freee会計ではメンバーごとに使用できる機能等を細かく調整した カスタム権限 が利用できますが、freee for Salesforce上ではさらにユーザーができることを指定することができます(freee for Salesforce上のカスタム権限)。
このページでは、freee for Salesforce上のカスタム権限についてご説明いたします。
freee for Salesforce上で設定するカスタム権限の概要
freee会計では、 デフォルトで用意されている権限 の他に、デフォルトで用意されている権限の中でも、さらに詳細な権限調整をすることができる カスタム権限 機能があります。
freee for Salesforce上では、freee会計で設定されたデフォルト権限やカスタム権限に対し、さらにユーザの細かな操作を制御できるカスタム権限を付与することができます。
これにより、freee for Salesforceを使用するユーザが行える操作を柔軟にコントロールし、実務運用に最適化させることができるようになります。
権限設定における前提について
freee for Salesforceで権限付与を行う場合、操作したユーザは、freee会計側で当該権限にまつわる操作が行える権限が付与されていることが前提となります。
例えば、freee会計側で請求書の作成権限が付与されていないメンバーは、freee for Salesforce側で請求書の作成が行える権限を付与されていても、請求書の作成時にエラーが発生します。
このような場合は操作を行うユーザに対して、freee会計側で必要な権限付与が行われているかご確認ください。
使用できるカスタム権限一覧
freee for Salesforceでは、次のカスタム権限を用意しております。
※ freee for Salesforceで使用できるカスタム権限には、権限名の先頭に「freee for Salesforce」が付与されています。
- freee for Salesforce 取引一括送信
- freee for Salesforce 請求書一括送信
- freee for Salesforce 品目作成
- freee for Salesforce 部門作成
- freee for Salesforce メモタグ作成
- freee for Salesforce セグメントタグ作成
- freee for Salesforce 送付待ち見積書作成
- freee for Salesforce 送付済み見積書作成
- freee for Salesforce 下書き請求書作成
- freee for Salesforce 送付待ち請求書作成
- freee for Salesforce 送付済み請求書作成
- freee for Salesforce 取引作成
- freee for Salesforce PDF出力権限
- freee for Salesforce 見積書閲覧
- freee for Salesforce 請求書閲覧
- freee for Salesforce 取引閲覧
それぞれのカスタム権限の詳細は次のとおりです。
カスタム権限の名称 | カスタム権限の詳細 | カスタム権限 使用上の注意点 |
---|---|---|
freee for Salesforce 取引一括送信 | freee for Salesforceからfreee会計へ 取引データを一括送信して登録 することができます。 | 取引の登録ができるかどうかは、実行ユーザに付与されたfreee会計側の権限に依存します。 |
freee for Salesforce 請求書一括送信 | freee for Salesforceからfreee会計へ 請求書データを一括送信して登録 することができます。 | 請求書が新規作成ができるかどうかは、実行ユーザに付与されたfreee会計側の権限に依存します。 |
freee for Salesforce 品目作成 | freee for Salesforceからfreee会計へ品目データが送信された際、freee会計上に送信された 品目名が存在しない場合は、新たに品目を登録 できます。 | 品目が新規作成できるかどうかは、実行ユーザに付与されたfreee会計側の権限に依存します。 |
freee for Salesforce 部門作成 | freee for Salesforceからfreee会計へ部門データが送信された際、freee会計上に送信された 部門名が存在しない場合は、新たに部門を登録できます。 | 部門が新規作成できるかどうかは、実行ユーザに付与されたfreee会計側の権限に依存します。 |
freee for Salesforce メモタグ作成 | freee for Salesforceからfreee会計へメモタグデータが送信された際、freee会計上に送信された メモタグ名が存在しない場合は、新たにメモタグを登録 できます。 | メモタグが新規作成できるかどうかは、実行ユーザに付与されたfreee会計側の権限に依存します。 |
freee for Salesforce セグメントタグ作成 | freee for Salesforceからfreee会計へセグメントタグデータが送信された際、freee会計上に送信された セグメントタグ名が存在しない場合は、新たにセグメントタグを登録 できます。 | セグメントタグが新規作成できるかどうかは、実行ユーザに付与されたfreee会計側の権限に依存します。 |
freee for Salesforce 送付待ち見積書作成 (※1) |
freee for Salesforceからfreee会計に対して見積書作成が行われた際、 見積書を「送付待ち」ステータスで作成 することができます。 | 見積書が新規作成できるかどうかは、実行ユーザに付与されたfreee会計側の権限に依存します。 |
freee for Salesforce 送付済み見積書作成 (※1) |
freee for Salesforceからfreee会計に対して見積書作成が行われた際、 見積書を「送付済み」ステータスで作成 することができます。 | |
