固定残業代を設定する際は、行いたい内容によって設定方法が異なります。
本ページでは、「固定残業代」項目のよくある設定方法をケース別でご紹介します。
固定残業代の設定手順 および 設定画面の各項目については、「固定残業代を設定する」のヘルプページをご覧ください。
目次
【ケース①】○○時間分を□□円として直接金額を指定して固定残業代を支払いたい
- ［設定］メニュー →［固定残業代］を開きます。
- 「固定残業代の追加」画面にて、計算基準を「金額を指定」または「時間と金額を指定」にします。
計算基準「金額を指定」と「時間と金額を指定」の違いについて
計算基準「金額を指定」と「時間と金額を指定」は、超過額の計算方法が異なります。
-
「金額を指定」の場合
全体の金額から固定の金額を差し引いて超過額を計算します。 -
「時間と金額を指定」の場合
全体の時間から固定の時間を差し引いて、超過した時間を算出し、その時間に対して単価や割増率をかけて超過額を算出します。
その他、必要な項目を入力します。各項目の詳細は、「固定残業代を設定する -固定残業代を設定・編集する」のヘルプページをご覧ください。
※ 計算基準で「金額を指定」を選択した場合に表示される「対象とする労働時間」項目は、次のとおりです。なお、「対象とする労働時間」は複数選択することができます。
- 法定内残業
- 時間外労働
- 休日労働
- 深夜労働
- 60時間超時間外労働
※ 選択していない労働時間に対する残業代は「固定残業代」としてではなく、勤怠実績に対して自動計算される額がそのまま支払われます。
※ 計算基準で「時間と金額を指定」を選択した場合に表示される「対象とする労働時間」項目は、次のとおりです。なお、「対象とする労働時間」は複数選択することができません。次のうちいずれかを選択してください。
- 法定内残業
- 時間外労働
- 法定内残業・時間外労働
- 休日労働
- 深夜労働
※ 選択していない労働時間に対する残業代は、「固定残業代」としてではなく、勤怠実績に対して自動計算される額がそのまま支払われます。
-
「金額を指定」の場合
- 追加した固定残業代を該当の従業員に付与し、金額を指定します。
従業員へ付与する操作手順については、「従業員の情報を編集する - 固定残業代」のヘルプページをご覧ください。
※ 超過分の金額計算は、対象となる残業時間に対する残業計算結果（「対象とする労働時間」項目を複数選択している場合はそれぞれの合算値）から、固定残業代を引いた額が超過額となります。
【ケース②】○○時間分を単価と割増率から自動計算して固定残業代を支払いたい
- ［設定］メニュー →［固定残業代］を開きます。
- 「固定残業代の追加」画面にて、計算基準を「時間を指定」にします。
その他、必要な項目を入力します。各項目の詳細は、「固定残業代を設定する -固定残業代を設定・編集する」のヘルプページをご覧ください。
また、固定残業代の金額は次の内容をもとに自動計算されます。
- 指定した「対象とする労働時間」項目
- 1時間当たりの単価 または 割増単価
- 割増率（1時間当たりの単価を利用する場合のみ）
※ 割増率は、指定した「対象とする労働時間」の勤務・賃金設定で設定した「割増賃金」の割増率となります（「法定内残業・時間外労働」を選択した場合は、割増賃金の「時間外労働」の割増率が計算対象となります）。
※ 計算基準で「時間を指定」を選択した場合に表示される「対象とする労働時間」項目は、次のとおりです。なお、「対象とする労働時間」は複数選択することができません。次のうちいずれかを選択してください。
- 法定内残業
- 時間外労働
- 法定内残業・時間外労働
- 休日労働
- 深夜労働
※ 選択していない労働時間に対する残業代は、「固定残業代」としてではなく、勤怠実績に対して自動計算される額がそのまま支払われます。
- 追加した固定残業代を該当の従業員に付与し、時間を指定します（例：○○時間）。
従業員へ付与する操作手順については、「従業員の情報を編集する - 固定残業代」のヘルプページをご覧ください。
※ 超過分の金額計算は、対象となる残業時間から固定残業代で指定した時間を引いた時間に対して、単価と割増率をかけた額が超過額となります。
【ケース③】「法定内残業」と「時間外労働」に伴う残業代は固定残業代として支払い、「深夜労働」に伴う残業代は固定深夜残業代として支払いたい
- ［設定］メニュー →［固定残業代］を開きます。
- 「固定残業代の追加」画面にて、次の2つの固定残業代を作成します。
【「対象とする労働時間」項目で「法定内残業」と「時間外労働」を選択した固定残業代】
【「対象とする労働時間」項目で「深夜労働」のみを選択した固定残業代】
その他、必要な項目を入力します。各項目の詳細については、「固定残業代を設定する -固定残業代を設定・編集する」のヘルプページをご覧ください。※ また、休日労働に対して固定残業代の設定を行いたい場合も対応可能です。その場合は、「対象とする労働時間」項目で「休日労働」のみを選択した固定残業代を作成します。
- 追加した固定残業代を該当の従業員に付与し、金額 または 時間を指定します。
従業員へ付与する操作手順については、「従業員の情報を編集する - 固定残業代」のヘルプページをご覧ください。
【ケース④】裁量労働制の従業員に対してみなし労働時間に対する固定残業代（みなし残業代）を支払いたい
裁量労働制（freee人事労務の勤務・賃金設定が裁量労働制 かつfreee上で勤怠管理している）の場合は、労働日によって設定が必要な項目が異なります。
裁量労働制の場合、所定労働日の勤務に対する残業時間は集計されません。
裁量労働制の詳細は「勤務・賃金設定 - 裁量労働制」のヘルプページをご覧ください。
そのため、裁量労働制のみなし労働時間に対する固定残業代（みなし残業代）を支払いたい場合は、freeeの「固定残業代」項目は使用せず、「手当」項目から「○○時間相当分の固定残業代（みなし残業代）」を設定する必要があります。
手当の作成手順は、「その他手当を設定する」のヘルプページをご覧ください。
- freeeの「固定残業代」項目は、指定した時間 もしくは 金額を超過した場合に超過額を自動計算できる仕組みです。
- 裁量労働制の場合は、「所定労働日」に対する残業時間に関しては残業計算されない仕組みとなっているため、超過額の算出もされません。
- ただし、裁量労働制であっても「休日労働」に関する残業時間は計算される仕組みとなります。法定休日の場合は「休日労働」として取り扱われますが、所定休日の労働時間に関しては「法定内残業」 もしくは 「時間外労働」として取り扱われます。
- freeeの「固定残業代」項目で対象となる時間として「法定内残業」や「時間外労働」を指定すると、固定残業代の中に所定休日勤務分が含まれてしまい、結果として「休日労働」に対する残業代が計算されなくなってしまいます。ご注意ください。