本ページでは、一部の従業員の「締め日支払い日」を変更したい場合の操作手順について紹介します。
※ 締め日支払い日の変更は、freee人事労務のご利用方法によって操作手順や注意点が異なります。
ご利用状況に適した変更方法のご確認は、「 締め日支払い日を変更する方法は? 」のヘルプページをご覧ください。
変更方法の概要
締め日支払い日を変更したい従業員の給与明細が既に確定済みの場合、そのままでは締め日支払い日を変更することができません。
そのため、次の流れで該当従業員の締め日支払い日を変更します。
- 該当の従業員の新しい従業員データを作成し、変更後の締め日支払い日を適用します。
-
変更前の締め日支払い日の古い従業員データは「退職」の操作を行います。
今後は該当従業員について、新しく登録した従業員データを利用します。
※ 複数の従業員の締め日支払い日を本ページの手順で変更したい場合、従業員1名毎に変更の操作を行う必要があります。
以下の注意事項をご確認の上、変更手順に沿って操作を行ってください。
注意事項
- 本ページで紹介する変更手順の操作は、下記の注意事項を必ずお読みいただき、ご了承いただいた上で操作を行ってください。
- もし確認されずに操作され、必要なデータが消失してしまっても弊社では復元はできかねます。
- 操作に関するご不明点は、freee人事労務のサポートデスクへお問い合わせください。
注意事項①:2024年中に締め日支払い日を変更する場合は定額減税実績表を編集する必要があります
給与明細・賞与明細がひと月でも確定されていると「定額減税実績表」を最新情報に再作成、編集ができない仕様となっているため、変更前の締め日支払いで確定している2024年6月以降の明細を未確定にする必要があります。
注意事項②:年末調整・労働保険の年度更新の際に手入力が必要となります
本ページで紹介する変更手順では、古い従業員データの給与情報を新しい従業員データに紐付けることができません。
そのため、年末調整および労働保険の年度更新の際には、古い従業員データ側で登録していた給与情報を、新しい従業員データ側に手入力する必要があります。
詳しくは、本ページの「 参考:新しい従業員データを作成した場合、「年末調整」「労働保険の年度更新」で必要となる操作 」をご覧ください。
操作時のご不明点は、freee人事労務のサポートデスクまでお問い合わせください。
注意事項③:古い従業員データと新しい従業員データは同じメールアドレス(またはログインID)で招待できません
後述の「 変更手順 」で新しい従業員データを招待する際、1つの従業員データにつき1つのメールアドレスと紐づくため、古い従業員データと新しい従業員データは同じメールアドレス(またはログインID)で招待できません。
そのため、次のいずれかの方法で新しい従業員データを招待します。
- 方法1:新しい従業員データは別のメールアドレス(またはログインID)で招待する方法
-
方法2:古い従業員データを招待解除してメールアドレス(またはログインID)を未使用の状態にしてから、新しい従業員データを同じメールアドレス(またはログインID)で招待する方法
※ 招待解除の操作をすると、従業員の方が該当の従業員データにログインできなくなります。
※ そのため、古い従業員データで発行していた給与明細や年末調整の源泉徴収票を、従業員自身で確認できなくなります。
もし招待解除後に従業員の方がそれらのデータを確認されたい場合は、管理者の方がダウンロードしてPDFまたは紙に印刷して渡していただく方法となります。
※ 招待解除の操作手順、その他注意点は「招待解除した従業員の情報は消えますか?」のヘルプページをご覧ください。
注意事項④:古い従業員データ・新しい従業員データの給与明細が重複する月は、契約従業員数も重複して必要となります
同じ月に、同一従業員の古い従業員データ・新しい従業員データそれぞれで給与明細が発行される場合、契約従業員数が重複して必要になります(4名以上の場合は追加料金が必要です)。
重複を避けるには、古い従業員データは退職の操作を行い、退職日に最後の給与支給となる締め日を設定します。
もし重複を避けれらない状況の場合は、freee人事労務のサポートデスクまでお問い合わせください。
注意事項⑤:古い従業員データ・新しい従業員データは異なる「従業員番号」を設定します
