変形労働時間制やシフト制の勤務・賃金設定のある場合に必要な設定を行います。
設定対象
- freee人事労務で打刻・勤怠集計をしている、
かつ、勤務・賃金設定の労働時間制度で「変形労働時間制※」「シフト制」を設定している場合
- 本ページの対応を行います。
- ※変形労働時間制に含まれるもの:
- 1年単位の変形労働時間制
- 1ヶ月単位の変形労働時間制
- 1週間単位の変形労働時間制
設定対象外
- 上記以外の場合で、従業員を雇用している事業所の場合:
勤務・賃金設定の労働時間制度で「変形労働時間制」「シフト制」を設定していない場合
または freee人事労務以外で打刻や勤怠集計を行う場合(freee勤怠管理Plusを含む)
- この対応は不要です。[Part5] 2. 従業員をfreee人事労務に招待する へ進みます。
- 役員のみの事業所の場合
- この対応は不要です。[Part5] 5. 給与計算結果を確認し、給与明細を確定する へ進みます。
目次
設定の目的
勤務予定時間が日によって異なる場合に、勤務予定をカレンダーに登録します。
日ごとに予定を登録することで、予定の内容に基づいて時間外や遅刻早退の時間を集計できます。
勤務予定の登録は、変形労働時間制では「勤務予定表」、シフト制では「シフト表」で行います。
事前準備1:設定に必要な情報を用意する
状況に合わせて情報を用意します。
-
一定数の従業員に共通する出退勤・休憩時間のパターンがある場合
- 勤務時間のパターンごとに下記項目を整理しておきます。
- 出勤・退勤時間
- 休憩時間の取り方(開始と終了時間が決まっているか、長さだけ決まっているか)
- 半休が使用できる場合の出退勤時間
- 該当の勤務パターンを使用する対象従業員
- また、freee人事労務で勤怠管理を始める月の勤務予定・シフトを用意しておきます。
- 勤務時間のパターンごとに下記項目を整理しておきます。
-
共通する出退勤・休憩時間のパターンがない場合
- freee人事労務で勤怠管理を始める月の勤務予定・シフトを用意しておきます。
参考: 勤務予定・シフトとして設定できる項目
- 勤務日種別
- 所定労働日/所定休日/法定休日
- 出退勤時刻
- 休憩時間の長さ、または、休憩開始・終了時刻
事前準備2:勤務時間項目の入力方法を知る
勤務予定を入力する際の、勤務時間の各項目の入力について確認します。
※確認をスキップして、実際に入力する際に迷ったら確認する流れでも問題ありません。
スキップする場合は、設定の流れ へ進みます。
【予定入力画面】
<表1 変形労働時間制・シフト制の予定入力の勤務時間項目>
項目 | 選択肢 |
---|---|
勤務予定時間 | 勤務予定時間を設定します。 |
休憩 |
以下のいずれかを選択・設定します。 なお、休憩は複数登録することができます。
|
労働時間(自動計算) |
上記項目の入力内容より、自動計算された労働時間が表示されます。 |
半休の勤怠登録方法 ※「半休が利用できる設定の勤務・ |
|
自動打刻を有効にしていない場合は、設定の流れ へ進みます。
参考:勤怠基本設定・勤務賃金設定で、休憩の自動打刻を有効にした場合
開始と終了を指定(休憩開始・終了時刻を入力)の場合
出退勤の打刻が、勤務予定の休憩開始・終了時刻をまたがない場合、
休憩の自動打刻は行われません。
例4)勤務予定で「出退勤8:00~14:00、休憩10:00〜11:00」の場合
- 例4-1)出勤打刻10:15、退勤打刻14:00
…出勤打刻が10:00より後 - 例4-2)出勤打刻8:00、退勤打刻10:50
…退勤打刻が11:00より前
→ 例4-1・例4-2どちらの場合も、休憩の自動打刻は行われません。
長さを指定(休憩時間を入力)の場合
<ポイント1>
休憩の自動打刻では、勤務予定の開始時刻から
