社会福祉法人の財務諸表等電子開示システムについては、社会福祉法人における運営の透明性の確保、国民に対する説明責任を果たすために必要なものとされています。
福祉freeeでは、決算書数値を「財務諸表等入力シート」へ書き込むことができます。
厚生労働省からの電子開示システムのお知らせは掲示板で確認ください( 社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム関係連絡板 )。
目次
- 電子開示の機能説明
- 「インポート(勘定科目)」へCSVデータをインポート
- 現況報告書の確認を行う
- 電子開示の登録手順
- 「電子開示システム」へのデータの取り込みについて
- エラーの解消方法
- 1. 「電子開示と区分設定のデータが異なっています」
- 2. 「「電子開示(勘定科目)」に存在しない科目があります。」
- 3. 「電子開示(勘定科目)の科目」と「福祉freeeの勘定科目入力の決算科目」の科目名が違います。
電子開示の機能説明
電子開示を開く
[決算]メニュー → [電子開示]をクリックします。
【メニューボタン】
項目名 | 詳細 |
---|---|
電子開示エクスポート | 電子開示システムで取り込むCSVデータの作成します。 |
インポート(事業類型) | エクスポートした「事業類型」を取り込むときに使用します。 ※ インポートを有効にするためには「再読み込み」をする必要があります。 |
インポート(勘定科目) | エクスポートした「勘定科目」を取り込むときに使用します。 ※ インポートを有効にするためには「再読み込み」を必要があります。 |
区分設定再取込 | 区分設定が正しくない時に再取込でデータの更新をします。 再読込をすると、現行の電子開示の登録状況と区分設定の登録状況を比較し、「事業名、区分名称、拠点区分コード、サービス区分コード、結合コード」が全て同じ場合は、現行の電子開示の「現況報告書に記載する名称、事業類型コード、事業類型名称」をコピーして再入力を軽減します。 |
電子開示(事業類型) エクスポート |
事業類型コードの一覧表をCSVで出力します。 サービス区分コードやサービス類型に追加や変更があるときに使用します。 |
電子開示(勘定科目) エクスポート |
電子開示で用いる勘定科目一覧表をCSVで出力します。 福祉freeeの勘定科目と同期を取るために使用します。 |
法人番号 | 現況報告書で確認した13桁の数字の登録します。 |
【登録リスト】
項目名 | 詳細 |
---|---|
事業名 | 初期表示は「区分設定」で登録されている内容が表示されます。 |
名称 | 初期表示は「区分設定」で登録されている内容が表示されます。 |
拠点区分コード | 初期表示は「区分設定」で登録されている内容が表示されます。 |
サービス区分コード | 初期表示は「区分設定」で登録されている内容が表示されます。 |
結合コード | 初期表示は「区分設定」で登録されている内容が表示されます。 サービス区分、拠点区分に対しての設定となります。 「区分設定」の詳細は こちら 。 |
現況報告書に記載している拠点区分名称・事業所の名称 | 初期表示は「区分設定」で登録されている内容が表示されます。 現況報告書に記載している「拠点区分名称」や「事業所の名称」と同一名称を登録。ただし、区分設定で登録されている内容は変更されません。 |
事業類型コードの登録 | 現況報告書に登録したコードをリストから選択または入力します。 「サービス区分コード」に数字が入っている箇所です。 |
事業類型名称 | 事業類型コードを選択することにより名称が表示されます。 |
「電子開示(勘定科目)」 エクスポートの初期登録について
「社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム」インターフェース仕様書(更新日:2020年3月19日)の「勘定科目表」がベースとなっています。
よって、福祉freeeの「勘定科目入力」で科目名が登録されている科目がすべて「電子開示(勘定科目)」に登録されている訳ではありません。
既に福祉freeeの「勘定科目入力」で登録し、仕訳で使用している場合でも、その科目が「電子開示(勘定科目)」に無ければエラーメッセージが表示されます。
合計を変えずに内訳表示の変更が可能
「電子開示エクスポート」の科目の初期値は、 インターフェース仕様書「勘定科目表」 に記載分に「(何)減価償却累計額」「(何)積立資産」の「(何)」を特定の名称を付した勘定科目名となります。つまり、決算書の科目と非常に近い形式が初期値となります。
決算書と全く同じ書類を作成することもできますが、合計金額を変えずに内訳表示の変更ができます。
(例)決算書表示が下記の左表で設定されており、かつ、電子開示(勘定科目)が①の場合
[変更方法]
- 決算書と同じ書類を作成する場合
- 追加も削除も不要です。
- 決算書より簡単な書類を作成する場合
- 電子開示(勘定科目)CSVに不要となる科目名に関する行の削除 および 追加したい科目名に関する「分類1〜7」や「ゆびすいコード」を追加が必要です。
