freeeの利用開始年度の期首時点で、売掛金や買掛金などの債権・債務がある場合、開始残高としてfreeeへ入力します。それらの決済時における消し込み・振替方法についてご案内します。
開始残高の消し込みについては、3通りの方法から事業所に応じた方法を選択して処理します。
(消込)消込用の未決済取引を作成する方法
「開始残高の設定」にて取引先別に売掛金・買掛金等の情報を登録した場合に、この方法での処理が必要です。
開始残高に消込登録用の未決済取引を設定する
- [設定]→[開始残高の設定]の編集画面にて、売掛金・買掛金等の右隣に表示される「内訳を登録」ボタンをクリックします。
- 取引先別に残高を入力して「適用」ボタンをクリックして反映します。
- 編集した開始残高を保存する際に、「今期開業または会計期間の始めからfreeeを使い始める方」を選択して保存します。(こちらを選ぶことで取引が作成されます)
- 入力した内容は、[開始残高の設定]の画面の下部に表示されます。
※ もし、登録内容が間違っていた場合は、登録された取引の決済・更新を削除した後、[取引を登録する]から内訳を開いて各行を削除できます。
作成した未決済取引に対して決済を登録する
通常の取引と同じように決済(消し込み)を登録できます。詳しい手順は、以下のリンク先をご覧ください。
なお、開始残高から登録した取引は、勘定科目「前年度繰越収益」または「前年度繰越費用」で登録されています。
(消込)当該勘定の取引を入力して直接消し込む方法
「開始残高の設定」にて取引先別に売掛金・買掛金等の情報を登録していない場合、この方法で処理できます。
例:
2013/8/1にfreeeの利用を開始しました。
2013/8/31に回収予定の売掛金1,000,000円は、開始残高として設定しました。
決済期日に回収したので、freeeで売掛金の回収処理を行います。
開始残高を設定する
開始残高として売掛金1,000,000円を登録します。
この段階では試算表には売掛金が(借方)残高として1,000,000円あります。
売掛金(買掛金)の勘定科目を設定する
「設定」メニューの「勘定科目の設定」から、消し込みたい勘定が検索で表示されるように設定します。
売掛金(買掛金)の消し込みをする
売掛金(買掛金)という勘定科目を使って消し込みを行います。
試算表を確認すると、売掛金が減少し、みずほ(入金された口座)が増加している事がわかります。
※ 開始残高の売掛金、買掛金、未収金、未払金を解消したら、その後は、「売掛金」や「買掛金」の勘定科目は取引登録時には使用しません。未決済の取引を作成し、消し込みをすることで「売掛金」や「買掛金」の仕訳が自動で起こるためです。
(消込・振替)振替伝票を用いる方法
仕訳を直接入力し、消し込み・振替を反映します。(振替伝票のヘルプページはこちら)
[決算](または[確定申告])→[振替伝票]から、振替伝票を作成します。
例:開始残高の貸方に入力した「前受金」400,000円を「売上高」に振替える。
例:開始残高の借方に入力した「前払費用」を、「支払手数料」に振替える。
参考:開始残高から作成した取引を修正する場合の注意点
開始残高から取引を作成したあと、その内容を修正する場合は、以下の点にご注意ください。
取引を削除・修正したい場合
先に、取引の決済を削除してから修正する必要があります。具体的には、以下の手順で行います。
- 「開始残高の設定」画面を開き、画面下部の「前年度から繰り越した残高のある取引先一覧(売掛金,未収入金,未収収益,買掛金,未払金,未払費用など)」にて、作成した取引をクリックします。
- 「決済」欄の右側にある[削除]ボタンをクリックします。(「明細の詳細」になっている場合は、そのボタンをクリック後、[取引登録解除]ボタンをクリックします。)
- 「開始残高の設定」画面の上部にある[開始残高を編集]ボタンをクリックします。
- 該当の勘定科目の[内訳を登録]ボタンをクリックします。
- 該当の行について、削除する場合は[×]ボタンをクリック、編集する場合は新しい内容を入力して[適用]ボタンをクリックします。内訳の分け方を変更する(品目別・取引先別を切り替える)場合は、すべての行を削除することで再度選択できます。
- 開始残高を保存します。
開始残高の科目の金額変更をしようとしてエラーが出る場合
「開始残高の設定画面の上部に表示されている内訳」と「『前年度から繰り越した残高のある取引先一覧』の内訳」の間に内容のズレが出ていると、エラーが出て保存できません。
そのような場合は、どちらかの内訳を削除・編集してズレを解消することで正しく保存できるようになります。