「【勤務予定時間を半分に割った時間】が経過する時刻」までを、
想定される休憩時間として自動打刻されます。
- 例1)勤務予定で「出退勤8:00~14:00、休憩1時間」の場合
勤務予定時間は計5時間(= 6時間 - 休憩1時間)
→ 5時間 ÷ 2 = 2.5時間
→ 勤務開始時刻である8:00から2.5時間経過した10:30が
想定される休憩開始時刻
→ 休憩の自動打刻は 10:30〜11:30 となります。
<ポイント2>
出退勤の打刻が、休憩の自動打刻時間
(例1の10:30~11:30)をまたがない場合、
休憩の自動打刻は行われません。
- 例2)出勤打刻10:45、退勤打刻14:00
…出勤打刻が10:30より後 - 例3)出勤打刻 8:00、退勤打刻11:20
…退勤打刻が11:30より前
→ 例2・例3どちらの場合も、休憩の自動打刻は行われません。
設定の流れ
大まかに2つのステップで進めます。
ステップ | 対象 |
---|---|
Step1.勤務パターンを 作成する |
一定数の従業員に当てはまる出退勤・休憩時間のパターンがある場合、 または曜日や日に応じて一定の出退勤・休憩時間のパターンがある場合 |
Step2.勤務予定表または シフト表を作成する |
変形労働時間制・シフト制は必須 |
勤務予定の組み方に応じて、次のステップへ進みます。
一定数の従業員に当てはまる出退勤・休憩時間のパターンがある場合 または
従業員ごとに、曜日や日に応じて一定の出退勤・休憩時間のパターンがある場合
- 例1)「早番」「遅番」「通常」の3つの勤務パターンがあり、日によって勤務予定が変わる
- 例2) Aさんは週3日 9:00~16:00、Bさんは週2日18:00~22:00の所定時間が決まっており、
基本的にこの時間で働いている など
この場合、勤務パターンを作成してから、勤務予定表やシフト表を入力し、次のステップへ進みます。
次のステップ
- Step1.勤務パターンを作成する へ進みます。
全従業員が日ごとに全く異なる勤務時間で働いていて、一定数の従業員に共通する勤務時間のパターンがほぼない場合
- 例)毎月シフトの希望を回収してからシフトを組むため、
複数の従業員や曜日ごとに共通する勤務時間が存在しない など
この場合、勤務予定を直接入力します。
該当の労働時間制度に応じて、次のステップへ進みます。
次のステップ
- 変形労働時間制
- Step2‐A. 勤務予定表(変形労働時間制)を作成する へ進みます。
- シフト制
- Step2‐B. シフト表(シフト制)を作成する へ進みます。
Step1.勤務パターンを作成する
対象:一定数の従業員に当てはまる出退勤・休憩時間のパターンがある場合
該当する場合、次の方法で、勤務パターンを作成します。
※該当しない場合、該当の労働時間制度に応じて次のステップへ進みます。
- 変形労働時間制:Step2‐A. 勤務予定表(変形労働時間制)を作成する へ進みます。
- シフト制:Step2‐B. シフト表(シフト制)を作成する へ進みます。
- [設定]メニューを開きます。
- 「勤怠設定」項目の[勤務パターン]をクリックします。
- 「勤務パターン設定」画面で[+新規作成]ボタンをクリックします。
- 表示名や勤務予定時間を設定します。
①表示名
勤務予定表に表示される名称を入力します。
表の幅によって省略して表示されます。
<勤務予定表 登録時の画面>
勤務パターンを管理・判別するための勤務パターンコードを設定します。
※他の勤務パターンと同じ勤務パターンコードは登録できません。
※「通常」「法定休日」「所定休日」「直接入力」というコードは勤務予定表では使えません。 - 勤務予定時間・休憩時間・半休を設定します。
設定の詳細は、事前準備2:勤務時間項目の入力方法を知る の表1で確認します。 - すべての項目が入力できたら[保存]をクリックします。