→ 「ゆびすいコード1」「中計コードb」の行を削除し「中計コードa」を追加します。
- 電子開示(勘定科目)CSVに不要となる科目名に関する行の削除 および 追加したい科目名に関する「分類1〜7」や「ゆびすいコード」を追加が必要です。
- 決算書より詳しい書類を作成する場合
- 電子開示(勘定科目)CSVに追加したい科目名に関する「分類1〜7」や「ゆびすいコード」を追加 および 不要となる科目名に関する行の削除が必要です。
→ 「ゆびすいコード2, 3, 4, 5」を追加し、「中計コードb, c」を削除します。
- 電子開示(勘定科目)CSVに追加したい科目名に関する「分類1〜7」や「ゆびすいコード」を追加 および 不要となる科目名に関する行の削除が必要です。
「インポート(勘定科目)」へCSVデータをインポート
1. 次のURLから勘定科目のCSVデータをダウンロードします。
インポート(勘定科目)用CSVデータ
2. [決算]→[電子開示]→「インポート(勘定科目)」ボタンをクリックします。
3. 手順1でダウンロードしたCSVデータを選択しインポートします。
※ インポートを有効にするためにはブラウザの再読み込みが必要となります。
現況報告書の確認を行う
1. 法人番号を確認します。
2. 事業所の名称と事業類型コードと拠点区分名称を確認します。
電子開示の登録手順
電子開示の基本情報を登録
[決算]メニュー →[電子開示]をクリックします。
1. 法人番号(13桁の数字)を入力します。
2. 現況報告書に記載している拠点区分名称・事業所名称の登録を行います。
初期値は、「区分設定」で登録されている「拠点区分名称」「サービス区分名称」が表示されます。
現況報告書に記載している「拠点区分名称」や「事業所の名称」と同一名称を登録してください。
3. 事業類型コードの登録を行います。
リストから選択 または、数字を入力すると検索されます。
該当コードをクリックすると「事業類型名称」が表示されます。
4. [保存]をクリックします。
5.「電子開示エクスポート」ボタンをクリックします。
6. 電子開示システムで取り込むCSVデータがファイル名「電子開示」ZIPファイルが作成されますので、データを保存します。
※ 前提条件として決算書を作成しておく必要があります。提出用は決算が確定してからエクスポートを行ってください。
7. 作成時に科目のチェックをして正しく無い場合エラーが画面出力されます。
エラーの種類は次の3種類です。
8. 出力したCSVデータの取込み
手順7でエラーが出なかった場合は、出力されたCSVデータを「電子開示システム」で取り込みをします。
「電子開示システム」へのデータの取り込みについて
1. 「財務諸表等入力シート」を開き、「計算書類,財産目録」項目の[シートへ移動]ボタンをクリックします。
2. [ファイル取込]ボタンから「電子開示エクスポート」出力されたCSVデータを取り込みます。
シート名 | 電子開示エクスポートのファイル名 |
---|---|
「資金明細」シートのファイル取込 | 電子開示_IF0001-01 |
「事業明細」シートのファイル取込 | 電子開示_IF0001-02 |
「貸借」シートのファイル取込 | 電子開示_IF0001-03 |
シート名 | 電子開示エクスポートのファイル名 |
---|---|
「資金収支計算書」のファイル取込 | 電子開示_IF0001-04 |
「事業活動計算書」のファイル取込 | 電子開示_IF0001-05 |
「貸借対照表」のファイル取込 | 電子開示_IF0001-06 |
3. 取り込みが正しく行われているかどうかを確認します。
財務諸表等入力シートでは、不要な取込データも含まれています。
正しく取込ができているを財務諸表等入力シートの各シート上で確認してください。
エラーの解消方法
1. 「電子開示と区分設定のデータが異なっています」
- 原因:電子開示を開いた際に、区分設定が変更されている場合に発生するエラーです。
- 解消方法:「区分設定再取込」をクリックして、最新の区分設定に変更を行います。
2. 「「電子開示(勘定科目)」に存在しない科目があります。」
- 原因:福祉freeeの勘定科目に新しく追加した科目がないために発生するエラーです。
- 解消方法:電子開示の勘定科目CSVに福祉freeeの勘定科目情報を追加します(操作は以下の手順のとおりです)。
エラーの意味
- 1桁数字:追加すべき勘定科目の科目コードをあらわしており、1〜3のいずれかです。
1…収入の勘定科目
2…支出の勘定科目
3…事業活動・貸借対照表勘定科目 - [4桁数字]:会計freeeの勘定科目のショートカット2 および 福祉freeeの勘定科目入力の科目コードをあらわしています。
※ [4桁英数字]の場合は、福祉freeeの勘定科目入力の科目コードです。
1. 「電子開示(勘定科目)」項目の[エクスポート]ボタンをクリックします。
2. ファイル名「電子開示(勘定科目).csv」を任意の場所にダウンロードします。
