従業員の給与や役員報酬を支払う際は、ほとんどの場合、同時に交通費を支給したり、税金分や社会保険料を差し引いたりします。
ここでは、そのような給与・役員報酬を支払った場合の記帳方法をご紹介します。
freeeでは、給与の計算・支払い・記帳までを自動化するfreee人事労務を提供しています。給与事務作業を効率化したい方は、こちらのご利用もご検討ください。
記帳の手段について
freeeでは、給与の計算・支払い・記帳までを自動化するfreee人事労務を提供しています。
ご利用のfreeeと業務に合わせ、記帳の手段を選択してください。
freee会計・freee人事労務の両方を利用していますか? | ||
↓ はい | ↓ いいえ (freee会計のみ利用) |
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給与明細の確定時に、freee会計に給与取引を連携しますか? | ||
↓ はい | ↓ いいえ | |
「人事労務・会計連携 - 給与取引連携の概要」をご覧ください。 |
このヘルプページの操作を行います。 (取引を手動で登録) |
給与の発生を記帳する
記帳方法
給与の支出では、一回の支出に後述するような複数の取引が含まれています。このような場合は「 複数行の取引を登録する 」のヘルプページに記載の方法で複数行の取引を登録します。
登録する取引の決済状況と日付
基本的に給与の支払は、支払い金額が確定する日(締日)と実際に支払う日(支払日)は別になります。
よって、給与支払いの取引を登録する際は、以下のように登録します。
- 決済:未決済
- 期日(決済期日):給与を支払う予定の日
- 取引日(発生日):給与の金額が確定した日(締め日)
※ 締日と支払日が同日の場合は、決済済み取引として決済口座を選択して登録します。
登録する取引の内容
給与の支払に含まれる取引は、基本的に以下のとおりです。
-
支出:給与、通勤手当 など
→ 詳細登録画面の[新しい行を追加]ボタンで追加した行に記入します。 -
控除(マイナス分):源泉所得税、住民税、社会保険料 など
→ 詳細登録画面の[控除・マイナス行を追加]ボタンで追加した行に記入します。(金額欄に▲のついている行)
お手元の賃金台帳を確認しながら、正しい金額を入力して取引を登録します。
項目 | 勘定科目 | 控除 | 品目の例 |
---|---|---|---|
給料・賞与 | 給料手当 | 基本給 | |
役員の給料・賞与 | 役員報酬 | ||
健康保険料(従業員負担分) | 預り金 | ▲ | 健康保険料(預り分) |
厚生年金保険(従業員負担分) | 預り金 | ▲ | 厚生年金保険料(預り分) |
雇用保険料(従業員負担分) | 立替金 | ▲ | 雇用保険料(預り分) |
源泉所得税 | 預り金 | ▲ | 源泉所得税 |
住民税 | 預り金 | ▲ | 住民税 |
通勤手当 | 旅費交通費 | 通勤手当 | |
その他の手当 | 給料手当 | 手当の名称 |
法定福利費を記帳する
法定福利費の計上・納付の取引は、会社負担分を「法定福利費」勘定の支出、従業員負担分を「預り金」勘定の支出として処理します。こちらも、複数行の取引を入力できる「詳細登録」機能を用いて登録します(毎月の社会保険料納付の概要については「 社会保険料の納付の処理をする(毎月末) 」のヘルプページをご覧ください)。
※ 上記のような法定福利費の未決済取引を入力すると、従業員から預かった「預り金」勘定分が「未払金」に振り替わります。当該未払金は決済の登録によって消し込まれます。
項目 | 勘定科目 | 品目の例 |
---|---|---|
健康保険料(会社負担分) | 法定福利費 | 健康保険料(事業主負担分) |
厚生年金保険料(会社負担分) | 法定福利費 | 厚生年金保険料(事業主負担分) |
健康保険料(従業員負担分) | 預り金 | 健康保険料(預り分) |
厚生年金保険料(従業員負担分) | 預り金 | 厚生年金保険料(預り分) |
参考:取引テンプレートを利用して記帳する
freee会計には、決まった形の取引をひな型として登録できる「取引テンプレート」機能があります。
給与・役員報酬支払いの取引は、はじめからテンプレートが用意されているため、それらを利用することで記帳を効率化できます。
取引テンプレートを利用した取引登録の手順は次のとおりです。
- [取引] → [取引の一覧・登録]をクリックします。
- 画面上部の取引登録欄にて、「取引テンプレート」項目へ「給与支払」または「役員報酬」と入力し、絞り込み結果をクリックします。
テンプレートを利用する際は、次の2点に注意します。
「給与支払」や「役員報酬」の取引テンプレート利用について
- 取引テンプレートでは、現金で給与を支払う方向けに、決済ステータスは「決済済み」・口座は「現金」に設定されています。給与の締日と支払日が別の場合は、決済ステータスを「未決済」に変更します。
- 40歳から64歳までの健康保険の加入者(介護保険第2被保険者)がいる場合に負担する「介護保険料」の行は設けられておりません。必要に応じて、事業主負担分・従業員負担分それぞれの行を追加してご利用ください。
なお、テンプレートの内容は、[設定]メニュー → [取引テンプレートの設定]から変更できます(詳しくは「 取引のひな型を作成する(取引テンプレート) 」のヘルプページをご覧ください)。