対象プラン
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新プラン | ミニマム | スターター | スタンダード | アドバンス |
旧プラン | ミニマム | ベーシック | プロフェッショナル | エンタープライズ |
freee人事労務では、管理者権限ユーザーの給与明細画面において、「残業手当」の給与ドリルダウン(内訳)が確認できます。
本ページでは、「残業手当」の給与計算結果に差額が発生した場合の原因とその解決方法をご案内します。
目次
残業手当の差額に対する解決方法
「残業手当」の給与計算結果に差額が発生した場合、いくつかの原因が考えられます。それぞれの原因とその解決方法をご説明します。
「残業手当」の計算式は、次のとおりです。
- [1時間あたりの単価] × [割増率] × [対象となる労働時間]
また、給与計算結果のどこに原因があるのかは、該当従業員の給与明細画面上の各残業代の金額をクリックし、画面右側に表示される「残業手当」の給与ドリルダウン(内訳)を参照しながら確認します。
時間が一致しない場合
freeeでは、1ヶ月に1時間未満の時間が発生した場合、「30分以上を切り上げる」または「30分未満を切り捨てる」設定が可能です。
この設定が誤っていることにより、給与計算時に意図しない時間となっている可能性があります。
解決方法 | 詳細 |
---|---|
時間外・休日・深夜労働の30分の切り上げ・切り捨てを見直す |
勤務・賃金設定の「記録と計算方法」にて、「時間外・休日・深夜労働の30分の切り上げ・切り捨て」項目に誤りがないかご確認ください。 (例)時間外労働が「3時間35分」の場合
詳しくは、「 割増賃金計算における労働時間の端数処理について 」のヘルプページをご参照ください。 |
割増率が一致しない場合
freeeでは、割増率の算出方法が3種類あります。次のうちいずれかの方法で設定が可能です。
- 従業員に適用している勤務・賃金設定上の割増率
- 従業員ごと個別に設定している割増率
- 割増率を使用せず、割増後の1時間あたりの単価を直接指定する
この設定が誤っていることにより、給与計算時に意図しない割増率となっている可能性があります
【ステップ1】
割増率の設定内容の確認方法は、次のとおりです。
- [従業員]メニューを開き、該当の従業員をクリックします。
- 従業員詳細画面にて、「基本給と割増賃金」の「適用している勤務・賃金設定の割増賃金設定」項目で確認します。詳しくは、下表のとおりです。
割増率の算出方法 freee人事労務の設定箇所 従業員に適用している勤務・賃金設定上の割増率 「適用している勤務・賃金設定の割増賃金設定」項目を「使用する」にチェックが入っていると従業員に適用している勤務・賃金設定上の割増率で計算されます。
従業員ごと個別に設定している割増率 「適用している勤務・賃金設定の割増賃金設定」項目の「使用する」チェックを外し、「割増賃金の計算方法」項目を「割増率から計算」にしていると、従業員ごと個別に設定している割増率で計算されます。
割増率を使用せず、割増後の1時間あたりの単価を直接指定する 「適用している勤務・賃金設定の割増賃金設定」項目の「使用する」チェックを外し、「割増賃金の計算方法」項目を「割増単価から計算」にしていると、直接指定した割増後の1時間あたりの単価をもとに計算されます。
【ステップ2】
【ステップ1】の算出方法をもとに、下表の該当する内容に対応します。
割増率の算出方法 | 解決方法 | 詳細 |
---|---|---|
従業員に適用している勤務・賃金設定上の値を使用する場合 | 勤務・賃金設定を見直す | 勤務・賃金設定の「割増賃金」にある各種割増率の設定に誤りがないかご確認ください。 |
従業員ごと個別に設定している値を使用する場合 | 個別の割増率設定を見直す |
従業員詳細画面の「割増賃金の計算方法」項目が「割増率から計算」になっているかどうかご確認ください。 「割増賃金の計算方法」項目の下部に表示される各種割増率の設定に誤りがないかご確認ください。 |
意図せず「割増賃金の計算方法」項目が「割増単価から計算」になっている場合 | 割増賃金の計算方法を見直す |
「割増率での計算」ではなく「割増後の単価」を直接指定する形式に設定されている状態です。 「割増単価から計算」項目を「割増率から計算」に変更し、以下いずれかに設定します。
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割増率を使用せず、割増後の1時間あたりの単価を直接指定している場合 | 割増賃金の計算方法を見直す |
「割増賃金の計算方法」項目の下部に表示される各種割増単価の設定に誤りがないかご確認ください。 |
1時間あたりの賃金(単価)が一致しない場合
freeeでは、残業手当の算出に利用する「1時間あたりの賃金(単価)」の算出方法が2種類あり、次のうちいずれかの方法で設定が可能です。
- 勤務・賃金設定上の内容に基づき自動計算する方法
- 従業員ごと個別に値を直接指定する方法
上記の算出方法の設定 または 「自動計算」で設定している場合、その内訳項目の値が誤っている可能性があります。
- 勤務・賃金設定の「1ヶ月の平均所定労働時間」が「自動計算 」または「直接入力」の算出方法によって、1時間あたりの賃金(単価)の計算式が異なります。
- 詳しくは、「 freee人事労務での給与の計算式 - 1時間あたりの賃金 」のヘルプページをご覧ください。
