「自動で経理」で取引を登録する際、あらかじめ「こういう内容の明細は、このような取引を登録する」というルールを作成すると、取引登録を自動化できます。または、登録はしないけれども、入力内容を推測させることができます。
この自動登録(または自動推測)に伴うルールを、freeeでは「自動登録ルール」と呼んでいます。
「自動登録ルール」はいつでも編集できるほか、手動でも作成できます。
目次
- 自動登録ルールを作成する
- 「自動で経理」から作成する
- [設定]→[自動登録ルールの設定]から作成する
- 消し込みに関する自動登録ルールを作成する - 自動登録ルールを確認・編集する
- 自動登録ルールを削除する
- 自動登録ルールを一括で作成する(CSVインポート)
- 参考:自動登録ルールを未登録の明細すべてに適用する
- 参考:自動登録ルールを特定の明細に対して適用する
- 参考:自動登録ルールの設定項目について
- 参考:インポートファイルの入力形式
- 自動登録ルールインポート用CSVのサンプル
自動登録ルールを作成する
自動登録ルールは、「自動で経理」での登録時と、[設定]→[自動登録ルールの設定]のいずれかから登録できます。
「自動で経理」から作成する
1.「自動で経理」画面にて、任意の明細の色付き部分または[詳細]をクリックすると明細の詳細が表示されます。
2. 明細の詳細画面では、勘定科目の他、取引先、品目・部門・メモタグ、備考欄へ内容を入力後[取引登録後に自動取引ルールを編集]にチェックを入れて「登録する」を押すと、会計データの登録と併せて「自動登録ルール」の登録が可能です。
3.「自動登録ルールの編集」画面では、取引内容や金額範囲の設定のほかに、「取引を推測する/登録する」の切り替えや、前画面で入力した勘定科目や取引先、タグの修正や追加が行えます。
追加後、「設定する」を押すとルールが作成されます。
すでに「推測」がされている場合は、「自動登録ルールに合致」というテキストをクリックすれば、ルールの編集画面に移り、どのルールに合致したのかを確認できます。
[設定]→[自動登録ルールの設定]から作成する
1. メニュー[設定]→[自動登録ルールの設定]画面の上部にある[新規作成]ボタンをクリックします。
2. 設定項目に必要事項を入力して、[作成する]ボタンをクリックします。
消し込みに関する自動登録ルールを作成する
注意点
- 消し込みに関する自動登録ルールは次のプランのみ対応しています。
- 個人:プレミアムプラン
- 法人:ベーシックプラン、プロフェッショナルプラン、エンタープライズプラン
- 2020年4月24日より「支出の未決済取引」にも対応しました。
消し込みを推測する自動登録ルールを設定できます。
「消し込みを推測する」ルールでは、以下のような機能を利用できるようになります。
- 推測された取引先に紐づく未決済取引が存在する場合、その取引の消し込みを提案します。存在しない場合は、「未決済取引がありません」と表示されます(明細との不足金額が特定の金額ちょうどである場合、自動で消込を実行することもできます)。
- 入金された金額と推測された未決済取引の金額とを比較して、800円(税抜)までの入金不足があった場合、その差額を支払手数料とみなして消込を推測します(その差額取引の品目や部門、メモタグ、備考を設定することもできます)。それ以上の差額がある場合は「差額が大きすぎます」と表示されます。
1. 自動登録ルールの作成画面で、「上記の条件に一致したとき行う処理」から「未決済取引の消込をする」へ切り替えます。このとき、消込方法を「一括振込ファイル出力履歴から推測」または「取引先の未決済取引から推測」のいずれかから選択することができます。
【「一括振込ファイル出力履歴から推測」を選択した場合】
任意の勘定科目や税区分、タグ等を入力し、画面右下にある[作成する]ボタンをクリックします(一括振込ファイルに先方負担手数料が含まれている場合も推測することができます)。
※ 一括振込ファイルの振込合計金額と出金明細の金額が一致した際に自動で消込を実行したい場合は[一括振込ファイルの振込合計金額と出金明細の金額が一致した場合は消し込みを自動で実行する]チェックボックスにチェックを入れます。
【「取引先の未決済取引から推測」を選択した場合】
「取引先」欄に推測させたい取引先名を入力します。その後、その他の項目(任意の勘定科目や税区分、タグ等)を入力し、画面右下にある[作成する]ボタンをクリックします。
