freee会計では、登録口座間で資金の移動があった場合、「口座振替」として登録して記帳します。
例えば、「振替元口座:A銀行 → 振替先口座:現金」と登録することで、「A銀行から資金を引き出して現金にした」ことが記帳できます。
ここでは、口座振替として登録する取引の内容や登録方法をご紹介します。
目次
「口座振替」として登録する取引の例
「口座振替」として登録する取引の例をご紹介します。
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登録銀行口座間の資金移動
- 例:A銀行からB銀行へ振替を行った 等
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現金の引き出し・預け入れ
- 例:A銀行から現金を引き出した 等
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クレジットカード利用分の引き落とし
- 詳しくは、「 クレジットカードの利用内容を記帳する(一括払い) 」のヘルプページをご覧ください。
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購入履歴を同期しているサービスに対する支払い
- 例:「 Amazon 」等
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売上データを同期しているサービスから銀行口座への入金
- 例:「 ユビレジ 」等
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交通系ICカード・電子マネー口座を登録している際に、チャージを行った
- 例:Suicaにチャージをした 等
- クレジットカードの再発行を行い、古いカードから新しいカードへ変更した
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小口現金口座を登録している際に、小口現金口座に補充した
- 詳しくは、「 小口現金を管理する 」のヘルプページをご覧ください。
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役員借入金や立替金を口座管理している場合の借入・貸付の動きと返済時の動き
- 詳しくは、「 【法人】社員が法人の支出を立て替えた場合の記帳方法 」のヘルプページをご覧ください。
「自動で経理」から記帳する場合(口座を同期しているケース)
ここでは次の「モデルケース」を例に、口座振替の登録手順をご説明します。
モデルケース:
2023年3月1日に「freee銀行」から「つばめ銀行」へ200,000円の振込を行なった。
- 振込日(発生日):2023年3月1日
- 振替元口座:freee銀行(freeeに口座登録・同期設定済み)
つばめ銀行へ振込を行なった旨の出金明細が取り込まれている。 - 振替先口座:つばめ銀行(freeeに口座登録・同期設定済み)
freee銀行から振込があった旨の入金明細が取り込まれている。 - 金額:200,000円
※ なお、振込に際して手数料等はかからなかった。
- [取引]メニュー → [自動で経理]をクリックします。
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振替元(モデルケースでは「freee銀行」) 明細の色付き部分 または [詳細]ボタンをクリックします。
- 明細の詳細画面が表示されます。
画面上部の[口座振替・カード引き落とし]タブをクリックします。
- 出金明細の場合は「振替先口座」を、入金明細の場合は「振替元口座」を選択します(モデルケースでは「振替先口座」として「つばめ銀行」を選択します)。
現金の引き出し・預け入れを登録する場合は、「現金」を選択します。
また、このとき、振替先口座が複数の場合は、[+行を追加]ボタンをクリックして入力します。 - メモしたい事項があれば「備考」欄に任意の内容を入力します。
- 手数料が発生した場合は、「手数料」欄に金額を入力します(モデルケースでは手数料が発生しなかったため、入力は不要です)。
手数料を差し引いた金額が「送金額」として下に表示されますので、金額に間違いがないか確認します。 - 手数料の勘定科目や税区分を変える場合や、数種類の手数料が含まれており、それらを分けて記帳する場合は[手数料・受取利息等]ボタンをクリックし、表示された入力欄に必要事項を入力します。
- [登録(Ctrl + Enter)]ボタンをクリックすると登録が完了します。
- 銀行口座間等での口座振替において、振替先(モデルケースでは「つばめ銀行」) 明細も取り込まれている場合は、明細右側の[▼]ボタン→[明細を無視]をクリックします。
片方の明細を「無視」するのはなぜですか?
