部の雇用区分のみ1段階割増にしたい場合は、「割増残業」を設定し、「割増残業2」は空欄にします。
割増し対象項目
割増し対象項目を選択します。
【平日残業 + 法定外休日残業(デフォルト)】
以下の集計項目が割増し対象となります。
- 残業時間
- 深夜残業時間
- 法定外休日残業時間(※)
- 法定外休日深夜残業時間(※)
※ 環境によっては表示されない場合があります。詳細は「集計項目に「休日残業時間」や「休日所定外時間」を表示する方法」のヘルプページをご覧ください。
【平日残業 + 法定外休日労働合計】
以下の集計項目が割増し対象となります。
- 残業時間
- 深夜残業時間
- 法定外休日労働合計
一部の環境では、上記2つの選択肢に加え、次の選択肢が表示される場合があります。これらの選択肢は、一度でも上記2つの選択肢を選択すると非表示になります。
- 平日残業(深夜除く)
- 平日残業
- 平日残業(深夜除く)+法定外休日労働合計(深夜除く)
割増し優先順位 割増残業が発生した日に「残業(法定外休日残業)」と「深夜残業(法定外休日深夜残業)」の両方が計上されている場合に、どちらを優先的に割増残業とするかを選択します。集計例は後述の「【補足1】割増し優先順位の集計例」をご参照ください。
-
深夜残業(法定外休日深夜残業)から優先的に割増残業にする(デフォルト):
平日と法定外休日の「深夜残業」から優先的に割増残業にします。 -
残業(法定外休日残業)から優先的に割増残業にする:
平日と法定外休日の「残業」から優先的に割増残業にします。
- 設定を過去の集計データにも反映させる場合は、勤怠データ再計算を実施します。
勤怠データ再計算の詳細は「「勤怠データ再計算」の操作方法」のヘルプページをご覧ください。
集計確認方法
「割増し開始時間:割増残業」を超過し、「割増し開始時間:割増残業2」に至るまでの時間が「割増残業」または「割増深夜残業」に別集計されます。
「割増し開始時間:割増残業2」の設定値を超過した時間が「割増残業2」または「割増深夜残業2」に別集計されます。
項目名 | 説明 |
---|---|
割増残業 |
割増し対象項目の合計値が「割増し開始時間:割増残業」を超過し、「割増し開始時間:割増残業2」に至るまでの時間が集計されます。 ただし、深夜勤務時間に発生した労働時間は「深夜割増残業」に計上され、「割増残業」からは除外されます。 ※ 深夜勤務時間については「深夜時間帯の変更方法」のヘルプページをご覧ください。 |
割増深夜残業 |
割増し対象項目の合計値が「割増し開始時間:割増残業」を超過し、「割増し開始時間:割増残業2」に至るまでの時間のうち、深夜勤務時間に発生した時間が集計されます。 ※ 深夜勤務時間については「深夜時間帯の変更方法」のヘルプページをご覧ください。 |
割増残業2 |
割増し対象項目の合計値が「割増し開始時間:割増残業2」を超過した時間が集計されます。 ただし、深夜勤務時間に発生した時間は「深夜割増残業2」に計上され、「割増残業2」からは除外されます。 ※ 深夜勤務時間については「深夜時間帯の変更方法」のヘルプページをご覧ください。 |
割増深夜残業2 |
割増し対象項目の合計値が「割増し開始時間:割増残業2」を超過した時間のうち、深夜勤務時間に発生した時間が集計されます。 ※ 深夜勤務時間については「深夜時間帯の変更方法」のヘルプページをご覧ください。 |
- タイムカード画面内の[月の集計確認]ボタンから、集計手順の詳細を確認できます。
- 詳細は「月の集計の詳細確認方法(タイムカード)」のヘルプページをご覧ください。
- タイムカードカスタム画面に割増残業などの集計値を表示したい場合は、後述の「【補足2】タイムカードカスタム画面での集計確認方法」をご参照ください。
【補足1】割増し優先順位の集計例
例えば、以下の状態で1日に残業を1時間、深夜残業を1時間行った場合
- 割増し開始時間を60時間で設定
- 月の残業時間累計は59時間まで到達
「深夜残業(法定外休日深夜残業)から優先的に割増残業にする(デフォルト)」の場合
例:以下の状態で1日に残業を1時間、深夜残業を1時間行った場合
月の残業時間累計が59時間まで到達しているので、残業1時間、深夜残業1時間の計2時間のうち、1時間が割増し対象となります。深夜残業(法定外休日深夜残業)を優先的に割増しとする設定なので、深夜残業1時間が割増しとなります。
「残業(法定外休日残業)から優先的に割増残業にする」の場合
例:以下の状態で1日に残業を1時間、深夜残業を1時間行った場合
月の残業時間累計が59時間まで到達しているので、残業1時間、深夜残業1時間の計2時間のうち、1時間が割増し対象となります。残業(法定外休日残業)を優先的に割増しとする設定なので、残業1時間が割増しとなります。
【補足2】タイムカードカスタム画面での集計確認方法
割増残業時間などをタイムカードカスタム画面に表示したい場合は、カスタムデータ設定にて、月別データ項目をそれぞれ作成してください。この際、「追加する項目の選択」では以下の項目を選択してください。
※ 作成方法の詳細は「集計項目のカスタマイズ方法(カスタムデータ項目設定)」のヘルプページをご参照ください。
- 割増残業
「+ 割増残業時間1」を設定 - 割増深夜残業
「+ 割増深夜残業時間1」を設定 - 割増残業2
「+ 割増残業時間2」を設定 - 割増深夜残業2
「+ 割増深夜残業2」を設定
注意点
freee人事労務を使用して給与計算を行う場合、「割増残業時間」と「割増深夜残業時間」は正しくインポートができません。
固定残業代を支払われている場合も、freee勤怠管理Plus側ではこちらの割増残業の設定は行わないでください。
※ freee人事労務にて固定残業代の設定が行えるので、残業時間を全てインポートしても給与計算は正しく行われます。