※ 明細の不足金額に合わせて消込を自動で実行したい場合は、「明細の不足金額がn円ちょうどであれば消込を自動で実行する」にチェックをつけ、金額を入力します。
2. ルールを登録すると「自動で経理」画面で取引先の推測と、未決済取引が存在する場合は該当と思われる未決済取引が推測(または消込が自動で実行)されます。
自動登録ルールを確認・編集する
作成された自動登録ルールは、次のいずれかの方法にて確認・編集ができます。
① 「自動登録ルールの設定」画面でルール一覧から表示する
1. メニューから[設定]→[自動登録ルールの設定]を選択します。
2. 作成済みの自動登録ルールが確認できます。
画面上部の条件を選択後、[検索]をクリックすると、それぞれの選択内容に基づいてルールが絞込表示されます。
3. 特定の行をクリックすると自動登録ルールの編集画面が開きます。
内容を編集した場合は[設定する]をクリックすると内容が保存されます。
詳しくは、本ページの参考:自動登録ルールの設定項目についての項目をご覧ください。
② 「自動で経理」画面で個別のルールごとに表示する
1. 「自動で経理」画面に表示された明細内の「[自動登録ルール]に合致」のリンクをクリックします。
2. 表示されたルールに対し、内容を編集した場合は[設定する]をクリックすると内容が保存されます。
詳しくは、本ページの参考:自動登録ルールの設定項目についての項目をご覧ください。
③ 取引・口座振替の詳細画面で個別のルールごとに表示する
1. [取引]メニュー → [取引の一覧・登録](または[口座振替])をクリックします。
2. 自動登録ルールが適用された取引(または口座振替)をクリックし、詳細を表示します。
3. [利用された自動登録ルール]をクリックすることで、適用された個別の自動登録ルールを確認することができます。
また、利用された自動登録ルールとは異なる内容の修正が行われた場合、既存の自動登録ルールの内容を変更するかどうかの提案アラートが表示されます。
自動登録ルールを変更する場合は、アラートに表示された[自動登録ルール]リンクをクリックすることで、既存のルールの表示・変更を行うことができます。
※ この提案アラートは、「取引の一覧・登録」画面、「口座振替」画面の他、「自動で経理」画面から取引(または口座振替)を登録する時点でも表示されます。
自動登録ルールを削除する
個別にルールを削除する
登録・新規作成した自動登録ルールを削除する場合は、自動登録ルールの一覧画面で、削除するルールの最右端にあるバツ印をクリックします。
まとめてルールを削除する
削除対象のルールをチェックボックスで選択し、[一括操作]ボタンから[一括削除]をクリックします。
自動登録ルールを一括で作成する(CSVインポート)
一度に大量の自動登録ルールを作成したい場合は、複数の自動登録ルールをまとめたCSVファイルを作成し、freeeに取り込むことができます。
1. 本ページ下部にあるサンプルに沿ってCSVファイルを作成します。この時、必須の設定項目が空欄にならないように注意します。
詳しくは、本ページの参考:自動登録ルールの設定項目についての項目をご覧ください。
2.[設定]→[自動登録ルールの設定]画面を開き、右上の[インポート・エクスポート]ボタン→[自動登録ルールcsvインポート]よりインポートします。
※[インポート・エクスポート]ボタン→[自動登録ルールcsvエクスポート]をクリックすると、作成済みの自動登録ルールをCSVファイルとして出力できます。
参考:自動登録ルールを未登録の明細すべてに適用する
作成・編集した自動登録ルールを登録待ちのすべての明細へ適用させることができます。適用可能な自動登録ルールの種類は次のとおりです。
- 「取引を登録する」アクションのもの
- 「振替を登録する」アクションのもの
- 「未決済取引の消込をする」アクションで、「消込を自動で行う」にチェックが入っているもの
- 「無視する」アクションのもの
1. [取引]→[自動で経理]をクリックします。
2. 画面右上[自動登録ルール]→[最新の自動登録ルールを適用]をクリックします。
3. 「最新の自動登録ルールを適用する」ダイアログボックスが表示されますので、内容を確認後、[登録する]ボタンをクリックします。
※ ここでの件数表示は、上記アクションの合致したルール数が表示されます。「未決済取引の消込をする」アクションで「消込を自動で行う」にチェックが入っているものについては、さらに消し込むべき未決済取引があるかどうか、明細の差額金額がルールに一致しているかどうかの判定が別に行われることから、件数表示と実際の処理件数は場合によって一致しないこともあります。
