【法人】決算を行う前に

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税務申告や、株主などの利害関係者へ決算報告をするにあたり、決算は企業の経営成績・財政状態等を明らかにする重要な手続きです。決算を適切に行うためには、日頃からルールに従い適切に会計処理を行っている必要があります。

ここでは、法人決算を行う前にチェックすべきポイントについてご案内します。

こちらのスタートガイドもご活用ください。

目次

  1. 口座を登録する
  2. 決算日、開始残高、事業所の設定を行う
  3. 取引を登録する
  4. 決算の目的と諸規則
  5. 企業会計に関するルール

 

1. 口座を登録する

freeeでは、事業に使用する現金・銀行口座・クレジットカード・連携サービスを「口座」として登録し、その口座を軸にして記帳します。(詳しくはこちら

その際、登録する口座はできるだけ事業専用のものとし、役員個人が使用する口座はあらかじめ分けておくと後の帳簿付けがスムーズです。

 

2. 決算日、開始残高、事業所の設定を行う

アカウントの登録時または事業所の追加時に、決算の会計期間の基準となる決算日(詳しくはこちら)と開始残高を設定します(詳しくはこちら)。

※ 決算日・開始残高は後から[設定]→[開始残高の設定]より変更することができます。ただし、変更後の期首日以前に取登録された取引が存在する場合は決算日を変更することができません。

また、消費税の集計が正しく行われるよう、[設定]→[事業所の設定]と[税区分の設定]から消費税関連の設定を行います。(詳しくはこちら

 

3. 取引を登録する

取引を登録する際は、正確に記帳できるように以下のポイントを意識します。

①費用収益対応の原則

年度の利益を正しく表示するために、その期の収益に対応した費用を同じ年度に計上する必要があります。例えば、前期に仕入れたものが当期の売上になったのであれば、今年の売上原価となります。翌期以降の経費を当期に繰り上げて処理することもできません。

②発生主義

支出や賃貸料収入などは、発生した時点で計上します。例えば、後払いであっても、商品やサービスの提供を受けた時点で「未決済」の支出取引を登録します。※ 未決済取引を入力した場合、freeeが自動で「未払金」「未払費用」等の仕訳を起こします。

③実現主義

収益は実際に販売が行われたという事実に基づき計上します。商品や取引の形態によって「出荷基準」、「着荷基準」、「検収基準」など、いくつかの基準が考えられます。

例えば、取引先に商品を直接納入している場合、納入時点で販売が完了します。そのケースでは、代金の回収が未了であれば納入日付にて勘定科目「売上高」の収入取引を「未決済」として登録するということになります。※ 未決済の取引を入力した場合、freeeが自動で「売掛金」勘定の仕訳を起こします。

④取引の根拠となる情報の確保

freeeでは、日々登録する取引と、その資金移動の根拠となる情報がきちんと紐づくように、以下の機能をご用意しています。

  • 自動で経理:オンラインバンクやカードの利用明細データに紐づけて取引を登録
  • 請求書作成機能:請求書作成と同時に、請求書ののデータに紐づけて取引を登録
  • ファイルボックス:領収書や取引先から送られてきた請求書に紐付けて取引を登録

これらの機能を利用することで、取引を登録しながら、その根拠となるデータ・書類を同時に整理・確保することができます。

 

4. 決算の目的と諸規則

法人の決算は、主に以下の3つの目的のために行うとされています。

  1. 税務申告および納税のため(法律で義務付けられています)
  2. 株主への報告のため(法律で義務付けられています)
  3. 経営陣と社員に法人の成果を共有し、経営の分析と改善に活かすため


上記の1・2の目的にも関連しますが、法人の決算を規定する法律として次のものがあります。

  • 会社法 … 財産評価の基準を定めるほか、会社の活動そのものも規定する。
  • 法人税法 … 課税対象となる所得の正確な把握を求める。
  • 金融商品取引法 … 投資家の投資判断に有益な迅速・正確な情報開示を求める。

法人が決算で作成する書類は、上記の法律を含む諸規則によって次のように定められています。

諸規則

会社法
会社法施行規則
会社計算規則
税法
法人税法
租税特別措置法、
消費税法 など)
金融商品取引法
財務諸表等規則

対象会社

すべての企業

すべての企業

上場企業

提出先

株主総会等

所轄の税務署

EDINET
(内閣総理大臣)

関連する
書類

-計算書類
貸借対照表、損益計算書、
株主資本等変動計算書、
個別注記表

-事業報告書

-申告書
申告書、明細書、
貸借対照表、損益計算書、
株主資本等変動計算書など

-有価証券報告書
-四半期報告書
貸借対照表、損益計算書、
株主資本等変動計算書、
キャッシュフロー計算書、
附属明細表など

 

5. 企業会計に関するルール

■ 企業会計原則

会計処理をするにあたっては、企業会計の慣習がまとめられた「企業会計原則」と呼ばれるルールに従います。法律ではありませんが、企業会計の基本的なルールとなっています。

以下の「一般原則」は、すべての企業が守るべきものとして定められています。

  1. 真実性の原則:財政状態・経営成績に関して真実の報告を提供する
  2. 正規の簿記の原則:正確な簿記にもとづき会計帳簿を作成する
  3. 資本・利益区分の原則:資本の増減の取引と利益取引を区別する
  4. 明瞭性の原則:利害関係者に対して、必要な会計事実を明瞭に表示する
  5. 継続性の原則:選択した会計処理基準を毎期継続して適用し、みだりに変更しない
  6. 保守主義の原則:財政に不利な影響を及ぼさないように健全な会計処理を行う
  7. 単一性の原則:会社で作成する会計記録は1つとする

 

■ 企業会計基準、企業会計基準適用指針、実務対応報告

日本の会計基準設定主体である企業会計基準委員会(ASBJ)が設定する会計基準です。

項目内容
企業会計基準 会計基準
企業会計基準適用指針 会計基準の詳細規定や解釈規定、
あるいは会計基準がカバーしていない領域の当面の取扱い等を示す規定
実務対応報告

 

■ 原価計算基準

原価計算基準は、1962年に公表された原価計算に関する会計基準です。原価計算の慣習を要約したものとなっています。

 

■ 実務指針など

公認会計士が組織する特別民間法人である日本公認会計士協会が発行しています。

 

中小企業の会計に関する指針

日本公認会計士協会、日本税理士会連合会、日本商工会議所 、企業会計基準委員会の4団体が、法務省、金融庁及び中小企業庁の協力のもと、中小企業が計算関係書類を作成するに当たって拠るべき指針を明確化するために作成した指針です。

指針の適用対象は、次の2つを除く株式会社で、特例有限会社、合名会社、合資会社又は合同会社についても、本指針に拠ることが推奨されています。
(1) 金融商品取引法の適用を受ける会社並びにその子会社及び関連会社
(2) 会計監査人を設置する会社及びその子会社

経理・決算についてもっと詳しく知るには

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目次

  1. 法人決算と提出処理
  2. 会計ソフトの目的
  3. freeの特徴
  4. 日々の経理におけるfreeeの操作方法
  5. freeeを使った収支分析
  6. 決算申告に必要な作業
  7. freeで行う決算書作成
  8. 税理士の役割
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