【ステップ1】
1時間あたりの賃金の算出方法が「自動計算」または 「直接指定」のどちらに設定しているかを確認します。確認方法は、次のとおりです。
- [従業員]メニューを開き、該当の従業員をクリックします。
- 従業員詳細画面にて、「基本給と割増賃金」の「適用している勤務・賃金設定の勤務時間設定」項目で確認します。
- 「使用する」に設定している場合:自動計算
- 「使用しない」に設定している場合:直接指定
また、「直接指定」に設定している場合は、入力した値に誤りがないかご確認ください。
※ 算出方法を「直接指定」に設定している場合、単価変動の都度ご自身で変更しなければならないため、特別な理由がない限りは「自動計算」を推奨しています。
【ステップ2(自動計算の場合)】
各種計算の内訳項目に誤りがないか確認し、下表の該当する内容に対応します。
項目 | 解決方法 | 詳細 |
---|---|---|
単価算出の基準となる賃金額(基本給や各種手当等)が間違っている場合 |
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従業員に付与している手当設定の「頻度と計算方法」にて、「割増賃金の基礎」項目の「含める/含めない」の選択に誤りがないかご確認ください。
手当の設定手順は、「 手当を設定・編集する 」のヘルプページをご参照ください。 |
「1ヶ月の平均所定労働時間」が間違っている場合 | 1ヶ月の平均所定労働時間を見直す |
勤務・賃金設定の「出退勤時刻と労働時間」にて、「1ヶ月の平均所定労働時間」項目の設定内容に誤りがないかご確認ください。 1ヶ月の平均所定労働時間の算出方法は、「自動計算」または「直接入力」から設定可能です。 【自動計算の場合】
【直接入力の場合】 設定内容が誤っていた場合、該当の勤務・賃金設定を従業員に適用していなければ変更することができます。 |
内訳項目に誤りはないが金額が1円ずれる場合 | 単価の端数処理を見直す |
勤務・賃金設定の「端数処理」にて、「割増賃金」項目の設定内容に誤りがないかご確認ください。 なお、割増賃金の端数は「四捨五入」または「切り上げ」から選択可能です。 |
端数処理の位置(小数点以下の桁)が異なる場合 | 1時間あたりの賃金の端数処理の位置を見直す |
勤務・賃金設定の「端数処理」にて、「割増賃金」の「1時間あたりの賃金の端数処理の位置」項目の設定内容に誤りがないかご確認ください。 なお、1時間あたりの賃金の端数処理の位置は、小数点第1位〜小数点第5位のいずれかを選択することが可能です。 |
割増後の単価が一致しない場合
freeeでは、[1時間あたりの単価] × [割増率] を計算後の値に対して、次のうちいずれかの方法で端数処理の設定が可能です。
- 端数処理しない
- 四捨五入
- 切り上げ
この設定が誤っていることにより、給与計算時に割増後の単価が一致していない可能性があります。
項目 | 解決方法 | 詳細 |
---|---|---|
1時間あたりの割増後の賃金の端数処理が間違っている場合 | 1時間あたりの割増後の賃金の端数を見直す |
勤務・賃金設定の「端数処理」にて、「1時間あたりの割増後の賃金の端数」項目に誤りがないかご確認ください。 (例)[1時間あたりの単価:1,652.33円] × [割増率:1.25] = 「2,065.4125円」の場合
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割増後の単価の値を直接指定している場合 | 単価の値を見直す |
従業員詳細画面にて、「基本給と割増賃金」の「適用している勤務・賃金設定の割増賃金設定」項目の「使用する」チェックを外し、「割増賃金の計算方法」項目を「割増単価から計算」にすると割増後の単価を直接指定できます。 この値が給与計算時に使用されるため、割増後の単価に差異がある場合は、この値に誤りがないかご確認ください。 ※ 「割増単価から計算」は手動で設定するため、単価を変更する場合はその都度設定が必要です。 |
他の設定はすべて一致しているにも関わらず1円の誤差が出る場合
残業手当を算出する際の端数処理が異なっている可能性があります。
解決方法 | 詳細 |
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端数処理の設定を見直す |
freeeでは、残業手当を算出する際の端数処理を以下のとおり設定することができます。
勤務・賃金設定の「端数処理」の設定内容に誤りがないかご確認ください。 |
freeeでは対応していないケース
freeeでは、次のケースに対応しておりません。
-
端数処理において切り捨てを行う
- 切り捨ては、労働基準法上認められていないため、対応しておりません。
-
割増後の単価を小数点以下の値で保持する
- freeeでは、次の設定に対応しております。
- 端数処理を「する」または「しない」の選択
- 端数処理を行う場合、1円未満を「四捨五入」または「切り上げ」の選択
- freeeでは、次の設定に対応しております。
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1時間あたりの賃金を端数処理せずに計算する
- 1時間当たりの賃金は、必ず端数処理した形で値を保持する仕様となります。
- これまで端数処理を行っておらず、できるだけ近い値にしたい場合は、小数点第5位を四捨五入してください。freeeで設定可能な範囲で一番近い値を再現することができます。