本ページでは、自動登録ルールが誤って推測される場合の原因や、そのメンテナンス方法などについてご説明します。
目次
前提:自動登録ルールのメンテナンスの必要性
自動登録ルールは、 ルール作成時点での条件 に合致する明細に対し、自動的に取引の推測や登録などを行うことができる便利な機能です。しかし、ビジネス環境の変化によって「 ルール作成時点での条件 」に合致しなくなってくると、誤った推測や、本来適用したい明細に対してルールの適用ができない状況が発生してしまいます。
主なケース例は次のとおりです。
例:
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取引先の社名変更にともない「取引内容」の変更を要するケース
取引先「つばめ株式会社」の売掛入金について、取引内容が「ツバメ(カ」に完全一致する場合のルールを設定していました。しかし、最近「つばめ株式会社」が「フリー株式会社」に社名変更したため、使用している「取引内容」に印字される内容が「フリー(カ」に変わってしまい、既存のルールが適用されなくなってしまいました。
- この場合、「取引内容」を「『フリー(カ』に一致する」ようにルールを変更する必要があります。
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取引先名称の一部重複にともない「取引内容」の変更を要するケース
取引先「つばめ不動産」への家賃支払について、いつも振込を行った際の通帳の印字が「ツバメフドウサン」であったため、「ツバメ」に部分一致する場合のルールを設定し、「地代家賃」の取引を推測できるようにしていました。しかし今月に入ってから取引先「カーリースつばめ」が提供するカーリースを利用しはじめ、初回の利用料を振込で支払ったところ、その振込による出金明細が「地代家賃」として推測されてしまいました。
- この場合、つばめ不動産への家賃支払では「取引内容」を「ツバメフドウサン」の完全一致(または「ツバメ」の前方一致)、カーリースつばめへのリース料支払いでは「取引内容」を「カーリースツバメ」の完全一致(または「ツバメ」の後方一致)にする必要があります。
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振込先口座の変更にともない「取引口座」の変更を要するケース
取引先「スワロー事務所」の売掛入金について、いつも「つばめ銀行」の口座に振り込んでもらっていたため、「取引口座」項目にも「つばめ銀行」を指定したルールを作成していました。しかし、今月から振込先の口座が「フリー銀行」に変更となったため、「取引口座」が変わってしまい、既存のルールが適用されなくなってしまいました。
- この場合、「取引口座」を「フリー銀行」に変更(または「すべての口座・カード」に変更)する必要があります。
以上のように、これまで使用していたルールが誤って適用されたり、適用されるはずのルールが適用されなくなった場合には、一度自動登録ルールの内容を見直してみることをオススメします。
ルール内容の見直しには、以下で説明する便利な機能が利用できます。
現状のルール正答状況を確認する
2023年3月22日(以下「機能リリース日」といいます)から、自動登録ルールの正答状況を確認できる機能が利用できるようになりました。まずは、現状の自動登録ルールがどのくらいの正答状況であるかを確認します。
自動登録ルールの一覧画面から確認する
「自動登録ルールの設定」画面を開くと、自動登録ルールが一覧表示されます。
各ルールには「正答件数」「正答率」が表示され、そのルールの正答状況がどのくらいであるかを確認することができます。
機能リリース直後における正答件数・正答率の表示について
機能リリース直後のタイミングでは、正答件数・正答率はともに「 - 」と表示されます。これは各項目の集計が、機能リリース日 以後 のルール適用状況をベースに行われるためです。
【「正答件数」の表示】
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機能リリース日以後にそのルールがまだ一度も適用されていない場合:
ルールが適用されるまでは「 - 」と表示されます。また、ルール内の「自動登録ルールを適用する条件」を編集した場合には、正答件数の推測がリセットされるため、同様に「 - 」と表示されます。 -
機能リリース日以後にそのルールが1回以上適用された場合:
ルールの適用状況にもとづき正答件数が表示されます。
【「正答率」の表示】
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機能リリース日以後にそのルールがまだ一度も適用されていない場合:
ルールが適用されるまでは「 - 」と表示されます。また、ルール内の「自動登録ルールを適用する条件」を編集した場合には、正答率の推測がリセットされるため、同様に「 - 」と表示されます。 -
機能リリース日以後にそのルールが1回以上適用された場合:
正答率が0〜100%(小数点第一位切り捨て)の範囲で表示されます。
「正答件数」や「正答率」はどのように算出されますか?
次の計算によって算出されます。
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正答件数
「自動登録ルールに合致」している明細に紐付いている取引の内容を、そのまま登録・消込した件数 -
正答率
正答件数(上述のとおり) ÷ 自動登録ルールが明細に対して推測が当たった件数
また、「検索条件」欄では「正答件数」や「正答率」による絞り込みが可能なため、多くの自動登録ルールの中から正答状況が好ましくないものなどをカンタンに表示することができます。
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「正答件数」の絞り込み
件数範囲の最小値(0件以上)・最大値のいずれか または 両方を指定して、特定の正答件数範囲に合致する自動登録ルールを絞り込みできます。 -
「正答率」の絞り込み
正答率範囲の最小値(0%以上)・最大値(100%以下)のいずれか または 両方を指定して、特定の正答率範囲に合致する自動登録ルールを絞り込みできます。
自動登録ルールの詳細画面から確認する
特定の自動登録ルールをクリックすると、そのルールの詳細画面が表示されます。
詳細画面上でも「正答件数」や「正答率」のほか、そのルールの「最終編集者」「最終編集日」もあわせて確認することができます。
ルール内容を見直す
上述の ケース例 や freeeへ実際に取り込まれてきた明細の情報などを参考に、現状のルール条件や内容が適切な状態であるかを確認し、必要であれば適宜修正しましょう。
なお、一度ルール内の「自動登録ルールを適用する条件」部分を修正すると、「正答件数」や「正答率」などは再度推測し直されます。
※ 複数のルールが競合している可能性がある場合、「優先度」項目を変更すると、適切な適用順に調整できる場合もあります。
以下条件に該当するルールは無効となります。
- 1年以上更新されておらず、正答件数0、推測件数10以上のもの
不要なルールを削除する
不要なルールをそのままメンテナンスせずに残しておくと、誤った内容での推測が行われたり、他のルールとの競合により意図しない挙動を示す場合があります。ルールの条件・内容を確認し、もし不要であると判断できるものがあれば、ルール自体を削除することをオススメします。
自動登録ルールを削除する前に
一度ルールを削除すると、復元することはできなくなります。そのため、削除の際は本当に削除しても良いルールであるかを確認して、慎重にご操作ください。複数のルールを削除する場合、念のためバックアップとして ルールをエクスポート しておくことをオススメします。