このページでは、freeeをお使いいただく前の「開始残高の設定」および「仕訳データ移行」についてご説明します。
本記事は【法人】プラン向けのヘルプページです。
目次
[概要]開始残高の設定と仕訳データの移行について
freeeのご利用をスタートされる方は、「① 開始残高の設定」や「② 仕訳データの移行」が必要です。
① 開始残高の設定
freeeの使用開始時点で必須の設定です。
ここでは、freee使用開始時点の資産・負債等の残高(現預金、固定資産、債権・債務、借入金等)を登録します。
この設定を行うことで、使用開始以後の各資産・負債等の残高を適正に管理することができます。
例:開始残高を登録した場合 / しなかった場合の預貯金残高
[モデルケース]
- freee使用開始時点の預貯金残高:300万円
- 期中の収入取引の累計額:500万円
- 期中の支出取引の累計額:700万円
【開始残高を登録した場合】
預貯金の期末残高:300万円 + 500万円 - 700万円 = 100万円 → 適正残高
【開始残高を登録しなかった場合】
預貯金の期末残高:0円 + 500万円 - 700万円 = △200万円 → 不適正残高
※ freeeの使用開始以後に、残高ズレやマイナス残高が発生する可能性があります。
② 仕訳データの移行
freeeの使用開始時点のご状況により 任意で必要な操作 です。
「 ① 開始残高の設定 」後、実際にfreeeでの取引登録等を行う直前時点までに登録されているべき仕訳データの移行を行う必要があります。
この操作が必要なケースは、主に次のとおりです。
- 現在の会計年度から見て、前期の会計情報との比較を行いたい場合
- 現在の会計年度の途中からfreeeの使用を開始する場合
開始残高設定や仕訳データ移行の進め方の4つのパターン
「① 開始残高の設定」や「② 仕訳データの移行」の進め方は、「期中乗換か期首乗換か」、「前期比較を行うかどうか」により、次の4つのパターンに大別できます。
【用語解説】
-
期中乗換:期首以外のタイミングでの乗換を指します。
(例)期首日が4月1日であるのに対し、乗換を7月1日に行う場合 -
期首乗換:期首のタイミングでの乗換を指します。
(例)期首日が4月1日であるのに対し、乗換を同日に行う場合 -
前期比較:前期分の会計情報をあらかじめ登録しておくことで、今期との比較を行うことができます。
(例)2019年度の会計情報を登録することで、当期:2020年度から見て前期比較を行うことができます。
パターンの判定
まずは、次のパターンのいずれに該当するかを確認しましょう。
-
パターン1
- 期中乗換か期首乗換か:期首乗換
- 前期比較を行うか:いいえ
-
パターン2
- 期中乗換か期首乗換か:期首乗換
- 前期比較を行うか:はい
-
パターン3
- 期中乗換か期首乗換か:期中乗換
- 前期比較を行うか:いいえ
-
パターン4
- 期中乗換か期首乗換か:期中乗換
- 前期比較を行うか:はい
パターンごとに必要な操作
ぞれぞれのパターンにより、必要な操作が異なります。パターンごとに必要な操作を確認しましょう。
次のセクションから、パターンごとに必要な操作の詳細をご説明します。
-
パターン1(期首乗換 × 前期比較なし)
- 開始残高の設定 のみ
-
パターン2(期首乗換 × 前期比較あり)
- 開始残高の設定
- 過年度分の仕訳インポート
-
パターン3(期中乗換 × 前期比較なし)
- 開始残高の設定
- 今期分の仕訳インポート
-
パターン4(期中乗換 × 前期比較あり)
- 開始残高の設定
- 過年度分の仕訳インポート
- 今期分の仕訳インポート
パターン1(期首乗換 × 前期比較なし)
パターン1は期首乗換で前期比較を行わない方が対象です。
必要な操作の流れは次のとおりです。
順番 | 必要な操作 | 説明 |
---|---|---|
1 | 開始残高を登録する | 当期の期首時点の開始残高を登録します。 |
1. 開始残高を登録する
[設定]メニュー → [開始残高の設定]画面から登録することができます。
※ 「開始残高の設定」画面は初年度のみ開くことができます。
【参考ヘルプページ】
おつかれさまでした!