画面上部に「新しい勤務パターン○○を作成しました。」と表示されたら、
1勤務パターンの登録は完了です! - 他に登録したい勤務パターンがある場合は、手順③〜⑥を繰り返します。
- すべての勤務パターンが登録できたら、
該当の労働時間制度に応じて次のステップへ進みます。
Step2-A.勤務予定表(変形労働時間制)を作成する
本ステップでは、勤務予定表を画面上から手入力していきます。
CSVファイルを用いて一括登録する場合は、ヘルプページ「勤務予定表をCSVインポートで一括登録する」をご参照ください。
- [勤怠]メニューを開きます。
- 勤怠一覧画面右上の[勤務予定表]をクリックします。
- 勤務・賃金設定の労働時間制度が、1年・1ヶ月・1週間単位の変形労働時間制である従業員が一覧で表示されます。
- 表示年月を、勤務予定表を作成したい月に変更します。
※勤怠の締め日に関わらず、暦月(カレンダーの各月1日〜末日)ごとの表示となります。
-
該当の月が表示されたら、勤務予定表の上の[編集]をクリックします。
※勤務予定表の初期値は全日「通常(=勤務・賃金で設定した内容)」です。
「通常」から変更したい日付を選択して変更していきます。 - 日付ごとに右隣の[▼]をクリックし、表示される選択肢の中から勤務予定を選択します。
<勤務予定表に登録できる勤務内容>
対象 選択できる項目 登録される勤務予定時間 登録される休憩予定時間 Step1で
勤務パターン
を作成した
場合のみ①Step1で
作成した
勤務パターンStep1で設定した勤務時間
が登録されます。Step1で設定した休憩時間
が登録されます共通して
使用可能②法定休日 - - ③所定休日 - - ④直接入力 この「勤務予定表」画面で直接入力した勤務時間が登録されます。
出退勤時刻・休憩時間・半休を設定します。
設定の詳細は、事前準備2:勤務時間項目の入力方法を知るの表1で確認します。項目を入力したら[入力]をクリックします。
⑤通常 該当の従業員に適用されている勤務・賃金設定の勤務時間が登録されます。
※勤務・賃金設定で「所定休日/法定休日」の曜日は、勤務予定表で「通常」であると「休日」扱いとなります。
例:勤務・賃金設定で法定休日が日曜日の場合、勤務予定表の日曜日の勤務パターンを「通常」にすると、自動で法定休日扱いとなります。
該当の従業員に適用されている勤務・賃金設定の休憩時間が登録されます。
※勤怠カレンダーでは休憩時間が「未設定」と表示されますが、実際の勤怠登録時に勤務・賃金設定の休憩時間が自動で反映されます。
-
勤務予定を登録したいすべての日付、従業員に勤務予定を設定したら、
[保存]をクリックします。なお設定内容が厚生労働省の定める規定に沿っていない場合、
勤務予定表の該当の日付に下図のようなアラートが表示されます。
詳細は、ヘルプページ「勤務予定表をCSVインポートで一括登録する」の手順⑥をご参照ください。 - [保存]のクリック後、画面上部に「勤務予定表を更新しました。」と表示されたら、
勤務予定表の作成は完了です! - 次は、[Part5] 2. 従業員をfreee人事労務に招待する へ進みましょう。
Step2‐B.シフト表(シフト制)作成の準備をする
本ステップでは、シフト表を画面上から手入力していきます。
CSVファイルを用いて一括登録する場合は、ヘルプページ「シフト表をCSVインポートで一括登録する」をご参照ください。
- [勤怠]メニューを開きます。
- 勤怠一覧画面右上の[シフト表]をクリックします。
- 勤務・賃金の労働時間制度が、シフト制である従業員が一覧で表示されます。
- 表示年月をシフト表を作成したい期間に変更します。
-
シフトの登録方法に応じて、次のステップへ進みます。
次のステップ