1件の資金移動に対しては、2つの明細(振替元の出金明細と振替先の入金明細)が存在します。
片方の明細で「口座振替」を登録後、もう一方の明細でも同内容の「口座振替」を登録すると、重複した2件分の「口座振替」が登録されてしまいます。
このため、片方の明細は(「口座振替が登録不要である」という意味で)「無視」する必要があります。詳しくは「 参考:登録銀行口座間の資金移動で振替先の入金明細を「無視」する 」をご覧ください。また、規則的な資金移動がある場合には「明細の自動登録ルール」を設定しておくことで、処理を自動化させることもできます。詳しくは「 明細の自動登録ルールを設定する 」のヘルプページをご覧ください。
手動で記帳する場合(口座の同期をしていないケース)
- [取引]メニュー →[口座振替]をクリックします。
- 画面上部の登録欄に、振替日・振替元口座・振替先口座・備考(任意入力)・振替をする金額・手数料の金額を入力し、[振替]ボタンをクリックします。
- 手数料や受取利息の勘定科目や税区分を変えたい場合や、数種類の手数料や受取利息が含まれていてそれを分けて記帳したい場合、[詳細登録]→ [手数料・受取利息等]をクリックし、以下の画面を開き、内容を入力して保存します。
口座振替を修正・削除する
1件ずつ個別に修正・削除する
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削除したい口座振替の行をクリックすると詳細が表れます。
- 各項目を修正後に[保存]をクリックすると修正内容が保存されます。
- 振替そのものを削除する場合は[削除]をクリックします。
- 確認画面が表示されますので、[削除する]をクリックします。
複数の口座振替を削除する
参考:登録銀行口座間の資金移動で振替先の入金明細を「無視」する
1つの口座振替を登録すると、「振替元から振替先に○円の移動があった」として、2つの口座に対して残高の増加・減少が反映されます。
従って、銀行口座間の資金移動について振替元の出金明細と、振替先の入金明細の両方を口座振替として登録すると、二重に記帳されます。これを防ぐため、明細が双方存在する場合、片方の明細を無視します。
手数料が発生した場合、通常は振替元の出金明細にのみ手数料の履歴が残ります。このため、手数料分の確認が容易にできるよう、「振替元の出金明細」ではなく「振替先の入金明細」を無視することがおすすめです。
freeeでは銀行間の口座振替の際、既に登録した口座振替との二重登録を防ぐために警告アラートが表示されます。
参考:現金→銀行の預け入れ / 銀行→現金の引き出し の口座振替をする(自動で経理)
口座振替を「自動で経理」から登録する場合、通常は2つの明細から2つの操作を行います。
- 振替元の出金明細から「口座振替」を登録する
- 振替先の入金明細は不要なため「無視」する
現金の預け入れ / 引き出しをした場合は、振替先 / 振替元の1つの明細しかないため、当該明細から「口座振替」のみを登録します(「現金」には取り込まれる明細がないため「無視」の操作は不要です)。
【現金→銀行の預け入れ を登録する】
現金の預け入れは振替元が現金口座となるため、「振替先(銀行)の入金明細」から口座振替を登録します。
例:現金50,000円を銀行に預け入れた。なお、このとき手数料はかからなかった。
- [取引]→[自動で経理]をクリックします。
- 現金の預け入れ先銀行の入金明細を選択し、[口座振替・カード引き落とし]タブをクリックします。
- 「振替元口座」欄は「現金」を選択します。
- メモしたい事項があれば「備考」欄に任意の事項を入力します。
- [登録(Ctrl + Enter)]ボタンをクリックします。
【銀行→現金の引き出し を登録する】
現金の引き出しは振替先が現金口座となるため、「振替元(銀行)の出金明細」から口座振替を登録します。
例:現金50,000円を銀行から引き出した。なお、このとき手数料が150円かかった。
※ 振替元の銀行からは「50,000円の出金明細」のみが取り込まれたケース
- [取引]→[自動で経理]をクリックします。
- 現金の引き出し元銀行の出金明細を選択し、[口座振替・カード引き落とし]タブをクリックします。
- 「振替先口座」欄は「現金」を選択します。
- 「手数料」欄に「150」と入力し、送金額が「49,850円」になっていることを確認します。
- メモしたい事項があれば「備考」欄に任意の事項を入力します。
- [登録(Ctrl + Enter)]ボタンをクリックします。
※ 「送金額:49,850円」「手数料:150円」それぞれの出金明細が取り込まれている場合
それぞれの出金明細にて、次のように口座振替と取引登録を行います。
- 送金額:49,850円
- 「口座振替・カード引き落とし」タブに切り替える
- 「振替先口座」として「現金」を選択し、「手数料」欄を入力せずに[登録(Ctrl + Enter)]ボタンをクリックする
- 手数料:150円
- 「取引登録」タブに切り替える
- 一般的な勘定科目として「支払手数料」を選択し[登録(Ctrl + Enter)]ボタンをクリックする
参考:クレジットカードの支出明細を口座振替登録しようとした場合の警告アラート
クレジットカード利用時の支出明細は、支出取引の登録を行う必要があります(電子マネー等へのチャージ時を除く)。
この時、誤って「口座振替」を登録しようとして「振替先口座」に銀行口座を選択した場合、口座振替ではなく取引登録を促すアラートが表示されます。
参考:日々の作業を効率化!記帳をラクにする口座同期の活用方法
オンラインバンキングやクレジットカード、その他サービスのログイン情報を登録(同期)することで、記帳(取引登録)を効率化することができます。
取り込んだ明細を自動で記帳(取引登録)するだけでなく、記帳が漏れるリスクを減らすこともできますので、経理処理の効率化にぜひご活用ください。
詳しくは「 日々の作業を効率化!帳簿付け・記帳の経理業務をラクにする口座同期の活用方法 」のヘルプページをご覧ください。