後述の「 変更手順 」で新しい従業員データを招待する際、古い従業員データ・新しい従業員データで同じ従業員番号(社員番号)を登録すると勤怠インポート等の機能が正常に動作しなくなるおそれがあるため、異なる従業員番号(社員番号)を設定ください。
※ 名前(姓名・freee人事労務での表示名)は同じでも、古い従業員データ・新しい従業員データの識別用などで異なるものにしても、どちらでも問題ありません。
注意事項⑥:古い従業員データに「年次有給休暇」「特別休暇」の残日数がある場合、新しい従業員データに付与する操作が必要となります
「年次有給休暇」「特別休暇」を付与する操作手順は、次のヘルプページをご覧ください。
また、新しい従業員データに「年次有給休暇」「特別休暇」を付与する際は、次の情報を入力します。
- 付与日:入社日
- 失効日:古い従業員データの失効日
- 付与日数:古い従業員データの退職処理時点の残日数
- 失効日が異なる「年次有給休暇」は、失効日ごとに分けて付与します。
- 「年次有給休暇」「特別休暇」は一括付与が可能です。詳しい操作手順は以下のヘルプページをご覧ください。
- 「年次有給休暇管理簿」は、新旧の情報を合わせてお客様にて作成・管理ください。
注意事項⑦:新しい従業員データには、古い従業員データの「代休残日数」を引き継ぐことができません
古い従業員データで休日出勤したことによる「代休残日数」は、freee人事労務以外で管理する必要があります。
※ 「代休残日数」は、新しい従業員データに反映することはできません。
代休の登録方法は、次のとおりです。
- 勤怠カレンダーにて、該当日をクリックします。
- 「欠勤」を選択します。
- 勤怠メモに「◯月△日分代休」と入力します。
注意事項⑧:新しい従業員データには、古い従業員データの「振替休日の取得日」を引き継ぐことができません
古い従業員データの振替出勤に対し、新しい従業員データで「振替休日」を取得した場合、勤怠カレンダーに登録する必要があります。
振替休日の登録方法は、次のとおりです。
【出勤した日と同じ週にお休みをする場合(同一週内)】
- 勤怠カレンダーにて、該当日をクリックします。
- 「所定労働日」を上記の出勤日に対応する「所定休日」または「法定休日」に変更し、「勤務時間の長さを自動で計算しない」にチェックを入れます。
- 合計労働時間を全て「00:00」にします。
- 勤怠メモに「◯月△日分振替休日」と入力します。
【出勤した日と異なる週にお休みをする場合(同一週外で週の労働時間が40時間を超える場合)】
- 勤怠カレンダーにて、該当日をクリックします。
- 「欠勤」を選択し、「欠勤控除対象時間に算入する」にチェックを入れます。
- 勤怠メモに「◯月△日分振替休日」と入力します。
【出勤した日と異なる週にお休みをする場合(同一週外で週の労働時間が40時間に満たない場合)】
- 勤怠カレンダーにて、該当日をクリックします。
- 「所定労働日」を「所定休日」に変更し、「勤務時間の長さを自動で計算しない」にチェックを入れます。
- 合計労働時間を全て「00:00」にします。
- 勤怠メモに「◯月△日分振替休日」と入力します。
注意事項⑨:賞与明細を作成する場合に健康保険の手計算が必要になるケースがあります
賞与明細の健康保険料について、標準賞与額の上限が、年間573万円となります。
こちらは「毎年4月1日から翌年3月31日までの累計額」を確認します。
- 参考:協会けんぽ「 令和6年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表 」の下部「賞与にかかる保険料額」箇所をご覧ください。
4月~締め日支払い日の変更を行う月までに賞与明細を支給していて、締め日支払い日変更後~翌年の3月31日までの間に賞与を支給したい場合、この上限を加味せずに計算してしまいます。
そのため、標準賞与額の上限が「毎年4月1日から翌年3月31日までの累計額」年間573万円を超える従業員については、健康保険料を手計算して、明細の直接編集で対応します。
変更手順
- [書類]メニュー →[書類・手続き]→[所得税の定額減税(2024年分)]→[CSV出力]からデータダウンロードします。
- 給与明細の計算開始が「自動で開始」となっている場合は「手動で開始」に変更します。手順は次の通りです。