freee for Salesforce 下書き請求書作成 (※2) |
freee for Salesforceからfreee会計に対して請求書作成が行われた際、 請求書を「下書き」ステータスで作成 することができます。 | 請求書が新規作成できるかどうかは、実行ユーザに付与されたfreee会計側の権限に依存します。 |
freee for Salesforce 送付待ち請求書作成 (※2) |
freee for Salesforceからfreee会計に対して請求書作成が行われた際、 請求書を「送付待ち」ステータスで作成 することができます。 | |
freee for Salesforce 送付済み請求書作成 (※2) |
freee for Salesforceからfreee会計に対して請求書作成が行われた際、 請求書を「送付済み」ステータスで作成 することができます。 | |
freee for Salesforce 取引作成 | チェックがない場合、freee会計で付与された権限のみで権限を制御します。 チェックがなく、freee会計で取引の作成権限を持っている場合は取引の作成が可能です。 | 取引が新規作成できるかどうかは、実行ユーザに付与されたfreee会計側の権限に依存します。 |
freee for Salesforce PDF出力権限 | チェックがない場合は、カスタム権限を付与されていないユーザもPDF出力機能を利用可能になります。 | |
freee for Salesforce 見積書閲覧 | チェックがない場合、カスタム権限を付与されていないユーザも見積書の閲覧が利用可能になります。 | 見積書が閲覧できるかどうかは、実行ユーザに付与されたfreee会計側の権限に依存します。 |
freee for Salesforce 請求書閲覧 | チェックがない場合、カスタム権限を付与されていないユーザも請求書の閲覧が利用可能になります。 | 請求書が閲覧できるかどうかは、実行ユーザに付与されたfreee会計側の権限に依存します。 |
freee for Salesforce 取引閲覧 | チェックがない場合、カスタム権限を付与されていないユーザも取引の閲覧が利用可能になります。 | 取引が閲覧できるかどうかは、実行ユーザに付与されたfreee会計側の権限に依存します。 |
(注記)
※1:見積書作成に関するカスタム権限をすべて無効化すると、対象のユーザは見積書の作成ができない状態となります。
※2:請求書作成に関するカスタム権限をすべて無効化すると、対象のユーザは請求書の作成ができない状態となります。
カスタム権限を使用する
カスタム権限を使用するには、次の操作が必要となります。
1. カスタム権限の権限管理を有効化する
- 「freee管理」アプリケーションにて、[freee請求書設定・マスター管理]タブを開きます。
- 「freee請求書設定」画面で[カスタム権限による機能制御の有効化]タブに切り替えます。
- 「権限管理の有効化」列で権限管理を有効にしたい項目のチェックボックスをオンにし、[設定保存]ボタンをクリックします。
※ 本手順における 権限制御を無効化した場合は、対象のカスタム権限をすべて付与した状態の動作になる 点にご注意ください。
2. 有効化したカスタム権限を使用できるようにする
- 「freee管理」アプリケーションにて、画面右上の歯車アイコンから[設定]を開きます。
- 画面左側のカテゴリ表示から、[ユーザ]>[プロファイル]をクリックして開きます。
- 「プロファイル名」列でカスタム権限を有効化したいプロファイルをクリックします。
- 「有効になっているカスタム権限」項目の[編集]ボタンをクリックします。
- 「使用可能なカスタム権限」から有効化したい権限を選択し、[追加]ボタンをクリックします。
追加されたカスタム権限は「有効になっているカスタム権限」に移動されます。
有効化したいすべてのカスタム権限を「有効になっているカスタム権限」に追加した後、[保存]ボタンをクリックします。
以上の操作により、対象のプロファイルが割り当てられているユーザーへカスタム権限が付与されます。
カスタム権限の使用例
カスタム権限は効果的に使用することで、実運用におけるユーザの操作を最適化することができるようになります。
本セクションでは、次のモデルケースに沿ってカスタム権限の使用例をご紹介します。
モデルケース1:営業担当者が作成した請求書から自動登録される取引を制御したい
【ケースの詳細】
営業担当者が、freee for Salesforce上で「ステータス:送付待ち」の請求書を作成したところ、freee会計上では当該請求書に関する取引も同時に登録されてしまった。
【問題点】
経理担当者は、営業担当者に「ステータス:下書き」の請求書は作成してほしいが、当該請求書に関する取引は登録してほしくない。
※ freee会計の仕様上、請求書のステータスが「送信待ち」「送付済み」のいずれかである場合、自動的に取引も登録されます。
【解決方法】
営業担当者にカスタム権限「freee for Salesforce 下書き請求書作成」を割り当てる。
これにより、営業担当者は「ステータス:下書き」の請求書を作成可能なまま、freee会計のシステムが当該請求書に関する取引を自動登録しないように制御することができます。
モデルケース2:営業担当者が作成できる書類の種類を制限したい
【ケースの詳細】
現在、営業担当者は「見積書」と「請求書」の作成ができるが、経理担当者は、営業担当者が作成できる書類を「見積書」のみに制限したい。
【問題点】
営業担当者は、freee for Salesforce上からボタン一つで「請求書」の作成ができる状態である。
【解決方法】
営業担当者から請求書作成に関する次のカスタム権限を剥奪する。
- freee for Salesforce 下書き請求書作成
- freee for Salesforce 送付待ち請求書作成
- freee for Salesforce 送付済み請求書作成
これにより、営業担当者はfreee for Salesforce上で「請求書を作成」ボタンが使用できなくなり、作成できる書類が「見積書」のみとなる。