- 従業員ごとに、曜日でシフトが固定されている場合
例)Aさんは月・水曜「早番」・木曜「遅番」、
Bさんは月~金曜「遅番」など
- Step2‐B-1.シフト表に繰り返しパターンをはめる へ進みます。
- 曜日でシフトが固定されていない場合
- Step2‐B-2.シフト表を手入力する へ進みます。
- 従業員ごとに、曜日でシフトが固定されている場合
Step2-B-1.シフト表に繰り返しパターンをはめる
- シフト表の該当月で、該当従業員の行の[設定(歯車)]アイコンをクリックします。
- 「繰り返しパターン」画面が開きます。
※ 初期値では、全日「所定休日」で表示されます。
-
各曜日ごとに、[▼]をクリックし、表示される選択肢の中からシフトを選択します。
<シフト表に登録できる勤務内容>
対象 選択できる項目 登録される勤務予定時間 登録される休憩予定時間 Step1で
勤務パターンを
作成した場合①Step1で作成
した勤務パターンStep1で設定した勤務時間
が登録されます。Step1で設定した休憩時間
が登録されます。共通して
使用可能②法定休日 - - ③所定休日 - - ④直接入力 この「繰り返しパターン」画面で
直接入力した勤務時間が登録されます。出退勤時刻・休憩時間・半休を設定します。
設定の詳細は、事前準備2:勤務時間項目の入力方法を知るの表1で確認します。項目を入力したら[入力]をクリックします。
-
各曜日に勤務パターンを登録したら、適用開始日の日付を選択します。
※「適用開始日」は、本操作を行った当日以前は選択できません。
過去の日付にシフトを登録したい場合、Step2‐B-2. シフト表を手入力する 方法で登録します。 - [シフト表に適用]をクリックします。
- 画面上部に「シフトを更新しました。」と表示されたら、1従業員の繰り返しパターンの設定は完了です!
-
繰り返しパターンを設定したい従業員が他にいる場合は、手順①~⑤を繰り返します。
-
シフトの設定状況に応じて、次のステップへ進みます。
次のステップ
- 他に手入力したいシフトがある場合や、
繰り返しパターンで設定したシフトを上書きしたい日がある場合
- Step2‐B-2.シフト表を手入力する へ進みます。
- 上記以外の場合
- 他に手入力したいシフトがある場合や、
Step2-B-2.シフト表を手入力する
-
シフト表の該当の月が表示されていることを確認した上で、
従業員の日付ごとに右隣の[▼]をクリックし、表示される選択肢の中からシフトを選択します。選択した時点で、選択した内容が保存されます。
※ 勤務パターン設定を割り当てていない場合、初期値は全日「所定休日」です。
<シフト表に登録できる勤務内容>対象 選択できる項目 登録される勤務予定時間 登録される休憩予定時間 Step1で
勤務パターン
を作成した場合①Step1で作成
した勤務パターンStep1で設定した勤務時間
が登録されます。Step1で設定した休憩時間
が登録されます。共通して
使用可能②法定休日 - - ③所定休日 - - ④直接入力 この「シフト表」画面で直接入力した
勤務時間が登録されます。- 勤務日種別:
所定労働日/所定休日/法定休日
を選択します。 - 勤務予定:
出勤/休み を選択します。
※有給休暇を取得予定の日は、
「勤務日種別:所定労働日、勤務予定:休み」で
設定します。出退勤時刻・休憩時間・半休を設定します。
設定の詳細は、事前準備2:勤務時間項目の入力方法を知るの表1で確認します。項目を入力したら[保存]をクリックします。
- 勤務日種別:
- シフトを登録したいすべての日付、従業員にシフトを設定し、
画面上部に「シフトを変更しました。」と表示されたら、シフト表の作成は完了です! - 次は、[Part5] 2. 従業員をfreee人事労務に招待する へ進みましょう。