freeeの利用開始年度の期首時点で、売掛金や買掛金などの債権・債務がある場合、開始残高としてfreeeへ入力します。それらの決済時における消し込み・振替方法についてご案内します。
開始残高の消し込みについては、3通りの方法から事業所に応じた方法を選択して処理します。
開始残高の設定について、個人事業主は「【個人】開始残高を設定する」を、法人は「【法人】開始残高を設定する」のヘルプページをご覧ください。
また、当期以降に発生した売掛金や買掛金の登録方法については「未決済取引を消込する(売掛金の入金・買掛金の支払いなど)」のヘルプページをご覧ください。
目次
(消込)消込用の未決済取引を作成する方法
「開始残高の設定」にて取引先別に売掛金・買掛金等の情報を登録した場合に、この方法での処理が必要です。
開始残高に消込登録用の未決済取引を設定する
- [設定]メニュー →[開始残高の設定]の編集画面にて、売掛金・買掛金等の右隣に表示される「内訳を登録」ボタンをクリックします。
- 取引先別に残高を入力して「適用」ボタンをクリックして反映します。
※入力欄が足りない場合は追加したい行数を入力のうえ、[行追加]をクリックしてください。
- 編集した開始残高を保存する際に、「今期開業または会計期間の始めからfreeeを使い始める方」を選択して保存します。(こちらを選ぶことで取引が作成されます)
- 入力した内容は、[開始残高の設定]の画面の下部に表示されます。
※ もし、登録内容が間違っていた場合は、登録された取引の決済・更新を削除した後、[取引を登録する]から内訳を開いて各行を削除できます。
作成した未決済取引に対して決済を登録する
通常の取引と同じように決済(消し込み)を登録できます。詳しい手順は、以下のリンク先をご覧ください。
なお、開始残高から登録した取引は、勘定科目「前年度繰越収益」または「前年度繰越費用」で登録されています。
(消込)当該勘定の取引を入力して直接消し込む方法
「開始残高の設定」にて取引先別に売掛金・買掛金等の情報を登録していない場合、この方法で処理できます。
例:
2023/2/1が期首日です。
2023/2/28に回収予定の前期の売掛金2,500,000円は、開始残高として設定しました。
決済期日に回収したので、freeeで売掛金の回収処理を行います。
開始残高を設定する
開始残高として売掛金2,500,000円を登録します。
この段階では試算表には売掛金が残高として2,500,000円あります。
売掛金(買掛金)の勘定科目を設定する
[設定]メニュー →[勘定科目の設定]から、消し込みたい勘定が検索で表示されるように設定します。
売掛金(買掛金)の消し込みをする
こちらでは「自動で経理から消し込みをする場合」と「取引画面から手動で消し込みをする場合」の2通りの方法を説明します。
自動で経理から消し込みをする場合
- [取引]メニュー →[自動で経理]を開きます。
- 消し込みを行いたい明細の[詳細]ボタンをクリックします。
- [取引登録]タブをクリックし、勘定科目欄に「売掛金(※支出明細の場合は買掛金)」という勘定科目を入力のうえ[登録]ボタンをクリックします。
取引画面から手動で消し込みをする場合
- [取引]メニュー →[取引の一覧・登録]を開きます。
- 取引登録画面に必要事項を入力します。
セクション冒頭の例の場合は以下のように入力します。
項目名 入力例 収支 収入 決済 完了 口座 ツバメ銀行 発生日 2023-02-28 取引先 フリー商事 勘定科目 売掛金 金額 2,500,000 品目・部門・メモタグ・セグメント(それぞれ任意)
※セグメントはアドバンスプラン(または旧プロフェッショナルプラン)以上で利用できます。品目:商品A
部門:大崎支店
メモタグ:-
セグメント:B事業備考(任意) 前期売掛金の消込 - 入力が完了したら[収入を登録]ボタンをクリックします。
試算表で期末の残高を確認すると、入金された口座の金額が増加し、売掛金の金額が減少している事がわかります。
当セクションのように「売掛金」や「買掛金」などの勘定科目を用いて消し込みを行う方法は、 一般的に開始残高の売掛金、買掛金、未収金、未払金を消し込む際に用います。
日常的に発生する売掛金や買掛金などの消し込みを行う場合は、通常未決済取引を作成し、インターネットバンキングから取り込んだ明細等を用いて行います。
詳しくは、「未決済取引を消込する(売掛金の入金・買掛金の支払いなど)」をご覧ください。
(消込・振替)振替伝票を用いる方法
仕訳を直接入力し、消し込み・振替を反映します(振替伝票については「 振替伝票を作成する(仕訳形式で記帳する) 」のヘルプページをご覧ください)。
[決算申告](または[確定申告])メニュー →[振替伝票]から、振替伝票を作成します。
例:開始残高の貸方に入力した「前受金」400,000円を「売上高」に振替える。
例:開始残高の借方に入力した「前払費用」を、「支払手数料」に振替える。
参考:開始残高から作成した取引を修正する場合の注意点
開始残高から取引を作成したあと、その内容を修正する場合は、以下の点にご注意ください。
取引を削除・修正したい場合
先に、取引の決済を削除してから修正する必要があります。具体的には、以下の手順で行います。
- 「開始残高の設定」画面を開き、画面下部の「前年度から繰り越した残高のある取引先一覧(売掛金,未収入金,未収収益,買掛金,未払金,未払費用など)」にて、作成した取引をクリックします。
- 「決済」欄の右側にある[削除]ボタンをクリックします。
「明細の詳細」になっている場合は、そのボタンをクリック後、[取引登録解除]ボタンをクリックします。
- 「開始残高の設定」画面の上部にある[開始残高を編集]ボタンをクリックします。
- 該当の勘定科目の[内訳を登録]ボタンをクリックします。
- 該当の行について、削除する場合は[×]ボタンをクリック、編集する場合は新しい内容を入力して[適用]ボタンをクリックします。内訳の分け方を変更する(品目別・取引先別を切り替える)場合は、すべての行を削除することで再度選択できます。
- [保存]ボタンをクリックし、開始残高を保存します。
開始残高の科目の金額変更をしようとしてエラーが出る場合
「開始残高の設定画面の上部に表示されている内訳」と「『前年度から繰り越した残高のある取引先一覧』の内訳」の間に内容のズレが出ていると、エラーが出て保存できません。
そのような場合は、どちらかの内訳を削除・編集してズレを解消することで正しく保存できるようになります。