[設定]メニュー →[給与計算]→「手動で開始」を選択して[保存]をクリックします。
※ 賞与明細は計算開始を「手動」に変更できないため、未確定にした時点で自動計算が行われますので、必ずデータのバックアップを取るようにしてください。 - [設定]メニュー →[締め日支払い日]を開き、正しい締め日支払い日を新規作成します(既に正しい締め日支払い日の登録がある場合は、新規作成は不要です)。
詳しくは、「 給与規定を設定する - 締め日支払い日を設定する 」のヘルプページをご覧ください。
- [従業員]メニュー → [従業員情報]より[+従業員を追加]をクリックします。該当の締め日支払い日を変更したい従業員の新しい従業員データを作成し、正しい締め日支払い日を適用します。
従業員情報はCSVファイルでまとめて登録することもできます。詳しくは、以下のヘルプページをご覧ください。
- [従業員]メニュー → [従業員情報]から、該当従業員の古い従業員データをクリックします。
- 従業員詳細画面で、[在籍状況]→[退職]をクリックします。
退職日に「古い従業員データでの最後の給与支給となる締め日」を登録して保存します。
今後は該当従業員について、新しく登録した従業員データを利用します。 - 2024年6月以降の給与明細と賞与明細を未確定に戻します。
- 定額減税の反映を取消します。
[書類]メニュー →[書類・手続き]→[所得税の定額減税(2024年分)]→「年月ナビゲーション」「給与/賞与」「締め日支払い日」をそれぞれ選択して[反映取消し]をクリックします。 - [表を再作成]をクリックします。
- 定額減税実績表に新従業員が表示されますので、[鉛筆マーク]をクリックして、「対象従業員の内容を直接編集」画面を開きます。
「定額減税額」を手順①でダウンロードした定額減税実績表の「全体控除残額」を変更して[保存]をクリックします。新従業員の月次減税の反映は、締め日支払い日を変更した月から行います。そのため、2024年6月から締め日支払い日の変更月まで「基本給・固定残業代・通勤手当・手当・控除・社会保険料」の金額を0円に変更し、給与明細を0円で作成する必要があります。
新従業員では、旧従業員で支給した月で月次減税の反映を行うと「全体控除残額」が合わず、正しく計算ができなくなりますのでご注意ください。
参考:新しい従業員データを作成した場合、「年末調整」「労働保険の年度更新」で必要となる操作
それぞれの具体的な操作は次のとおりです。
年末調整
- 本ページで紹介する手順で従業員の締め日支払い日を変更した場合、操作をした年度の年末調整で、当該従業員を「法定調書合計表」及び「給与支払報告書」から除外します。
操作手順について詳しくは、「年末調整の対象外・確定申告の対象となる従業員について - 特定の従業員を「法定調書合計表」「給与支払報告書」から除外したい場合」のヘルプページをご覧ください。 -
freee人事労務で年内に退社処理を行い、別の従業員アカウントで入社処理をした場合、該当従業員の年末調整[収入]の「1年間の給与・賞与総額」項目右上の[未入力の金額を追加]の画面に入力します。
操作手順について詳しくは、「8. 管理者が従業員の申告内容を入力する - 収入 - 年の途中からfreee人事労務を使い始めた場合」のヘルプページをご覧ください。
労働保険の年度更新
従業員の切り替えタイミングが重複するか(同じ月に、同一従業員の古い従業員データ・新しい従業員データそれぞれで給与明細が発行される月があるか)のご状況によって、以下の操作が必要な場合があります。
詳しくは、freee人事労務のサポートデスクにお問い合わせください。
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切り替えタイミングが重複していない場合:
- 特に必要な設定はありません。
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切り替えタイミングが重複した場合:
- 労働保険の年度更新の賃金を入力する画面で、「対象人数と賃金を修正する」にチェックを入れて人数と賃金の変更が必要となる場合があります。
- 参考ヘルプページ:労働保険の金額を計算する・申告書で申告する - freee人事労務にて給与計算を行った月(締日ベース)の場合