参考:自動登録ルールを特定の明細に対して適用する
作成・編集した自動登録ルールを、登録待ちの特定の明細へ適用させることができます。手順は次のとおりです。
1. [口座]→[明細の一覧]をクリックします。
2. [口座]、[取引日]、[金額]などの項目から、自動登録ルールを適用する明細を絞り込みます。
3. 自動登録ルールを適用したい明細 左端に表示されたチェックボックスにチェックを入れ、さらに明細上部に表示された[自動登録ルール]ボタンをクリックします。
※ 日あり上のチェックボックスにチェックを入れると、絞り込み表示された明細すべてを選択することもできます。
4. 「自動登録ルール適用」のポップアップが表示されるので、[適用する]ボタンをクリックします。
参考:自動登録ルールの設定項目について
自動登録ルールの設定項目は、下表のようになっています。
必須? |
項目 |
説明 |
「自動で経理」から |
---|---|---|---|
必須 |
収支区分 |
|
登録した明細の収支区分 |
必須 |
取引口座 |
対象となる明細の口座 |
登録した明細の口座 |
必須 |
取引内容 |
明細の取引内容の一致条件を以下の中から選択
|
完全一致 |
場合により必須 |
取引内容 |
対象となる明細の取引内容 (条件を「指定なし」にした場合は空欄) |
登録した明細の取引内容 |
必須 |
優先度 |
複数のルールで条件が重なった場合の優先度を設定
|
0 |
必須 |
アクション |
条件が一致した場合の動作を以下の中から選択
※「推測」は候補として表示される (注)この項目は次のプランいずれかをご契約の場合のみご使用いただけます。 ・ (個人)プレミアムプラン |
取引を登録する |
場合により必須 |
取引テンプレート |
「アクション」で「取引テンプレートを推測する」を選択した場合は、テンプレートを指定 |
(このアクションのルールは作成されない) |
場合により必須 |
勘定科目 |
登録される取引の勘定科目 |
登録した取引の勘定科目 |
税区分 |
登録される取引の税区分 (勘定科目の設定で設定された税区分を適用する場合は空欄) |
登録した取引の税区分 |
|
場合により必須 |
取引先 |
登録される取引に付与される取引先 「アクション」を「未決済取引の消込をする」にした場合は必須 |
登録した取引の取引先 |
品目・部門・メモタグ |
登録される取引に付与される品目・部門・メモタグ |
登録した取引の品目・部門・メモタグ |
|
場合により必須 |
振替口座 |
「アクション」を「振替を推測・登録」にした場合は必須 収入明細の場合は振替元口座、支出明細の場合は振替先口座を指定 |
登録した口座振替の振替元/先口座 |
|
明細の不足金額がn円ちょうどであれば消込を自動で実行する(チェックボックス) |
※ 「未決済取引の消込をする」選択時のみ表示されます。 明細の不足金額に応じて、消込を自動的に実行する場合に指定(チェックを付け金額を入力します)。 |
|
参考:インポートファイルの入力形式
インポートファイルを作成する際、そのインポートするルールによって、入力が必要な項目等が異なります。詳細については下表をご参考ください。
番号 | 項目 | 必須? | 入力値 | 形式 | 留意点 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 収支区分 | 必須 | 次のいずれか ・「収入」 ・「支出」 |
文字列 | |
2 | 取引口座 | すでにfreeeに登録されている口座名 | 文字列 | ・すでにfreeeに登録されている口座名と一致している必要がある ・空欄にすると「すべて」となる |
|
3 | 取引内容 | 取引内容 | 文字列 | ||
4 | マッチ条件 | 必須 | 次のいずれか ・「部分一致」 ・「前方一致」 ・「後方一致」 ・「完全一致」 ・「指定なし」 |
文字列 | |
5 | 金額(最小値) | 0以上の半角数字 | 数値 | ||
6 | 金額(最大値) | 0以上の半角数字 | 数値 | ・「金額(最小値)」以上の数値である必要がある | |
7 | 優先度 | 半角数字 | 数値 | ・マイナス値の入力可 | |