3. エクスポートした科目の追加等を行います。
(例)エラー 1[0511] / 3[0511] / 2[1001]の場合
※ それぞれの数字の意味は次のとおりです。
- 1[0511]:収入科目で科目コード(ショートカット2)が0511
- 3[0511]:貸借対照表科目で科目コード(ショートカット2)が0511
- 2[1001]:支出科目で科目コード(ショートカット2)が1001
【収入科目の(1[0511])の追加手順】
① 会計freeeにて[設定]メニュー → [勘定科目の設定]を開き、画面右上の検索ボックスにエラー表示された科目コードを入力し対象の勘定科目を確認します。
② 福祉freeeにて[設定]→[勘定科目入力]を開き、会計freeeで検索した科目の大・中・小分類に該当する分類から該当科目コードを特定します。
③ 対象科目を選択し、科目名(収入)の科目名称にカーソルを合わせると、大科目情報が表示されます。
ここで、区分「収入」の大科目コードと名称を確認します。
④ ダウンロードしたCSVファイル「電子開示(勘定科目).csv」を表計算ソフト等で開き、フィルタ機能等を利用し、「分類4(大区分)」の列から、手順③で確認した大科目名称を抽出します。
⑤ エラーとなったコードと科目名を追加するために、1行分をコピーし貼り付けます。その後、「分類5(中区分)」に福祉freeeの科目名(収入)「決算名称」を、「ゆびすいコード」に4桁の数字 または 4桁の英数字を登録します。
【貸借対照表科目の(3[0511])の追加手順】
① 会計freeeで検索した科目の大・中・小分類に該当する分類から該当科目コードを特定します。
② 対象科目を選択し、科目名(収入)の科目名称にカーソルを合わせると、大科目情報が表示されます。ここで、区分「BS」の大科目コードと名称を確認します。
③ ダウンロードしたCSVファイル「電子開示(勘定科目).csv」を表計算ソフト等で開き、フィルタ機能等を利用し、「分類4(大区分)」の列から、手順②で確認した大科目名称を抽出します。
④ エラーとなったコードと科目名を追加するために、1行分をコピーし貼り付けます。その後、「分類5(中区分)」に福祉freeeの科目名(BS)「決算名称」を、「ゆびすいコード」に4桁の数字または4桁の英数字を登録します。
【支出科目の(2[1001])の追加手順】
① 会計freeeにて[設定]メニュー → [勘定科目の設定]を開き、画面右上の検索ボックスにエラー表示された科目コードを入力し対象の勘定科目を確認します。
② 福祉freeeにて[設定]→[勘定科目入力]を開き、会計freeeで検索した科目の大・中・小分類に該当する分類から該当科目コードを特定します。
③ 対象科目を選択し、科目名(支出)の科目名称にカーソルを合わせると、大科目情報が表示されます。
ここで、区分「支出」の大科目コードと名称を確認します。
④ ダウンロードしたCSVファイル「電子開示(勘定科目).csv」を表計算ソフト等で開き、フィルタ機能等を利用し、「分類4(大区分)」の列から、手順③で確認した大科目名称を抽出します。
⑤ エラーとなったコードと科目名を追加するために、1行分をコピーし貼り付けます。その後、「分類5(中区分)」に福祉freeeの科目名(支出)「決算名称」を、「ゆびすいコード」に4桁の数字または4桁の英数字を登録します。
4. 科目の追加等の修正が完了後、CSVデータをインポートします。
[インポート(勘定科目)]ボタンをクリックし、CSVデータを選択してインポートします。
※ インポートを有効にするためにはブラウザの再読み込みが必要となります。
3.「電子開示(勘定科目)の科目」と「福祉freeeの勘定科目入力の決算科目」の科目名が違います。
- 原因:科目名を変更した(全く名称が違うか文字間に空白が混在している) または
括弧や記号が半角になっている場合に発生するエラーです。 - 解消方法:
- ①名称が違う場合:電子開示(勘定科目)CSVの勘定科目を福祉freeeの正しい勘定科目に変更します。
- ②上記以外:そのまま進めてください。
(例)エラー 3[1201]建物減価償却累計額 の場合
1. ダウンロードしたCSVファイル「電子開示(勘定科目).csv」を表計算ソフト等で開き、フィルタ機能等を利用し、「ゆびすいコード」の列から、エラーが発生している4桁のコードを抽出します。
2. 「分類3」~「分類5(中区分)」を参考に福祉freeeで登録している科目コードを特定します。
① 福祉freeeにて[設定]→[勘定科目入力]を開き、「分類3」~「分類5(中区分)」を参考に「科目コード」を特定し、科目名の「月次名称」をコピーします。
② CSVファイルの「分類5(中区分)」列に、①でコピーした科目名を貼り付けし、上書き保存します。
3. 科目の追加等の修正が完了後、CSVデータをインポートします。
[インポート(勘定科目)]ボタンをクリックし、CSVデータを選択してインポートします。
※ インポートを有効にするためにはブラウザの再読み込みが必要となります。