固定資産と減価償却
「単体での購入金額が10万円以上で、1年以上使用するもの」は、固定資産に当たります。
固定資産の購入にかかった金額は、購入時にそのまま費用として計上するのではなく、減価償却を行い、その資産の耐用年数に応じた期間にわたって分割して計上していきます。
freeeでは、購入した固定資産の情報を「固定資産台帳」に登録すると、減価償却の計算と仕訳作成が自動で行われます。
本ページでは、固定資産を購入したときの取引登録と固定資産台帳への登録についてご案内します。
固定資産を購入したときの取引登録
固定資産に当たるものを購入したときは、「消耗品費」など通常の費用の勘定科目ではなく、「工具器具備品」「機械装置」「車両運搬具」など、資産の種類に合った勘定科目で取引を登録します。
固定資産の勘定科目の例は、下記ヘルプページをご確認ください。
今期からfreeeを使い始めた方で、前期以前に購入した固定資産がある場合は、「開始残高の設定」で固定資産の残高を登録します。
開始残高の設定の詳細は「 1.3 開始残高の設定 」のページをご参照ください。
固定資産は取引または開始残高の登録をしただけでは費用にならないため、固定資産台帳への登録を忘れずに行いましょう。
参考
パソコンや車などのほか、ソフトウェアや商標権のように形のないもの、また、事務所の改装費用なども内容によっては固定資産となります。
法人の設立時にかかった「創立費」や「開業費」も、繰延資産として固定資産と同様に減価償却を行います。
なお、パソコンやソフトウェアを購入したとしても10万円未満だった場合は固定資産に当たりませんので、一般的な「消耗品費」などとして費用計上します。
固定資産台帳への登録
購入した固定資産の情報を固定資産台帳に登録すると、その内容をもとに減価償却の計算が行われ、以降その固定資産の償却期間が終わるまで自動的に減価償却の仕訳が作成されます。
登録は、[決算申告]メニュー →[固定資産台帳]の画面を開き、左上の[+固定資産を登録]ボタンから行います。
前期以前に取得したものは、前期の固定資産台帳または決算申告書類を確認して、その情報を転記する形で入力します。
今期に取得したものは、取得時の情報をもとに適切な勘定科目や耐用年数を調べて入力します。
入力項目について、ここでは重要なもののみ簡単に説明します。
- 資産の名前
わかりやすく、他の資産と区別がつく名前を付けます。
- 取得日
購入・取得した日付を入力します。
- 事業供用開始日
多くの場合は「取得日」と同じで問題ないですが、機械など購入してすぐ本稼働するものでない場合には、事業のために使い始めた日付を入力します。
- 取得価額
購入・取得したときの金額です。取得時に登録した取引の金額と一致するようにします。
- 勘定科目
取得時の取引と同じ勘定科目とする必要があります。「資産の名前」をもとに推測もできます。
- 数量・面積
基本的に1点ずつ個別に登録するため「1」とすることがほとんどです。同じものを複数台まとめて購入した場合などは、その数量を入力するとともに「取得価額」を合計で入力することも可能です。また、土地は面積を入力します。
- 償却方法
資産の種類によって方法が定められていますので、わからない場合は勘定科目をもとに推測する機能を使うのがおすすめです。
- 耐用年数
国税庁の定めた耐用年数表から該当するものを調べます。
- 期首残高
前期以前に取得した資産は、すでに減価償却が行われて帳簿上の価額が減っていますので、今期の期首(=前期末)時点での価額を入力します。
前期の台帳を参照して入力する際は、「期末帳簿価額」または「未償却残高」がこれに当たります。
その他の入力項目の意味や固定資産台帳の設定など、より詳しくは「 【法人】固定資産を登録する(固定資産台帳) 」のヘルプページをご覧ください。
また、創立費・開業費の入力が必要な場合は、あわせて「 【法人】創立費・開業費を入力する 」 をご参照ください。