以上で開始残高の設定は完了です。
パターン2(期首乗換 × 前期比較あり)
パターン2は期首乗換で前期比較を行う方が対象です。
必要な操作の流れは次のとおりです。
順番 | 必要な操作 | 説明 |
---|---|---|
1 | 前期の会計年度に切り替える | 前期分仕訳の移行を行うにあたり、まずは前期の会計期間に切り替えます。 |
2 | 開始残高を登録する | 前期の期首時点の開始残高を登録します。 |
3 | 前期分の仕訳データを移行する | 前期比較の対象となる仕訳データを移行します。 |
4 | 前期の年度締めを行う | 前期の会計年度を締め、翌年度(今期)への繰越処理を行います。 |
1. 前期の会計年度に切り替える
[設定]メニュー → [事業所の設定]画面([詳細設定]タブ)を開き、「会計期間」項目から切り替えることができます。
【参考ヘルプページ】
2. 開始残高を登録する
[設定]メニュー → [開始残高の設定]画面から登録することができます。
※ 「開始残高の設定」画面は初年度のみ開くことができます。
【参考ヘルプページ】
3. 前期分の仕訳データを移行する
[決算申告]メニュー → [振替伝票]画面を開き、[インポート]項目にしたがって操作することで仕訳データの移行ができます。
※ 仕訳データの他、補助科目や固定資産等のデータのインポートを行うことも可能です。
【参考ヘルプページ】
- 弥生会計から仕訳データを移行する
- 弥生会計から勘定科目・補助科目を移行する
- 弥生会計から固定資産台帳を移行する ※法人のみ
- 会計王から仕訳データを移行する
- MFクラウドシリーズから仕訳データを移行する
- その他の会計ソフトから仕訳データを移行する
- その他の会計ソフトから固定資産台帳を移行する ※法人のみ
4. 前期の年度締めを行う
[決算]メニュー → [年度締め]画面を開き、[今年度を確定する]ボタンをクリックすることで、前期データを締め、翌年度への繰越処理を行うことができます。
※ 前期に登録すべきデータはすべて登録した上で、年度締めを行ってください。
【参考ヘルプページ】
おつかれさまでした!
以上で開始残高の設定 / 仕訳データの移行作業は完了です。
パターン3(期中乗換 × 前期比較なし)
パターン3は期中乗換で前期比較を行わない方が対象です。
必要な操作の流れは次のとおりです。
順番 | 必要な操作 | 説明 |
---|---|---|
1 | 開始残高を登録する | 当期の期首時点の開始残高を登録します。 |
2 | 今期分の仕訳データを移行する | 直近時点までの仕訳データを移行します。 |
1. 開始残高を登録する
[設定]メニュー → [開始残高の設定]画面から登録することができます。
※ 「開始残高の設定」画面は初年度のみ開くことができます。
【参考ヘルプページ】
2. 今期分の仕訳データを移行する
[決算申告]メニュー → [振替伝票]画面を開き、[インポート]項目にしたがって操作することで仕訳データの移行ができます。
※ 仕訳データの他、補助科目や固定資産等のデータのインポートを行うことも可能です。
【参考ヘルプページ】
- 弥生会計から仕訳データを移行する
- 弥生会計から勘定科目・補助科目を移行する
- 弥生会計から固定資産台帳を移行する ※法人のみ
- 会計王から仕訳データを移行する
- MFクラウドシリーズから仕訳データを移行する
- その他の会計ソフトから仕訳データを移行する
- その他の会計ソフトから固定資産台帳を移行する ※法人のみ
おつかれさまでした!
