月締めが終わった後に、前月に誤って登録した取引を修正したい場合、取引を削除することができないため、振替伝票を用いて修正仕訳を入力します。その際、修正仕訳であることがわかるよう「メモタグ」をつけましょう。
「メモタグ」をつけ忘れると、資金収支計算書の「収入」と「支出」が共に膨れ上がったり、資金収支計算書に反映されなかったりするので留意しましょう。
振替伝票から取消仕訳の入力を行う
- [決算申告]メニューの[振替伝票]をクリックします。
- 登録した取引を修正したい場合、振替伝票を用いて、訂正したい勘定科目に、科目訂正(借方)または科目訂正(貸方)のメモタグを付して修正仕訳を入力します。
タグの付け忘れを防止すために、取消し仕訳の振替伝票テンプレートを用意しております。
※ テンプレートは2種類、それぞれ2パターンあります。
- 資産・費用の科目訂正
- 負債・収入の科目訂正
- 資産・費用の科目訂正(決算整理
- 負債・収入の科目訂正(決算整理)
インポートは 「取引テンプレートを一括登録する」 を参考に進めてください。
資産・費用科目の修正を行う
例:
当初、固定資産(器具及び備品)150,000円を支払ったものとして取引登録していた。
器具及び備品 150,000円/現預金 150,000円
固定資産(器具及び備品)ではなく事務消耗品費だったため、取消し仕訳を起票した。
この場合、取り消す方の勘定科目(貸方)に「科目訂正(貸方)」というメモタグを付けます。
器具及び備品 150,000円/現預金 150,000円
この仕訳に対して、社会福祉法人with freeeでは自動的に
<資金収支計算書>
器具及び備品支出 150,000円/支払資金150,000円
という1取引2仕訳の自動処理をおこなっています。修正のために次のような仕訳を入力すると
資金諸口(現預金)150,000円/器具及び備品150,000円
事務消耗品費 150,000円/資金諸口150,000円
福祉freee側で
<資金収支計算書>
支払資金150,000円/器具及び備品売却収入150,000円
事務消耗品費支出150,000円/支払資金150,000円
という仕訳が自動処理されます。
本来、「器具及び備品支出」を取り消したいつもりが、「器具及び備品売却収入」が計上されることになります。「科目修正」タグを使用することで、
器具及び備品支出 △150,000円/支払資金△150,000円
という仕訳を自動処理させます。
負債・収益費用の修正を行う
例:
当初、介護報酬収益1,000,000円を取引登録していた。
現預金 1,000,000円/介護報酬収益 1,000,000円
介護報酬収益ではなく介護予防報酬収益だったため、取消し仕訳を起票した。
この場合、取り消す方の勘定科目(借方)に「科目訂正(借方)」というメモタグを付けます。
上記の様に入力すれば、福祉freeeの「チェックリスト実行」をすることにより、下記の仕訳に自動変換し、資金取引を作成します。
資金諸口 △100,000円/介護報酬収益 △100,000円
資金諸口 100,000円/介護予防報酬収益 100,000円
振替伝票から「部門」の取消仕訳の入力を行う
資産負債科目・収益費用科目共通
- [決算申告]メニューの[振替伝票]をクリックします。
- 既に登録した取引の部門のみ修正したい場合、振替伝票を用いて、「勘定科目」に正しい「部門」タグを付す仕訳と、訂正したい「部門」の仕訳の2仕訳に分けて登録します。
訂正する仕訳には、「科目訂正(借方)」又は「科目訂正 (貸方)」のメモタグを付します。
このように2仕訳を登録することにより、正しい「部門」に変更され、かつ、資金収支計算書にも適正に反映されます。
例:
当初、固定資産(器具及び備品)150,000円をABC拠点で利用するものとして取引登録していた。
器具及び備品 150,000円/現預金 150,000円
ABC拠点 ABC拠点
しかし、XYZ拠点で利用することがわかり、部門の取消仕訳を起票した。
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取消仕訳を振替伝票で登録する(freee会計)
※ 内部取引の自動仕訳区分 は「貸借取引」を選択している場合。
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仕訳日記帳で取消仕訳を確認する(福祉freee)
「仕訳API連携」と「チェックリスト実行」 を行うと下記の仕訳が生成されます。
【①の取消仕訳の上段】
↓ 「チェックリスト実行」による展開仕訳
【①の取消仕訳の下段】
↓ 「チェックリスト実行」による展開仕訳
収益費用科目のみ
- [決算申告]メニューの[振替伝票]をクリックします。
- 既に登録した取引の部門のみ修正したい場合、振替伝票を用いて「勘定科目」の相手勘定科目に「資金勘定」を付します。
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収益の部門訂正の場合
(例)ABC拠点の収益ではなく、XYZ拠点の収益だった場合
「資金勘定」ABC拠点 /「収益科目」XYZ拠点
「収益科目」ABC拠点 /「資金勘定」ABC拠点
※ 「資金勘定」の「部門」タグは一致させてください。 -
費用の部門訂正の場合
(例)ABC拠点の費用ではなく、XYZ拠点の費用だった場合
「費用科目」XYZ部門 /「資金勘定」ABC拠点
「資金勘定」ABC拠点 /「費用科目」 ABC拠点
※ 「資金勘定」の「部門」タグは一致させてください。
なお、「資金勘定」を利用することで、資金収支計算書は正しく反映しますが、総勘定元帳は貸借金額は累積されます。