8 | マッチ後のアクション | 必須 | 次のいずれか A.「取引を推測する」 B.「取引を登録する」 C.「振替を推測する」 D.「振替を登録する」 E.「無視する」 F.「取引テンプレートを推測する」 G.「消込を推測する」 H.「消込を登録する」 I.「一括振込ファイルで消込を推測/登録する」 |
文字列 | ・I.「一括振込ファイルで消込を推測/登録する」を選択した場合は、「一括振込ファイルの振込合計金額」と「出金明細の金額」が一致した際に、消し込みが自動的に行われます。 |
9 | 振替口座 | 場合により必須 | すでにfreeeに登録されている口座名 | 文字列 | ・「マッチ後のアクション」がCまたはDの場合に必須(それ以外で入力されていると無視されます) ・すでにfreeeに登録されている口座名と一致している必要がある |
10 | 取引テンプレート | 場合により必須 | すでにfreeeに登録されている取引テンプレート名 | 文字列 | ・「マッチ後のアクション」がFの場合に必須(それ以外で入力されていると無視されます) ・すでにfreeeに登録されている取引テンプレート名と一致している必要がある |
11 | 勘定科目 | 場合により必須 | すでにfreeeに登録されている勘定科目名 | 文字列 | ・「マッチ後のアクション」がA,B,G,HまたはIの場合に必須(それ以外で入力されていると無視されます) ・すでにfreeeに登録されている勘定科目名と一致している必要がある |
12 | 税区分 | 場合により必須 | すでにfreeeに登録されている税区分名 | 文字列 | ・「マッチ後のアクション」がA,B,G,HまたはIの場合に必須(それ以外で入力されていると無視されます) ・すでにfreeeに登録されている税区分名と一致している必要がある |
13 | 取引先 | 場合により必須 | 取引先名 | 文字列 | ・「マッチ後のアクション」がA,B,G,HまたはIの場合に必須(それ以外で入力されていると無視されます) ・freeeに登録されている取引先名と一致しない場合、新規に取引先が作成される |
14 | 品目 | 場合により必須 | 品目名 | 文字列 | ・「マッチ後のアクション」がA,B,G,HまたはIの場合に必須(それ以外で入力されていると無視されます) ・freeeに登録されている品目名と一致しない場合、新規に品目が作成される |
15 | 部門 | 場合により必須 | 部門名 | 文字列 | ・「マッチ後のアクション」がA,B,G,HまたはIの場合に必須(それ以外で入力されていると無視されます) ・freeeに登録されている部門名と一致しない場合、新規に部門が作成される |
16 | メモタグ(複数指定可・カンマ区切り) | 場合により必須 | メモタグ名 | 文字列 | ・「マッチ後のアクション」がA,B,G,HまたはIの場合に必須(それ以外で入力されていると無視されます) ・freeeに登録されているメモタグ名と一致しない場合、新規にメモタグが作成される |
17 | セグメント1 | 場合により必須 | セグメント1〜3の項目名 | 文字列 | ・「マッチ後のアクション」がA,B,G,HまたはIの場合に必須(それ以外で入力されていると無視されます) ・freeeに登録されているセグメントの項目名と一致しない場合、新規にセグメントの項目が作成される |
18 | セグメント2 | 場合により必須 | |||
19 | セグメント3 | 場合により必須 | |||
20 | 備考 | 備考 | 文字列 | ||
21 | 消込を実行する際の差額 | 場合により必須 | 0以上の半角数字 | 数値 | ・「マッチ後のアクション」がHの場合に必須(それ以外で入力されていると無視されます) |
[インポート時の挙動について]
- 上表の「番号」1〜7が完全一致している既存ルールがある場合:既存の自動登録ルールが上書きされます。
- それ以外:新規の自動登録ルールとしてインポートされます。
自動登録ルールインポート用CSVのサンプル
以下のファイルの二行目以下を変更することで、取引テンプレートのインポートに利用できます。
ご利用の表計算ソフトの名前が入っているファイルをダウンロードしてください。(もし開かなかった場合はもう一方のファイルをダウンロードし直してください)
※ なお、インポート機能のアップデートに伴うフォーマット変更により、2019年6月30日以前にエクスポートした自動登録ルールのcsvファイルはアップロードできなくなりました。