本ページでは、2026年4月1日に施行された「通勤手当の非課税限度額の改正」に伴う対応について説明します。
目次
改正内容
2026年3月31日に所得税法施行令の一部を改正する政令が公布され、通勤のため自動車などの交通用具を使用している給与所得者に支給する通勤手当の非課税限度額が引き上げられました。
また、駐車場等を利用している人に支給する通勤手当については、通勤距離の区分に応じた非課税限度額に、駐車場等の料金相当額(5,000円を上限)を加算した金額が非課税限度額となります。
この改正は、2026年4月1日に施行され、2026年4月1日以後に支払われるべき通勤手当について適用されます。
詳しくは、国税庁「通勤手当の非課税限度額の引上げについて」のページをご確認ください。
freee人事労務での対応
通勤距離区分に応じた通勤手当を支給する場合
freee人事労務では「2026年04月以降」の年月ナビゲーションから、改正後の非課税限度額での計算に対応しています。
| 区分 |
改正後 (令和8年4月1日以後適用) |
改正前 | |
| 自動車や自転車などの交通用具を使用している人に支給する通勤手当 | 通勤距離の区分 | ||
| 片道95km以上〜 | 66,400円 | 38,700円 | |
| 片道85km以上〜95km未満 | 59,600円 | ||
| 片道75km以上〜85km未満 | 52,700円 | ||
| 片道65km以上〜75km未満 | 45,700円 | ||
| 片道55km以上〜65km未満 | 38,700円 | ||
| 片道45km以上〜55km未満 | 32,300円 | 同左 | |
| 片道35km以上〜45km未満 | 25,900円 | 同左 | |
| 片道25km以上〜35km未満 | 19,700円 | 同左 | |
| 片道15km以上〜25km未満 | 13,500円 | 同左 | |
| 片道10km以上〜15km未満 | 7,300円 | 同左 | |
| 片道2km以上〜10km未満 | 4,200円 | 同左 | |
| 片道2km未満 | 0円 (全額課税) |
同左 | |
通勤距離区分に応じた通勤手当に加え、駐車場代等の利用料を支給する場合
freee人事労務では、「その他手当を設定する」で駐車場代等の通勤手当を作成し、従業員に手当を付与することで非課税・課税を区分した通勤手当として支給することができます。
通勤距離区分に応じた通勤手当に駐車場代等の利用料を加算した金額が非課税上限額に満たない支給分は、頻度と計算方法で「所得税に含めない」を選択して手当を作成し、付与します。
非課税上限額を超える支給分は、頻度と計算方法で「所得税に含めない」手当を作成し、付与します。
ケースA:片道通勤距離が50㎞で、駐車場等(1か月当たりの料金8,000円)を利用している従業員に対して、通勤距離に応じた通勤手当32,300円と駐車場等の料金相当額の通勤手当8,000円の合計40,300円を支給する場合
- 通勤距離に応じた非課税限度額:32,300円(片道45km以上55km未満)
- 1か月当たりの駐車場等の料金相当額:5,000円(1か月当たりの料金8,000円が5,000円を超えるため、5,000円)
- 非課税限度額:37,300円(32,300円+5,000円) ⇒ 支給額40,300円は非課税限度額37,300円を超過するため、超過した部分の3,000円を課税手当として支給します。
支給額40,300円のうち、従業員情報から通勤距離に応じた通勤手当で32,300円を支給し、差し引き額(40,300円 - 32,300円) ⇒ 8,000円のうち、5,000円を非課税通勤手当、3,000円を課税通勤手当として[その他手当]を作成して支給します。
通勤距離に応じた通勤手当の支給方法は、「[Part3] 6. 通勤手当を設定する(従業員情報)」のヘルプページをご参照ください。
- [設定]メニュー →「給与設定」項目の[その他手当]を開きます。
- 「その他手当設定」画面の[+追加]をクリックし、所得税の計算「所得税に含めない」を選択して、5,000円の非課税手当を作成します。
- 手順②と同様に、「その他手当設定」画面の[+追加]をクリックし、所得税の計算「所得税に含める」を選択して3,000円の手当を作成します。
- [従業員]メニュー →[従業員情報]を開き、手順②で作成した手当を付与したい従業員をクリックします。
- 従業員詳細画面の[手当]から、[編集]をクリックし、[+手当を追加]から従業員に付与します。
ケースB:片道通勤距離が50㎞で、駐車場等(1か月当たりの料金8,000円)を利用している従業員に対して、通勤距離に応じた通勤手当28,000円と駐車場等の料金相当額の通勤手当8,000円の合計36,000円を支給する場合
- 通勤距離に応じた非課税限度額:32,300円(片道45km以上55km未満)
- 1か月当たりの駐車場等の料金相当額:5,000円(1か月当たりの料金8,000円が5,000円を超えるため、5,000円)
- 非課税限度額:37,300円(32,300円+5,000円) ⇒ 支給額36,000円は非課税限度額37,300円を下回るため、支給する通勤手当の全額が非課税となります。
支給額36,000円のうち、従業員情報から通勤距離に応じた通勤手当で28,000円を支給し、差し引き額(36,000円 - 28,000円) ⇒ 8,000円を非課税通勤手当として支給します。ケースAと同じ手順で、非課税通勤手当(8,000円)を作成し、手当を従業員に付与します。
ケースC:片道通勤距離が50㎞で、駐車場等(1か月当たりの料金4,400円)を利用している従業員に対して、通勤距離に応じた通勤手当33,000円と駐車場等の料金相当額の通勤手当4,400円の合計37,400円を支給する場合
- 通勤距離に応じた非課税限度額:32,300円(片道45km以上55km未満)
- 1か月当たりの駐車場等の料金相当額:4,400円
- 非課税限度額:36,700円(32,300円+4,400円) ⇒ 支給額37,400円は非課税限度額36,700円を超過するため、超過した部分の700円が課税となります。
支給額37,400円のうち、従業員情報から通勤距離に応じた通勤手当で33,000円(非課税支給が32,300円、課税支給が700円)を支給し、差し引き額(37,400円 - 33,000円)⇒ 4,400円を非課税通勤手当として支給します。ケースAと同じ手順で、非課税通勤手当(4,400円)を作成し、手当を従業員に付与します。
参考:通勤距離に応じた通勤手当を確認する
各従業員に登録されている、通勤手段や片道通勤距離、通勤手当の金額は次の方法で確認することができます。
- [従業員]メニュー → [従業員情報] → 画面右側 [一括操作]→[従業員情報の一括更新]をクリックします。
- 「項目を選択」プルダウンから [通勤手当]を選択し、出力したい年月を選択して[はじめる]をクリックします。
- 「通勤手当の一括更新」画面で [CSVをダウンロード]をクリックし、インポート用テンプレートCSVをダウンロードします。
- 出力されたCSVで、通勤手段や片道通勤距離、金額を確認することができます。