以上で開始残高の設定 / 仕訳データの移行作業は完了です。
パターン4(期中乗換 × 前期比較あり)
パターン4は期中乗換で前期比較を行う方が対象です。
必要な操作の流れは次のとおりです。
順番 | 必要な操作 | 説明 |
---|---|---|
1 | 前期の会計年度に切り替える | 前期分仕訳の移行を行うにあたり、まずは前期の会計期間に切り替えます。 |
2 | 開始残高を登録する | 前期の期首時点の開始残高を登録します。 |
3 | 前期分の仕訳データを移行する | 前期比較の対象となる仕訳データを移行します。 |
4 | 前期の年度締めを行う | 前期の会計年度を締め、翌年度(今期)への繰越処理を行います。 |
5 | 今期分の仕訳データを移行する | 直近時点までの仕訳データを移行します。 |
1. 前期の会計年度に切り替える
[設定]メニュー → [事業所の設定]画面([詳細設定]タブ)を開き、「会計期間」項目から切り替えることができます。
【参考ヘルプページ】
2. 開始残高を登録する
[設定]メニュー → [開始残高の設定]画面から登録することができます。
※ 「開始残高の設定」画面は初年度のみ開くことができます。
【参考ヘルプページ】
3. 前期分の仕訳データを移行する
[決算申告]メニュー → [振替伝票]画面を開き、[インポート]項目にしたがって操作することで仕訳データの移行ができます。
※ 仕訳データの他、補助科目や固定資産等のデータのインポートを行うことも可能です。
【参考ヘルプページ】
- 弥生会計から仕訳データを移行する
- 弥生会計から勘定科目・補助科目を移行する
- 弥生会計から固定資産台帳を移行する ※法人のみ
- 会計王から仕訳データを移行する
- MFクラウドシリーズから仕訳データを移行する
- その他の会計ソフトから仕訳データを移行する
- その他の会計ソフトから固定資産台帳を移行する ※法人のみ
4. 前期の年度締めを行う
[決算]メニュー → [年度締め]画面を開き、[今年度を確定する]ボタンをクリックすることで、前期データを締め、翌年度への繰越処理を行うことができます。
※ 前期に登録すべきデータはすべて登録した上で、年度締めを行ってください。
【参考ヘルプページ】
5. 今期分の仕訳データを移行する
[決算]メニュー → [振替伝票]画面を開き、画面右上の[その他の機能] → [弥生会計仕訳インポート]または[他社会計ソフトインポート]から、今期分仕訳データの移行ができます。
【参考ヘルプページ】
おつかれさまでした!
以上で開始残高の設定 / 仕訳データの移行作業は完了です。
参考:よくある質問 / 困ったときは
-
データ移行がうまくいきません。
- ご状況・操作内容によって、複数の原因が考えられます。
まずは「 乗り換え(データ移行)のトラブルシューティング 」をご確認の上、当てはまる原因がありましたら、「対処方法」記載の操作をお試しください。
- ご状況・操作内容によって、複数の原因が考えられます。
-
ファイルのインポート自体ができません。
- CSVファイル または Excelファイルの記法が誤っているため、読み込めない可能性が考えられます。
「 CSV/Excelファイル取扱上の注意点 」をご確認の上、各種要件を満たすようファイルを作成ください。
- CSVファイル または Excelファイルの記法が誤っているため、読み込めない可能性が考えられます。
-
ファイルのインポートはできましたが、一部のインポートデータでエラーが表示されます。
- インポートデータが所定の形式でないことが考えられます。
画面に表示されたエラー内容をご確認の上、データを所定の形式へご修正ください。
- インポートデータが所定の形式でないことが考えられます。
-
以上の内容を確認・試行しましたが、依然としてデータ移行がうまくいきません。
- お気軽にサポートデスクまでご連絡ください。
ご連絡いただく際は、次のもの(情報)をお手元にご準備いただけますとスムーズなご案内につながります。- どのパターンの操作を、どの手順まで実施されているか
- 表示されたエラー内容(スクリーンショット)
- 実際に移行を試みたデータファイル
- お気軽にサポートデスクまでご連絡ください。